『桃遊戯』
長男6才「お父さ〜ん…」
しぃ。「…ムニャ……ンニャ?」
長男6才「寝れないから、何かお話して〜」
しぃ。「お父さん超眠いんですけど…」
長男6才「お話してよ〜(/_・、)」
しぃ。「え〜(´・ω・`)…じゃあ昔々ある所に、お爺さんとお婆さんと、桃太郎が住んでいました〜」
長男6才「…桃太郎?(・∀・)」
しぃ。「お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に、桃太郎は一人で留守番をしています」
長男6才「…うん(また始まった…お父さんの適当な話シリーズ)」
桃太郎「うーん…」
桃太郎は一人悩みます
今日は、お婆ちゃんの
誕生日なのです
桃太郎「ほら、僕って顔に似合わずシャイな所あるでしょ?」
…それは知りませんが、桃太郎はお婆ちゃんに用意した誕生日プレゼントの花束を、どう渡そうか悩んでいるようです
ふとー
桃太郎は何かを思い付き物置でゴソゴソ始めました
桃太郎「(ゴソゴソ)…できた。」
それは一見すると汚いダンボールですが、よくよく観察してみると桃の絵が書いてあり、下は水に浮かぶようにイカダになっています
どうやら、自らこのダンボールに入り、川を流れ、お婆さんが拾った瞬間に花束を持った桃太郎が飛び出す!という、小泉純一郎もビックリなサプライズをする模様です
桃太郎「さぁ!『Re.どんぶらこっこ』に出かけますよ!」
そんな事とはつゆ知らず、お婆さんは川で洗濯をしています
すると…川上から、どんぶらこっこ〜どんぶらこっこ〜と大きな桃が流れてくるではありませんか!
お婆さん「あらら…困ったわい」
お婆さんは(拾ったら桃二郎だわね…)とためらいましたが、さすがに放っとけず、桃を拾おうとしました
…その時です!
突然、桃が
「パカッ!!」
と開きまして、中から
お爺さんが出てきました。
お爺さん「ワシじゃ…」
お婆さん「…え?え?」
お爺さん「婆さんや…誕生日おめでと…こんなワシでも一緒に年を重ねてくれて…アノ…感謝しとるよ」
お婆さん「お爺さん…」
山里の小さな部落の端で
お爺さんとお婆さんは
一目もはばからず抱き合いました
お婆さんの目からは
大粒の涙がこぼれ
お爺さんの手には
大粒のダイヤが握られています
そんな暖かな光に包まれ
草木までも祝福の目を向ける中、
お爺さんとお婆さんのすぐ側を−
それはそれは汚いダンボールが流れて行った…とさ。
しぃ。「めでたし、めでたし。」
……
しぃ。「…って、とっくに寝てますね(´・ω・`) 」