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アタシ達の魔界の記憶

 これは、ミレーヌ(アンジェルモア)とリューが魔界に入った後の短い時間の記録である。


 魔界に滞在できる100分を使って現地で最大限情報収集し、無事に帰還すると言うのがベースラインの彼らの目的だった。さらにアンジェルモアの父母がそこにいたら救出する事、異形(モンスター)凶暴化の原因をそこで見たならそれを排除する事も追加の目的だった。


 アンジェルモアの両親は、ルナール県の前王と前王妃だ。中央都パレでのガーゴイルハンターとしての彼らの通名はピエール カルノとメラニー カルノである。彼らは魔界に入ってすぐに見つかった。彼らは再会を大いに喜んだ。

 彼らはピエールの開発した中央都パレと魔界を行き来する装置が壊れ、10年の間、ここに閉じ込められていたのだった。この装置のエンジンは古代のマジックアイテム、世界転移の翼をベースつくったものだが、定員オーバーで翼が破損し、修復も再生産も不可能になってしまった。この魔界はエーテルの他に不思議なエネルギーの流れがあるようで、飲まず食わずでアンジェルモアの両親は生きながらえたが、彼らは衰弱していた。

 アンジェルモアとリューは、ピエールとメラニーを魔界の入り口から外へ出し、銀竜(アルジョンティヌス)に託した。彼らはルナールの王宮に搬送され、医師の治療を受ける予定だ。


 ここまでで30分がすぎた。残りは70分ある。ピエールの話によれば、異形の凶暴化の原因は彼らが元々いた場所から10分ほどの場所にいるらしい。

 ピエールに言われた通りの道をアンジェルモアとリューは進んで行った。一本道で道を間違えることはない。

 彼らの目の前に何かの入り口が見えるがそれはスライムで覆われていた。スライムがいたので、ピエール達はここには立ち入れなかったのだ。リューはエーテルの球を打ち込み、スライムを一掃し、中に入れるようにした。


 中に入ると大型の異形がいた。それは20メートルはある超大型のタコみたいな異形だが、二足の人間の脚みたいな脚もある。今までに見たことのないものだった。

 それは自身を変異源(ミュータジェン)と名乗った。それはこの場所から、中央都パレにいる異形に遠隔的に干渉し、その性質を変える特殊能力がある魔界の生き物なのだと言う。干渉を受けた異形は偶発的に性質を変える。あるものは変異源(ミュータジェン)の干渉を受けると力を失い、死に絶える。あるものはほぼ変化しない。また、あるものは今までにない力を得た。この力を得た異形こそがたまに出てくる、例えば人型のスライムなどの、凶暴化した異形だったのである。


 アンジェルモアは彼女のペンダントを使い巨人ドラゴンルージュを召喚し、リューは彼の腕輪を使い巨人ティグルブルーを召喚した。そして二人はそれらを合体させ、純白の騎士、シュバリエ ブロンピュールにした。

 シュバリエ ブロンピュールと変異源(ミュータジェン)の戦いは数十分に及んだが、アンジェルモアとリューが操るシュバリエ ブロンピュールの剣捌きの前に変異源(ミュータジェン)は敗れ去った。こうして、中央都パレのモンスターの凶暴化の原因はひとまず取り除かれたのであった。


 アンジェルモアとリューは魔界を脱出するべく、魔界の中のやってきた道を戻りはじめる。アンジェルモアの持つ絶対砂時計は80分の経過を示していた。まだ魔界への入り口が閉じるまでに20分ある。ちょうどその頃、銀竜(アルジョンティヌス)がルナールから戻ってきて、魔界への入り口付近で二人を待っていた。

 

 アンジェルモアとリューは魔界に来てから90分で、ついに入り口付近までやってきた。まだ10分残っている。入り口の向こうには向こうには、自分たちを待っているアルジョンティヌスが見える。


 二人が魔界を出ようとしたその時だった。魔界への入り口は急に閉じて、二人が戻ってくる前に消えてしまった。


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