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アタシ達はアイツの命を助ける! その2

 ガエリア山地登山口入り口に、ガーゴイルハンター科の学生とその学科長 エレオノーラ、スライムハンター科の学生とその学科長 クリストフ、、、サンセール士官学校の者たちが続々と到着した。その山頂に咲くという、リューを救うのに必要な『月の花』を手に入れるためにやってきたのである。生徒439名、学科長2名の総勢で441人のこの大部隊は、指揮系統、組織図、安否確認の方法、物資の確認など、まず打ち合わせし、準備を整えた。その中にはミレーヌもいる。ミレーヌにエレオノーラが話しかける。


「ミレーヌ カルノ。君の巨人についてだが、最後の切り札にとっておきたまえ。君は全然寝ていないし、魔人と戦った後だ。大丈夫、私もクリストフもいる。序盤は、他のみんなを信じて前に進む。それが君の役割だ。」


「わかりました。」


 ミレーヌは素直に従う。本当はリューのために今すぐ飛び出して行きたいのに。まずは司令官の言った通りに他の学生と足並みをそろえて動けねば、逆に足を引っ張るからだ。ガーゴイルハンター科の総指揮はエレオノーラの下である。いよいよ、山に入る時が来た。エレオノーラとクリストフは2人でこの山の封印を一時解除する。この中には、スライムとガーゴイルがおびただしいほどいるのだ。封印は中からは、かけられないため、前線で山頂を目指す部隊と後方で異形(モンスター)が外に出るのを防ぐ部隊、前後に学生達は展開した。数十のガーゴイルとスライムが一気に現れる。まずはガーゴイルハンター科の学生達がガーゴイルに十分な数だけ張り付く。


「よし、いいぞ!スライムの方を頼む!」ガーゴイルハンター科の学生が叫ぶ。


「了解!」


 安全を確保されたスライムハンター科の学生が応える。即座にスライムハンター科の学生達が行手を阻むスライム達を排除し、進むべき道を開ける。

 このように連携がうまくいくのには理由があった。ミレーヌ、リュー、ルイ、ルイーズが中心となって、夏休み中に両学科合同のワークショップを開いたのだ。人型スライムの一件以降、凶悪化が目立つスライムがいる中で、どのようにうまくスライムハンターと協力ができるのか?と言う意識はガーゴイルハンター科の学生の間で醸成された。このワークショップではスライムとガーゴイルが同時に現れた時にどう対応するか?と言うことについて様々なパターンを考えて学生達は議論を深めた。また、エレオノーラとクリストフも関心を持って、学生達に意見を言い、知識も共有した。学生達はよく学び、ふたつの異なる異形(モンスター)、そして二種類の異なるハンターの特性をよく理解していった。

 今日はその夏のワークショップの集大成とも言える日だった。こうして先陣は山の5号目まで登ってきた。洞窟に差し掛かる。中が青く妖しくほのかに光る洞窟だ。


「うわっ、なんだこりゃ。」

「ウゲ。」


 先頭集団にいた学生が言う。洞窟は上から下までみっちりスライムで詰まっていて、なおかつここのスライムは運動性が高く、うそうぞとお互いの上下左右を動きあい、気味が悪い事、この上なかった。


「こ、これは熱い展開だね。みんな下がって。私が行こう。」スライムハンター科 学科長クリストフが先頭に立つ。


「地獄の茹で窯よ、煮詰めろ!」


 クリストフのエーテルは洞窟のスライム達の温度を急激に上昇させ、1秒後に洞窟内のスライムというスライムは、なんと蒸発した。


(こ、この先生、すごく穏やかな方だけど、怖ええ。)見ていた生徒達は皆思った。


「熱いので、30秒ほど待ってから突入しましょう。おや、まだ新規のスライムが湧いて出てきますね。私はここでその対応を続け、そして洞窟の前後にいる学生の司令塔となりましょう。エレオノーラ、先に進んでください。」とクリストフ。


「行くぞ!」

「おう!」


 先陣を切る生徒達は洞窟を抜け、山の七号目までやってきた。岩場の中に、草花がまばらに生えている景観だ。百体ほどのガーゴイルが出てきた。山の上から百体、左右から20体ほどずつ出てきた。左右からは後続も来る。


「ノエミーの部隊は左を、アレックスの部隊は右のガーゴイルを攻撃!私は山頂への道を開ける!最速登頂を目指す部隊は私に続け!」エレオノーラが叫ぶ。


 かつてヴァレンヌの森でミレーヌと共に戦ったノエミーとアレックスはミレーヌに各々言う。


「ここは任せて!頑張って行きましょう!」

「もう少しだ!頑張ろう!」


 そして彼らは左右のガーゴイルに向かって行った。エレオノーラは山頂から降りてくる百体のガーゴイルに対峙する。


「稲妻と風に、、、なる!」


 エレオノーラは一気に加速し、山頂への道への行手を阻むガーゴイル達をエーテルの剣で次々に真っ二つにし、一気に殲滅した。最速登頂を目指す部隊は、すぐ後に続く。


「!?左右から来るガーゴイルの数が思ったより多いな。私はここに残り、掃討を続ける!最速登頂部隊、先に行け!」エレオノーラが指示を出した。


 最速登頂部隊は最初40名ほどであったが、途中で出てきたガーゴイルとスライムに20名ほどが対応し、一番最初に山頂付近に到着したのは残りの20名ほどだった。その中にミレーヌがいた。



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