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アタシ達はアイツの命を助ける! その1

 リューが倒れた。

 昨日の夜からずっと戦っていた事の無理が一気に祟った。ミレーヌの乗る暴走したドラゴンルージュを止め、巨大魔人の討伐して一夜にして二度も中央都パレを救った英雄は、エーテルを使いすぎ、完全に弱り切っていた。


「リュー!」ミレーヌはもちろん、その場にいた皆が彼の名を呼ぶ。


「落ち着けい。」軍医科 学科長 フランソワが怒声を上げる。


 フランソワはリューの容体を診る。

「いかん、このままでは彼の命はあと一日ほどで終わる。」


 魔人に対する勝利に湧き上がっていた皆は、一気に絶望へと落とされた。


「エレオノーラ!クリストフ!これはワシらの責任じゃ。ワシらは諦めんぞ!リューを蘇生させる!そのためにエリア45、ガエリア山地の異形(モンスター)の封印の緊急一時解除を、我々三人の名の下に都に要請しようぞ!」フランソワが言う。


 この三人の学科長は、軍の要人でもあり、三人の意見が一致している場合、異形の封印の一時解除など緊急措置を講じる事ができる。


「ガエリア山地、無数のスライムとガーゴイルがひしめく山地ね。」とエレオノーラ。


「その山頂付近に咲く花、月の花の採取が目的ですね。」とクリストフ。


「そうじゃ、それがあれば一石二鳥。月の花から抽出したエキスを触媒に、リューのエーテルを回復させるだけでなく、彼の、エーテル過剰使用症も治癒する事ができる。その最新の術式をワシが施す。エレオノーラ、クリストフ、お主らにはガエリア山地に向かってもらいたい。お主らなら山頂まで辿り着けるはずじゃ。」フランソワが話す。


「待ってください。私も行きます。」ミレーヌが当然のように言う。


「先生達だけでも山頂へ辿り着けるのはわかります。ただ今は時間がない。山頂に早く辿り着くには、味方は多ければ多いほど良いでしょう?」ミレーヌが続けた。


 学生達の中から声が聞こえ始める。

「私もいくわ!」

「俺もだ!」

「我々を救ったリューを救うぞ!」


 みんなが一斉に活気づき、一度場を取りまとめる必要があった。


「あーわかった!ガーゴイルハンター科!全員の出撃を許可する。スライムハンター科は?」とエレオノーラがクリストフに訊く。


「スライムハンター科、全員の出動を許可します。だが、ガーゴイルハンター科含め、エレオノーラと私の指示には従い、全員無事に帰還する事。」クリストフが言う。


「軍医科!お前さん達はワシのサポートじゃ。リューのエーテルの枯渇を防ぎ、なおかつその制限の中で彼が最大限の力を発揮できる精巧な制御構造を彼に埋め込む。これはワシにとっても一世一代の大手術じゃ。サポートしながらワシの術を盗むが良い。」フランソワが吠える。


 こうして、ガーゴイルハンター科400名全員、リューを除くスライムハンター科39名、軍医科20名全員、そして三人の学科長らによるリューの救命作戦が始まった!


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