アタシと伝説の巨神兵 その6
「もう、今回よりも大きな脅威が将来アタシ達に迫ってきても、絶対離れてあげないんだから!後悔するんじゃないわよ!」
ミレーヌがそう言ったその時だった。
【二人とも、仲がいいようでなりよりだ。】
今はミレーヌの指にはまった婚約指輪が二人に語りかける。
「指輪が喋った!?」ミレーヌは素直に驚く。
【おっと紹介がまだだったね。リューの父のエティエンヌです。息子がお世話になっています。】
「亡くなられたリューのお父さん!?その思念が指輪に宿っている。そんな所かしら?」
【ご明察。だがもう時間があまりない。二つの事をしておきたい。ミレーヌさん、ドラゴンルージュに触れて、エーテルを展開してみて。】
「こう、、ですか?」ミレーヌが言われた通りにする。
【そう、五分間このままでいてください。その間に私がドラゴンルージュをチューンアップします。これによってあなたがドラゴンルージュに取り込まれる事は、今後は無くなるでしょう。】
「お父さんって、すごい方なんですね。」ミレーヌが褒める。
一方で、褒めながらミレーヌは(アタシじゃ、まだ手に負えない世界があるのね。)とも思った。
【よし、一つ目は終わりだ。二つ目はこの指輪に関してだ。ミレーヌさん、この指輪はあなたのものだ。だからリューがこの指輪をティグルブルーの鍵として使うよりは、何かリューがいつも使っている他のものを鍵にしておいた方がいいだろう。リュー、そのブレスレット、母さんから貰ったものだね?これは私がお母さんに買ったペアのブレスレットだ。それを君が母さんから譲り受けたと。私は今からティグルブルーの鍵をそちらに移す。また、私自身もそちらに移る。】
エティエンヌがそう言うと、光る球がミレーヌの婚約指輪から出て、リューのブレスレットに入った。
【これで良し、と。二人とも、鍵に巨人をしまってみて。】とブレスレットに移ったエティエンヌが言った。
ミレーヌとリューは巨人をしまうイメージの上に、エーテルを展開した。ドラゴンルージュはミレーヌのペンダントに、ティグルブルーはリューのブレスレットに収まった。
【ふう、私が君達といられるのはここまでのようだ。もう時間がない。婚約おめでとう。困難はいつもやってくるものだが、君達には、それに立ち向かい続ける勇気がある事、見れて嬉しかったよ。それでは。】
「あの、お義父さん!ありがとう。リューは私を守ってくれますし、私も彼を守っていきます。」ミレーヌが言った。
「ありがとう、父さん。」リューもそう言った。
それを聞いて安心したのか、今はリューのブレスレットにいるエティエンヌは言葉を発さなくなった。
「おーい。」カジエの森へリューと共に駆けつけたサンセール大学校 軍医科 学科長フランソワがやってきた。
「二人とも、よくやった。巨人に殴り飛ばされたアンドレは、軍の者が捕獲したぞい。これでアンドレ配下の闇ハンター達も一網打尽じゃ。」とフランソワ。
だが、このいいニュースの後には悪いニュースも待っていた。
「実は、少しまずい事になってのう。今、軍の主力部隊は中央都パレ東部の山で、異形の大群と交戦中なのじゃが、その中に超大型の魔人が一匹いたと言うのじゃ。おまえさん達の巨人よりもさらに大きい25m級だそうじゃ。それが戦線を突破し、都心に急接近中じゃ。。。お主ら、まだ一睡もせず戦ってきたのじゃろうが、すまぬ、魔人討伐に力を貸してはくれぬか?今できるお主らの回復処置はワシのチームが担当する。」
フランソワの知らせを聞いたミレーヌとリューは、お互いの顔を見合って、「うん」と頷いた。




