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アタシに迫る闇ハンターの魔の手 その2

「これは驚いた。それなりの二人を連れて来たつもりだったが。さすがピエール先輩の娘と言ったところか。」アンドレが言った。


(コイツ、パパの事を知ってる!?)


 ミレーヌは急に真顔になった。


「なんでパパの事を知っている!」ミレーヌが訊く。


(行方不明のガーゴイルハンターのミレーヌのお父さんの事か。)リューが考える。


「先輩と言ったろう?彼はボクの士官学校での先輩だったんだ。ボクの憧れのね。ピエール先輩とその奥方となられたメラニー先輩、なぜその二人が消息不明になったのか、ボクはその原因を調べている。そして君もそれについて調べているはずだ。そしてそれはこの世界の真理を知ることにつながる。学校での生活、フィアンセとの薄っぺらい色恋、そんなママごと生活なんてすぐに捨ててこっちに来い。そう言っているのだよ。」アンドレは言った。


「確かにアタシは父と母の行方を追ってるわ。だけどアンタと組むなんて反吐が出るわ。アタシは今の生活に満足してる!それがアタシの人生!アンタこそ父と母について知っているなら、情報を吐いてもらうわ。行くわよ!」ミレーヌが言い放つ。


「おやおや、展開が急すぎて自分の立場、ボクの立場、理解できないか。」アンドレが吐き捨てる。


 ミレーヌはエーテルに乗り加速して、エーテルの剣でアンドレに峰打ちを加えようとする。アンドレはそれを容易く自分の持つ木刀で受け流した。


(エーテルを注いでいないタダの木刀でアタシの攻撃を受け流した!?)


 ミレーヌは再加速して次の斬撃に移る。


「峰打ちじゃなくて結構だよ。君のエーテルを使った攻撃はワタシには通らないのだから。」


 アンドレは、まるで三歳児を相手にしているかのようにミレーヌのラッシュを受け流す。


「装置、チャイルドロック。」


 そう言いながらアンドレは左手で手のひらサイズのガジェットらしきものを見せびらかす。


「ピエール先輩の発明品だ。ピエール先輩の自分自身の子供がエーテルを使って誤って他人を傷つけられないようにする。即興で先輩が作ったのをボクが譲り受けた物だ。まさか、こんな風に実際に役立つ日が来るとは思ってなかったが。君のエーテルはボクには無効だ。」


(!?パパの発明品!?)ミレーヌがそう思った瞬間、


「隙あり!」


 アンドレが、チャイルドロックによって一般人並にエーテル攻撃に対し無防備となったミレーヌに、エーテルを込めた当て身をして気絶させた。ミレーヌが崩れ落ちる前にアンドレがミレーヌを肩に担ぐ。


「ミレーヌを離せ!」リューが鬼の形相でアンドレに攻撃しようとする。


 エーテルを込めた剣を振りかざそうとするが、刹那、アンドレはミレーヌを盾にした。リューはミレーヌを傷つけまいとピタリと止まった。


「君も隙あり。」


 アンドレは一瞬無防備となったリューをエーテルの刃で打ち、リューは吹っ飛ばされ路地の脇の壁に打ちつけられた。アンドレの攻撃は、とても重かった。彼のガーゴイルハンターとしての能力は、とても高位にあるのであろう。リューでは、とても太刀打ちができない。


「ミレーヌは、貰っていくよ。一つ予告しておこう。万が一、次に君が彼女に会ったとしよう。その時、彼女は自分自身の意思でボクについてくるだろう。哀れだね、フィアンセ君。さようなら。」


 アンドレはそう言うと、ミレーヌと共に木枯らしの中に消えた。





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