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アタシ達の初出張 その2

「まず入り口から入って右側の通路、つまりスライム退治に行く方の通路は中が迷宮のようになっています。そしてレバーが作動するごとに、その迷宮の壁の配置が変化するのです。私達はスライムによって変化が起きる前の地図は持っていますが、変化後の地図は持っていません。」とメロディー。


「すると地図のない迷宮を突破してレバーのところまで辿り着かねばなりませんね。それは1日で可能なのですか?」とミレーヌ。


「わかりません。そこであなた方には無理はせず、迷宮の情報集めなど、できるとこまででいいので進めてほしいのです。」


「アタシのガーゴイルハント技があれば壁なんて粉砕して直線で進めますよ」ミレーヌがいう。


「それは不可能です。この壁は古代人がここに残したものをそのまま流用していて、壁がガーゴイルの攻撃に耐えられる特殊な様式でできているためです。その副作用としてガーゴイルハンターの打撃にも耐えられるようになっているのです。」


「それじゃアタシは今回あんまり役に立てそうにないですね。」


「そうでもないのです、ミレーヌさん。」メロディーが言う。


「実はこの迷宮、中央都パレの人間でしかレバーに辿り着けないようにもう一つ仕掛けがあるのです。これは、古代人の残したものではなく、それを改造した軍の担当者が、まじめ半分、趣味半分に追加してしまったものです。迷宮のいくつかのポイントでは数学もしくは都の歴史に関するクイズが出題されます。それを解かねば先には進めない。ガーゴイルは数学なんて学んでいないでしょうし、パレの外の地方県の人間がやってきてもパレの歴史に関するクイズには答えられないはずです。人の流れはパレが認める例外以外は遮断されてますから。」


「では今迷宮を占拠しているスライムは、どうして入れたのですか?」リューが聞いた。


「このクイズシステム、当時の予算の関係もあって、ガーゴイルと人間には反応するように作られたけどスライムには反応できなかったのです。今回のスライム討伐後、クイズシステムをスライムにも対応できるようアップデートするとか、或いは他の方法も検討し、スライムにも対応できるように軍で話し合います。」とメロディー。


「でミレーヌさんに話を戻すと、あなた数学の成績が最上位層にありますね。あなたは迷宮をサクサク進める。そしてリューさん、あなたは歴史の成績がトップ。つまりあなた方二人がこの迷宮攻略にとって最適な二人なのです。私からは説明は以上です。質問あればお受けします。」とメロディーは一通りの説明を終えた。


 確かに、ミレーヌは数学の成績の良い生徒だった。単に机上の数字をうまく計算できるだけでなく、現実世界の問題の中の数字をうまくすばやく計算すると言うことに長けていた。例えば、サンセール大学校では、軍事シミュレーションや軍の財政のシミュレーションを学生が班に分かれてすることがあったが、彼女の属する班は、いつも的確な選択を素早くしてトップになるのだった。

 一方で、リューの歴史の成績が良いと言うのは彼の圧倒的な記憶力と歴史への好奇心によるものだった。一度体験したシチュエーション、見たり聞いたりした事柄を、リューは的確に、映像として覚えているかのように記憶できる能力を持っていたのだった。

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