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第33話→目覚めた暴風。

なんか文がおかしかったりしたら、バンバン指摘してくれるとありがたいです。




「・・・・・・暑い」



俺はあまりの暑さに目を覚ました。



日は海に沈みかけていて、浜辺はすでに茜色に染まっていた。



沈みかけといっても、流石に夏まっさかりなだけあってかなり暑い。



周りをキョロキョロと見回すが、俺以外の人は誰もいない。



どうやら、みんな帰ってしまったらしい。



「薄情だなぁ・・・」



俺はそう呟くと、別荘への帰路についた。






☆☆☆☆






別荘に帰った俺は、とりあえず風呂に入りベッドで横になっていた。



帰ってきた時に、胡桃や他のメイドさんに夏那華たちのことを聞いてみたが、まだ帰ってきてないらしい。


とりあえず晩飯まではまだ時間がある。



どうって暇を潰すか考えて、カバンの中にノートパソコンが入ってることを思い出した。



いやぁ、こんなこともあろうかと持ってきてて良かった。



俺はカバンの中からノートパソコンを取り出すと、電源をたちあげる。



「・・・・・・さて、何しようかな」



パソコンの待ち受け画面に映る女の子に問い掛けてみるも、答えが返ってくるはずなどない。



特にやることがないパソコンの画面を数秒見つめて、結局すぐに電源を切った。


・・・・・・とりあえず暇すぎる。



家だったら、積んでいる漫画や小説が結構あるので、暇になることなんてあまりないのだが・・・・・・。


俺は大きな欠伸を一つして、ベッドから降りた。



そこで、あることを思いついた。



「そうだ・・・・・・・・こんな広い別荘なんだし、なんかあるかも」



そう、俺が思いついたこととは別荘探険である。



まるで子供みたいだって?暇なんだし、そんなの気にしない気にしない。



そんなことを思いつつ、俺は意気揚々と部屋を出た。





☆☆☆☆






「・・・・・・まじかよ」


俺はとある部屋のドアを開いた状態で、動きを停止させていた。



部屋の中には、幾何学的な魔方陣がたくさん描かれており、そして部屋の中心部辺りに何かがある。



どうやら何かを封印しているみたいだが・・・・。



こんな部屋が本当にあるとは思わなかった。



俺は、怪しい雰囲気の部屋を転々とした。



その結果、4部屋目にして、当りを引いてしまったらしい。



俺が寝泊りする部屋が2階にあり、現在は地下2階にいたりする。



怪しい気配を探っていたら、どんどん下へ下へと来てしまったのだ。



まったく・・・どんだけ広いんだこの別荘は・・・・。



俺はゆっくり部屋に入ると、部屋の中心へと足を進め、それ・・・・・いや、その人を見下ろす。



部屋に描かれた魔方陣のその中心部には、包帯のようなもので身を包んだ女の子が横たわっていた。



女の子とわかるのは、全身に満遍なく巻かれた包帯のようなものの上からもわかる、二つの膨らみのお陰か。



女の子を眼下にして、ふと考える。



これは助けるべきか、否か。



なんか、最近やけにこういうことに縁がある。



本当、呪われているんじゃないかと思ってしまうくらいに。



「・・・・ったく・・・俺はどこぞの主人公じゃないんだぞ?」



俺は踵を返すと、ゆっくりと部屋を後にする。



別に、俺があの子を助けてやる必要なんてないんだ。


そのうち、本当の主人公が助けにくるはずだから。



俺は自分にそう言い聞かせ、その部屋のドアを閉じた。






☆☆☆☆






「・・・・・・・出会えました」



義秋が去って数時間後、その部屋に封印されていた女の子は目覚める。



そして、ふらつく足に力を入れて自分を助けてくれた『ご主人様』の元へ向かう。



義秋は、気づかなかったのだ。



魔方陣も、魔法の一種であることに。



義秋が魔方陣に触れた瞬間に、その効力が失われてしまったことに。



こうして、義秋は新たなフラグを成立させてしまったのだった。

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