200万PV記念SS.魔王討伐日記。
★注意★
完全なる蛇足です。完結にてお腹いっぱいの方は読まないほうがいいかもしれません(笑)
上記をご理解頂けましたら下へお進み下さい☆彡
「らいごす君どこー?」
困った事になった。
らいごす君と、そのお友達のらいの君と一緒にまものふれんずおーこくに行くはずだったんだけど、ぐり蔵君っていう大きな鳥さんの背中に乗って私達は出発したの。
でも、途中でぐり蔵君がお腹痛くなっちゃったらしくって、一度森の中に降りたんだけど、らいの君はぐり蔵君の為にお薬になる薬草を探しに行って、らいごす君は食べられる木の実を探してくるってどこかに行ってしまった。
私は具合が悪そうなぐり蔵君を撫でながら待ってるところ。
「らいごす君、まだー?」
もう三十分くらい経つし少し不安になってきた。
「おっ、居た居た。リナリー、迎えにきたぞ」
「待たせたのである」
らいごす君と一緒に現れたのは以前シロを助けてくれた綺麗なおねぇちゃん……によく似た人。
「おねぇちゃんは……だぁれ?」
「あぁ……あの時とは体が違うもんなぁ。俺はセスティ。前に会った時はほら、髪の毛銀髪だったっけ?」
今目の前にいるのはキラキラした金髪のおねぇちゃん。でも前にシロを助けてくれたのは銀髪のおねぇちゃん。
「……同じひと? 喋り方とか、違う気がするけど……」
「リナリー、それは話すと長くなるのであるが、このセスティ殿は紛れもなくシロを救ったあの人なのである」
よく分からないけれどらいごす君がそういうならそうなんだろう。
「分かったー♪ 失礼な事言ってごめんなさい」
「いいよいいよ。俺もあの時とはいろいろ事情が変わっちゃったしね」
私の頭を撫でながらにっこりと笑うおねぇちゃんは確かにあの時と同じ優しい顔をしていた。
「セスティ殿、こんな所まですまないのである」
「いいって事よ。それよりどうする? 俺の転移で全員王国へ連れて行ってもいいけど俺はあまり多人数転移は自信ねぇなぁ」
「であれば我とライノでグリ蔵の様子を見つつ王国へ向かうのである。先にリナリーを王国へ連れて行って貰う事はできるであるか?」
「別に俺は良いけど……それでいいのか?」
せすてぃさんは私に、「どうする?」って聞いてくれたので、らいごす君の言う通りにするって答えた。
「よし、それなら俺と先に王国に行こう。ライゴスもすぐに来るから心配いらないよ」
「ではリナリーを頼むのである。リナリー、以前王国に行った時はあんな状況であったから今回は存分に愉しむといいのである」
「うん! わかった♪ でもらいごす君も早く来てね?」
私はせすてぃさんの手をぎゅっと握って、その後頭がぐわんぐわんして気が付いたらおーこくに到着してた。
「すごーいっ! 瞬間移動だーっ!」
「これは転移魔法って言って……って、まぁいいか。君は一度来てると思うけど、改めて……ここが俺達の国、魔物フレンズ王国だよ。ようこそリナリー」
「おっ、セスっちが幼女連れとるやん! チャコっちも大概アウトやと思うけど流石にその子は……」
「ばっ、馬鹿野郎! この子はほらアレだよライゴスが……」
「あーっ! じゃあこの子が噂のライゴっちの彼女なん!?」
らいごす君の彼女。
私はこの青い肌のおねぇちゃんが大好きになった。
「えへへ♪」
「はぁーっ、ライゴっちもとうとう倫理の向こう側へ行ってしもうたんやなぁ……万が一の時は避妊せなあかんで? 避妊さえしとけば大丈夫や」
青いおねぇちゃんの言葉は難しくてよく分からなかった。
「ろぴねぇ! 子供に何言ってんだ!」
「ごめんごめん……あっ、そう言えばさっき奥さんが怖い顔で探しとったで」
「うげっ、ちなみに……どっちの事だ?」
「正妻の方」
「めりにゃんか……こりゃ早く行った方がいいな。すまんがリナリーを任せてもいいか?」
「はいはい。さっさと行き」
せすてぃさんは慌ててどこかへ行っちゃった。
「あっ、うちも用事あるんやった……どないしようかな」
「私一人でもへーきだよ?」
「いや、さすがにそういう訳にも……」
「おんやー? その子はどこの誰べさ? まさかまたダーリンが女を連れ込んだんじゃ……」
今度はたぬきさんみたいな人が出てきた。
このおーこくには色んな人が居て面白いなぁ。
「あーチャコっち、丁度良かったわ! うちこの後ちょっと出かけなきゃならんのや。この子の事たのむわ!」
青いおねぇちゃんはそう言って、私に手を振りながらどこかへ走って行ってしまった。
「え、えぇぇ……? あだすこの子が誰かもしらんべさ……」
「私リナリーって言うの、よろしくね♪」
このたぬきの子はチャコちゃんっていうらしい。少し変わった話し方をする子だけどとっても明るくて面白い人。すぐに仲良くなっちゃった♪
食堂を案内してもらったり、ムキムキなお馬さんとお話したり、ペンギンみたいな人とお話したりしながらとても楽しい時間を過ごした。
「あだすもこの後ちょっと用事があるべさ。とりあえずダーリンの所まで案内するべ」
チャコちゃんのダーリンはセスティさんなんだって。
でもセスティさんって奥さんがいるみたいだけどどういう事なんだろう?
「チャコちゃんはセスティさんのお嫁さんなの?」
「よくぞ聞いてくれたべ!」
チャコちゃんは目をキラキラ輝かせて顔を赤くしながら、「あだすもダーリンの奥さんだべさ」って言ってた。
私、気付いちゃった。
さっきチャコちゃんは「も、」って言ってた。
セスティさんって沢山の人と結婚してるダメな人だ。
パパがいつも言ってた。人生でたった一人の人を大切に想い添い遂げるのが真実の愛なんだよって。
奥さんが沢山居るなんて変だよね。
でもチャコちゃんにそれを言うのは失礼だから私言わない。我慢できる良い子だから言わないもん。
「チャコちゃん、幸せになってね?」
「もちろんだべーっ♪」
「あぁ? 随分ちっちゃいのが並んで歩いてると思ったらリナリーじゃないか。ライゴスはどうした?」
私達に声をかけてきたのは知ってる人だった。
「あしゅりーちゃんだーっ!」
「うわっ、やめろ飛びつくなって!」
あしゅりーちゃんとまた会えて嬉しくてつい飛びついちゃった。そしたらあしゅりーちゃんふらふらしてそのまま倒れちゃった。
「ごめんなさい、大丈夫?」
「あ、あぁ……ここの所ちゃんと寝てないからフラフラなんだよ。リナリーこそ怪我してないか?」
やっぱりあしゅりーちゃんは優しい!
「アシュリー、ちょっとあだす用事あるからリナリーを頼むべ。じゃあリナリー、またなー♪」
「うん、いろいろ案内してくれてありがとー♪ またねーっ!」
「ライゴスは一緒じゃないのか?」
チャコちゃんを見送ってから、嫌そうな顔をしながらも私の相手をしてくれるアシュリーちゃんといろいろお話した。
「らいごす君は後から来るんだって。ぐり蔵君の具合が悪くなっちゃって、私だけセスティさんにおくってもらったんだよ♪」
「あいつら……転移アイテム持ってなかったのか……? まぁ通信は出来るしよほどまずけりゃ連絡してくるだろ。それがねぇって事は無事って事だ。もうこっち向かってるんじゃねぇかな」
やっぱりあしゅりーちゃんは凄い。
ちょっと話しただけでそんな事まで分かっちゃうんだ。私もこういう大人? になりたい。
「あしゅりーちゃんってどーいう人が好きなの?」
「ばっ、お前何言ってんだよ」
あしゅりーちゃんは顔を真っ赤にして慌ててる。乙女のセンサーにびびっと来た!
「あしゅりーちゃん好きな人居るでしょ! その反応見たらわかるもん」
「いや、好きな人っていうか……その……」
あしゅりーちゃんは俯いて両手の人差し指をくっつけたり離したりしてる。かわいい。
でも私ちょっと嫌な予感しちゃった。
「……もしかしてセスティさん? あしゅりーちゃんってセスティさんのお嫁さんなの?」
「……」
あしゅりーちゃんが無言で小さく頷いた。
やっぱりセスティさん悪い人だ! こんなに奥さん居るなんて絶対おかしいよ!
これじゃあまものふれんずおーこくじゃなくてセスティハーレムおーこくだよ!
「ねぇ、あしゅりーちゃんはそれでいいの?」
「ど、どういう意味だよ……確かに私は二番目だけど……まぁ、それなりに満足はしてるぞ。……って何言わせんだよこの話はもう終わりだ終わり!」
二番目の奥さん。私はショックだった。
このおーこくは奥さんが何人いてもおかしくない国なんだ。
「あしゅりーちゃん、私決めたよ」
「……? 何を決めたって?」
「私、セスティさんをやっつける!」
「お、おいなんだどうした? どうしてそうなった?」
あしゅりーちゃんもセスティさんにせんのーされてるんだ。
この国の女の人はきっとみんなセスティさんに騙されてるんだ!
「私、魔王セスティをやっつける勇者になるっ!」
「お、おう……困ったぞ、どう反応していいかわかんねぇ……」
「マスターっ♪ こんなとこで何してるんですぅ? 早くお肉食べましょうよさっさと用意してくださいようお腹すきましたーっ!」
「うっせー! 疲れてる時にお前の声は頭に響くんだもう少し音量下げろ!」
「お肉食べさせてくれたら静かにしますーっ! おにくおにくおにくーっ!」
「はいはい分かったから……あ、丁度いい所に。おいショコラ! こっち来てくれ」
あしゅりーちゃんがお肉の人に話しかけられて、その後ピンクの頭の人に声をかけた。
「……なに?」
そして、次の瞬間ピンクの人が私のすぐ後ろに立っててすっごくびっくりした。
「アシュリーが私を呼ぶなんて珍しいね。夜のお誘い?」
「アホか。私はメリーがやかましいから飯の用意しなきゃならん。この子を頼んでもいいか? セスティのとこまで連れてってやってくれ」
「お兄ちゃんのとこに……? 分かった」
「じゃあリナリー、またな」
「うん、あしゅりーちゃんまたねー」
振り返るとピンクの人が私をじっと見てた。ちょっと怖い。
「えっと、ショコラ、さん?」
「なに? うーん、ちょっと若すぎるか……」
若いって何の話だろ。
「ショコラさんもセスティさんの奥さんなの?」
「……違う」
見付けた! セスティさんのせんのーにかかってない人見つけた!
「私と一緒に魔王セスティをやっつけませんか!」
「何それ楽しそう」
ショコラさんはニヤっと笑って私を突然おんぶして、走り出した。
はやいはやい! 怖いけど楽しいっ!
ショコラさんは物凄い速さでおーこく内を走り、あっという間にお城の中へ突入。
城の中で人に見つかりそうになったら天井に張り付いたりしてやりすごしてる。
かっこいい!
「魔王セスティの部屋はこの奥だよ。準備はいい?」
「う、うん……私、頑張るから!」
バァァン!!
ショコラさんが思い切りドアを蹴り破った。
「うわぁっ、なんだなんだっ!?」
部屋の中にはセスティさんが椅子に座ってよく分からない書類みたいなのにハンコを押してるところだった。
きっとアレは女の子の情報なんだ。あのハンコは合格した子の印で、ここに連れてこられて洗脳されちゃうんだ!
「ま、魔王セスティ! あなたの悪事は私がおみとーしだっ!」
「お、おいショコラ、この状況を俺に分かるように説明してくれ!」
セスティさんがショコラさんに声をかける。せんのーするつもりかもしれない!
「ダメっ! 魔王セスティの言葉に耳を貸さないでっ! せんのーされちゃう!」
「洗脳だぁ? お、おいリナリー、これはいったい……」
「危なかった。リナリーが注意してくれなかったら今頃私はおにぃ……魔王セスティに洗脳されて凌辱されるところだった」
「お、おい……」
「良かった、チャコちゃんやあしゅりーちゃんの為にも魔王は私がやっつける!」
「……な、何が起きてるんだ、誰か説明しろ!」
セスティさんは洗脳が効かなくて慌てたのかあたりをキョロキョロ見回して助けてくれる人を探してるみたいだった。
「みんな用事でここにはこないよっ! 魔王セスティかくごーっ!」
「あ、あぁ……そういうやつか? なら……」
セスティさんは開き直ったように一度大きく息を吸い込み、ついに本性を現した。
「ふははは! よくぞ見破ったな勇者リナリー! 我こそは魔王セスティ。この世の王なるぞ!」
「魔王からこの世界を救ってみせるっ! うけてみろーっ!」
私は駆け出し、ソファの上に飛び乗ってそこから一息に魔王セスティの顔面に向かって必殺の飛び蹴り!
「ぎゃーっ!!」
魔王セスティは断末魔の声をあげ、ごろごろと床を転がり動かなくなった。
「……悪は滅びた……チャコちゃん、あしゅりーちゃん、私……やったよ」
「お主等……一体何をやっとるんじゃ……?」
「あ、こんにちわっ! 安心してください。悪は滅びました!」
「……お、おう。さすがじゃのう?」
「ごめんなさいっ! 私てっきりセスティ様が女の子をせんのーしてるのかと思って」
私すっごく勘違いしてた。
部屋に入ってきためりにゃんちゃんの話によると、もともと魔王って言うのは奥さんが何人かいても普通なんだって。
人間とは違うらしい。そんなの知らなかった。
それに、ショコラさんはセスティさんの妹らしいし、チャコちゃんもあしゅりーちゃんもめりにゃんちゃんもセスティさんの事が大好きみたい。あとあの青い肌のおねぇちゃんもなんだって。
世の中には私の知らない事がまだまだ沢山あるんだなって思った。
「謝らなくていいから、大丈夫だよ。それよりショコラ……お前なぁ、リナリーの蹴りに合わせて認識阻害使っただろ?」
「バレた?」
「当たり前だ馬鹿野郎。いきなり目の前に裸のめりにゃんなんか出されたらびっくりするだろうが……」
なんの話だろ。
「おい待つのじゃなんじゃその話、詳しく聞かせるのじゃっ!」
「いろいろフラストレーションがたまってるおにぃちゃんにちょっとしたサービスをしてあげただけだよ」
「ショコラーっ! さすがに儂でもそれは許さんぞっ! 不埒じゃっ! 破廉恥じゃっ!」
「あーあ、めりにゃんがそうやっていつまでも清楚ぶってるから二人の関係が進まないんだよ」
「な、なんじゃとぉ……?」
「そんなんじゃおにぃちゃんの初めてはアシュリーあたりに取られちゃうかもねー」
「お、おいショコラその辺に……」
「……いい度胸じゃ、表にでろーっ! ヒルデガルダ・メリニャン自ら義理の妹に説教してやるわーっ!」
二人はとっても仲がいいみたい。
大騒ぎしながら外に飛び出していった。
「身体に直接教え込んでやるわーっ!」
「じゃあ私も身体に直接……」
「ぎゃぁぁ! やめろバカ者っ! 変な所を触るでないっ! セスティ! せすてぃーっ! 早く助けるのじゃーっ!!」
チラっとセスティさんを見たら、耳を塞いで聞こえないふりしてた。
「セスティ殿、外のあの騒ぎは何事であるか?」
「俺に聞くな……俺は何も見て無いし聞こえない」
セスティさんは耳を塞いだまま部屋の奥へ消えていった。
「らいごすくーん! おっそいよー!」
「おう、リナリー待たせてすまんかったのである。この国はどうであった?」
「とっても楽しかった♪ あのね、あのね、セスティさんの奥さんたちと話したり、いろんな所を見て回ったり、魔王退治したりしたのーっ♪」
「魔王退治……? ま、まぁ楽しめたのなら良かったのである」
らいごす君はとっても優しいしかっこいい。
この国もとても楽しいしみんないい人ばっかり。
ぐり蔵君は便秘でお腹痛かったんだって。ライノさんが作った薬で良くなったみたいでよかった。
「今日は一日ゆっくり休んで明日は我がとびっきりのスポットへ案内するのである」
「じゃあ明日はらいごす君とデートだね♪」
「で、でででデート!?」
「私とデートはやなの?」
「そ、そんな事はないのであるが……いや、しかしその……」
「青い肌のおねぇちゃんが、ひにん? っていうのをすれば大丈夫だって言ってた♪」
「ろ、ろろろロピアーっ!! どこだであるかっ! 出てくるのである!!」
らいごす君はなんだかとっても顔を赤くしてどこかへ走って行ってしまった。
ほんと、この国は楽しい事ばっかりだなぁ。
明日も楽しみ♪
……今頃パパは寂しくて泣いてるかな?
一緒に行こうって言ったのに涙目で首振ってたっけ。
「あら? 可愛いお客さんね」
らいごす君が走っていった方角とは逆方向から、知ってる顔がやってきた。
「あっ、」
久しぶりですって言おうとして、やめた。
セスティさんが当時この人の姿だったなら、このおねぇちゃんは今違う人なのかもしれない。
「えっと……おねぇちゃんは?」
「私はメアリー。メアリー・ルーナよ。メアって呼んでちょうだい♪ ちなみにこの国の魔王をやってる……というか押し付けられてるわ」
「えっ、セスティさんが魔王じゃないの? 貴女が魔王なんですか……?」
この人が魔王さん? この外見をしてる人が魔王になるのかな……よく分からないや。
「ちょっといきなり魔王とか言うからこの子怖がってるじゃありませんの! 子供の扱いって物が分かってませんわね」
「ちょっとロザリアは黙っててよ。私さっきまでいい雰囲気出せてたでしょ?」
「雰囲気で魔王が務まるならステラにでも魔王をやらせればいいんですわ」
「いや、確かにあの子はちょっと怖いけどさ……そう言えばステラが王様に直談判して同性婚認めさせた話は凄かったわね」
「あ、確かにそれはびっくりですわ。まさかほんとに結婚しちゃうとは……あの行動力は見習うべきですわよ」
突然一人で会話を始めた。
まるで体の中にもう一人入ってるみたいな感じ。
バァァン!
「お姉様っ! お姉様を知りませんかっ!?」
黒髪が綺麗な不思議な服装の女の人が、ほとんど壊れてぷらぷらしてるだけのドアをさらに蹴り飛ばして入ってきた。
「えっと、私は知らないわよ?」
「お姉様ったら私というものがありながらメリニャンさんを拉致ってどこかへ消えてしまいましたのっ!! キーッ!! 今頃お楽しみに決まってますわ! 私も混ぜてもらわなければーっ!!」
その女の人はその場でバタバタと地面を踏みつけて、「お姉様ーっ! どこですのーっ!!」って叫びながらどこかへ走っていった。
「やっぱり行動力っていっても質によるわね」
「そうですわね」
なんだか一人で会話して納得しているのが不思議。
その後すぐにまた違う人が飛び込んでくる。
なんだかみんな楽しそうだなぁ。
「メアさんっ! ハーミット様見ませんでしたかっ!?」
「あらヒールニントじゃない。あの男は今日見てないわよ? どうしたの?」
「式の日取り決めなきゃって話してたらあの狐女がハーミット様担いで逃げたんですよっ! ぜったい見つけてぎったんぎったんにして海の藻屑にしてやるっ!」
「ちょっとヒールニント落ち着いて、ね?」
「ふぅ、ふぅ……そ、そうですね。こういう時こそ冷静に、ですよね。ジェミニさん、今すぐあの狐女を始末しに行きたいので場所を調べて下さい♪ ……え、ダメ? 何でですか!? あの女は早めにやっちゃわないと絶対いつか体だけの関係でいいからとか言ってハーミット様に迫るんですよ! むしろ今そうしてるかもしれない殺そう!」
「ちょ、ちょっとヒールニント……ってもう行っちゃった。あの子ってあの男の事になるとちょっと過激になっちゃうところあるのよねぇ……面白そうだから私も見に行こっと♪ じゃあね小さいお客さん。この国を楽しんでいってね♪」
らいごす君。この国って、とっても面白いし素敵な所だしみんないい人だけど、
変なところだね。
完結してからもたくさんの方に読んでいただき感無量です!
11/20より新作
転生はもう結構です! 公開開始しました☆彡
そちらもよろしくお願いします♫
それでは新作にてお会い出来ることを祈って。
monaka.





