表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【300万PV感謝記念SS追加!】ぼっち姫は目立ちたくない! ~心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!~【完結済】  作者: monaka
終章:悪夢の終わり。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

586/637

魔王の妹は機嫌が悪い。


「って訳でーっ! みんながんばろーねっ! しゅっぱーつ!!」


 おにぃちゃんの合図で皆が一斉に転移していく。


「ねぇ、なんで私らだけまだ出発しないの?」



「す、すいません! 僕は皆さんみたいに器用じゃないんです! ちょっと待ってくださいね!」


 コーべニアとかいう転移担当がモタモタしているせいで私達の班がビリになってしまった。



 とは言ってもワンテンポ遅れてすぐに転移が発動して、私達は空飛ぶ島の上に。


「すごいのである! 本当に島が空を飛んでいるのである!!」


 ライゴスは相変わらずぬいぐるみのまま……。あれ? なんでこのまま来たのこいつ。


「ライゴス、元の姿に戻してもらわなくてよかったの?」


「あっ!! この身体になじみ過ぎて忘れていたのである! ど、どどどどうしたらいいであろうか!?」


 王国民バカばっかり……。


「もう手遅れだよ。それに短時間なら自力で元の姿に戻れるんでしょ?」


「それはそうであるが……」


「どういう事だ? そのぬいぐるみ……その人本当は違う姿なのか?」


「ライゴスさんって言いましたっけ? 彼はこの姿に封印されているという事なんでしょうか?」


 ロンザとコーべニアならコーべニアの方がまだ賢いみたい。


「このぬいぐるみはこう見えても魔王軍の幹部の一人だよ」


「へぇこのぬいぐるみがねぇ……」

「ロンザ! 失礼だよ」


「ははは……知らないという事は罪ではないが知ろうとしない事は罪なのである」


 なんだかぬいぐるみ状態のままふんぞり返って偉そうにしてるライゴス見てるとイラっとしてくるよね。


「とにかく、アレをどうにかしないとね。のんびりしてると本当に私達がビリになっちゃうよ」


 この島は思っていた以上に小さい。村一つ分くらいの大きさで、木々が生茂っていた。

 中央には……十階建てくらいかな? 塔が生えてる。


「ところでロンザとコーべニアだっけ? 魔族との戦闘経験はあるの? これから行くところには多分かなり強いのが居ると思うけど」



「任せろ! 俺はハーミット様と一緒に数多くの魔族を……」


「いや、お前が倒した事あるかって聞いてるんだよ」


「うっ……」


 ロンザが黙る。なるほど、大体そのくらいの実力か。


「僕達はパーティでの戦闘メインだったんです。チームワークは負けませんよ!」


 すかさずコーべニアがフォローに入ったけれど……。


「でもそのパーティにデュクシもヒールニントも居ないじゃん。それで本当に平気?」


「だ、大丈夫だぜ! 俺はこういう時の為に日々修行をしてきたんだ! こんな世界の命運がかかった戦いに参加できて光栄だ!」


「そう、じゃあそれなりの活躍は期待してるからね」


「おう! 期待しててくれよな。それよりあんたは本当に強いのか? こんな女の子が……」


 ロンザは次の言葉を紡げない。

 私が背後から首に短刀を突き付けてるから。


「こんな女の子がなんだって? 続き言ってみてよ」


 言ったら遠慮なく掻っ切るけど。


「わ、悪かった……あんたが強いのはよく分かった! ……ぜ、全然見えなかったぞ……?」


「ほら、ロンザもっとちゃんと謝ってよショコラさんはセスティ様の妹なんだからね!?」



「妹さんってこの人の事だったのか……本当に、先ほどは軽率な発言申し訳ありませんでした!」


「うむ、分ればよろしい」


 教育的指導っていうのは必要だよね。

 ただでさえ今の私は機嫌が悪いのだ。


 ここまで男しかいないような状況になったのは初めてかもしれない。

 いっそ何の役に立たなくてもいいからシリルとか連れてくればよかった。

 それかシャリィとか無理矢理連行してくるのも悪くなかったかもしれない。

 私が転移魔法使えるなら今からでも連れてきたいくらいだ。


「ショコラ姐さん! まず俺があの塔の入り口まで偵察に……」


「その必要ないや」


「いや、それくらい俺でもしっかりやってみせます!」


 何を勘違いしてるんだこの人。


「そうじゃなくて、今の状況気付かないの? 私達囲まれてるよ?」


 ライゴスは気付いていたみたいだけど、私の一言でロンザとコーべニアは慌てて警戒態勢を取る。


「グルルル……」


 獣人……? いや、どちらかというと魔物に近いのかな? だけど理性があるようには見えない。


「ど、どうしましょう!? 凄い量です!」


「こいつらどこに潜んでいやがったんだ!」


 毒でも使えばイチコロかもしれないけどこいつらが一緒じゃ使えないしなぁ。


「魔法でどうにか出来る?」


「ぼ、僕は通常の攻撃魔法が使えないんです! 威力はあるけど使うのに時間がかかります!」



 ああ、そう言えばアシュリーとなんか話してたなぁ。


 だったら温存しておいた方がいいかもね。帰りの転移魔法使えなくなっても困るし。


「でもアシュリー様から頂いたこれがあれば攻撃魔法を使う事は問題なさそうです! 連発は出来ませんが」


「だったらライゴスはロンザと一緒にコーべニア守りながら戦ってもらっていい?」


「無論である! ショコラ殿はどうされるのであるか?」


「私は……ここを守ってるっていう魔族でもぶっ殺してくるよ」


久しぶりに他キャラ視点となります。

男だらけの環境に放り込まれたショコラさん。鬱憤をぶつけられる魔族はどんな奴でしょうね(笑)


応援よろしくお願いします♫

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓☆クリックで作品へ☆↓
sample
「転生はもう結構です!」
作者最新作!異世界転生TSファンタジー☆彡

小説家になろう 勝手にランキング
ワンクリックお願いします♪
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ