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【300万PV感謝記念SS追加!】ぼっち姫は目立ちたくない! ~心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!~【完結済】  作者: monaka
第四章:戦火の海へ。

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魔王様と神々の真実。


「どうだ? 少しは落ち着いたか?」


「んだ。改めて、お前ら人間がこんな所くるなんて随分珍しいけど今更なんのようだべ?」


 今更、って言ったか?


「実は、簡単に説明するけど俺達はニポポンの荒神ってのを探してるんだ。出来れば力を借りる為に」


「なしてさ? ……今ニポポンのって言ったべ? もしかして国の外から来たんだべか?」



 チャコはそも小さな体を俺の腕の中でもぞもぞと動かしながら、俺の顔を見つめ、目が合うと「きゃっ」とか乙女ちっくな声を出して目を逸らす。


 随分人間じみた神様だ。いや、こいつが神とは決まった訳じゃないけど。


「そう、ここのサクラコってのはニポポン人だが俺はユーフォリア大陸ってとこから来たんだ。そっちのショコラってのは俺の妹」


「なるほどなぁ。で、今更あだすを探してたのは何でだべ? 外の世界で何かあったんだべか?」


「その言い方だとチャコはもしかしてずっとここに居たのか? 外は今結構大変な事になっててな。神様が裏で手を引いてて、こっちとしては対抗策を見つけないと……ってとこだよ」


 チャコはフムフム聞いていたが、神様って言葉にやたら反応を示した。


「その神様ってのはうちらと同じニポポンの神の話だべか?」


「いや、どっちかっていうとユーフォリアとかの方面かな。古都の民って連中が崇めてる神様なんだけど……その神が昔人間を作ったとかなんとか」


「も、ももももしかしてそれは星降りの民の話をしてるべか!?」


 また新しいワードが出て来たぞ……。


「その星降りの民ってのはいったいなんなんだ?」


「……その昔の事だべ、あだすやこの国の神々って呼ばれてる【生き物】は縄張り争いや小競り合いをしながらこのニポポン……昔は別の名前だったけんども、ここと隣の国、今は……なんていったべかな? ロンシャン? そうロンシャン。そしてあんたが言うユーフォリア大陸って所に住んでいたんだべ」


 ……荒神がユーフォリアにも居た……?

 なんでそれがニポポンの神みたいな扱いになったんだ?


「ある日、まだ何も無かったこの世界に大きな星が降ってきたんよ。それは何処かから突然空に降ってきたんだべ。正確には降ってきたっていうより現れたってのが実際見てた奴の感想だったべな」


 それがアルプトラウム達って事なのか?

 サクラコもショコラも小首をかしげながらその話に聞き入っている。


「その大きな星は、不思議な事に海にどんどん沈んでいったんだべ。そしたら海の水がぶわーっと上昇して、陸地を分断してしまったんだべ」


「ちょっと待て。陸地を分断……? それってどういう……」


「どういうも何も元はニポポンもロンシャンもユーフォリアも一つの大陸だったんだべさ。でもそれならまだ許せた。住まう場所が狭くはなったけんどもまだ陸地は充分な広さがあったでな」


 ……神がどこかからやってきて自分達の国を海に沈めた? それが神界とかいうやつなのか……? それともそれとは別の……?


「最初は吃驚したけんどもおおむねみんな新たな住民を受け入れていたんだべ。そいつらは人間を造り、魔物を作った。新しい命を生み出せるなんてすごいべ。あだす達は純粋に奴等の事を褒め称えていた……だのに……」


 神が人間、そして魔物も?


「この世界にはあだす達と共存関係にあった古龍がおったんだべ。星降りの民はエンシェントドラゴンとか呼んでたべか……その龍が、星降りの民に皆殺しにされた。……今思い出しても恐ろしいべ。どうしてそんな酷い事を……」


 エンシェントドラゴンが旧世界の支配者だって話だったが、こいつらはそっちと繋がってたわけか……。

 神側はエンシェントドラゴンが邪魔で排除した……。


「それからは酷いもんだべ。人間と魔物が争いだし、それぞれ大陸に自分たちの居場所を作っていく過程で、あだす達はどんどん居場所を追われていったんだべさ」


「人間相手なら勝てたんじゃないのか?」


「最初はそういう考えの連中が多かったんだけんども……星降りの民が古龍を皆殺しにしたんで穏健派は皆戦う事を辞めたべ。隠れるようにこの小さな島国に息を潜めたんだべさ」



 ……穏健派、って言うからには過激派なやつらも居たんだろう。少なくとも人間相手なら負ける要素が無い気がするが……。


「星降りの民は人間、魔物以外にも自分達の手足となる使徒を作り出したべさ。過激派連中は居場所を取り戻す為に戦ったけんども、使徒と人間が妙な道具を使ってあだす達を完全に追い出してしまったんだべ。多くの仲間が死んで、皆争う意思を奪われてしまったべさ」


 ……今の話を整理するとだ、恐らく使徒ってのは古都の民の事だろう。

 古都の民と人間がアーティファクトを使って荒神を追い出した。


 おそらくそういう話だろうが、古都の民と人間は当時協力関係にあった……?

 どうも違和感を感じる。古都の民は人間を憎んでいたように思うが……。


「その使徒ってのはやっぱり沢山いたんだろう?」


「……? いんや? 少なくともあだすが知ってるのは一人だけだべさ。おっそろしく強いくせに人の振りをしてあだす達をだまし討ちしたんだべ……」


 おいおいおいおい。

 それってどう考えたってアレじゃねぇか。


 人間側にとっては英雄かもしれんが荒神側からしたら憎き相手……って事か。


 初代ディレクシア王よ。

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