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【300万PV感謝記念SS追加!】ぼっち姫は目立ちたくない! ~心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!~【完結済】  作者: monaka
第三章:神と勇者と滅びの国。

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聖女様は謎の声に突っ込まずにいられない。


「なんでレオナがこんな所に連行されてるのかは分からないが、そもそも今レオナの外見は他人なんだろう?」


 あっ、そういえばそうだった。

 完全に違う人になってる状態なのにどうして……?


「そんなの考える意味あるの? 本人見つけて回収して他ぶっ殺せばいいんでしょう?」


 ちょっと物騒すぎる。


「そりゃそうなんだけどさぁ」


 肯定しちゃだめっ!


『ここに居るのが古都の民というのであれば姿の変化を解除されている可能性もあるのでは?』


 なに? 誰?

 急にどこかから声が聞こえてきたんだけど!


「急に会話に入ってくるんじゃねぇよ。……でも確かにその可能性は考えられるな。メア、街の中からレオナを見つける事はできないか?」



「無茶言うんじゃないわよ。建物ばっかりの所でどうやって一個人を探せって? そんなの貴女のアーティファクトで探せばいいでしょ?」


 いや、どうしてこの人達は協力するって事を考えないんだろう。


『主が場所を検索し、メアがそこを見ればいいのでは?』


「だから誰だよっ!!」


 つい。つい叫んでしまった。

 私とした事が……!


「……ヒールニント、貴女疲れてるのよ」


「大丈夫か? ストレスたまってるか?」


 もうやだこの人達……。心配の仕方が心に刺さる……。


「さっきから聞こえる声誰ですかぁ……?」


 私もう既に涙目。


『我の事でしょうか? 我はメディファス。ここのプリン・セスティを主に持つアーティファクト、メディファス。以後お見知りおきを』


 めでぃふぁす。アーティファクトって喋るの?


「えっと、メディファスさん? よろしくお願いします……というかどこにおられるのです?」


「ああ、こいつだよ」


 セスティ様が私に剣を見せてくれた。

 これがメディファスさん。


「まぁこいつもたまには役に奴だから。ってそれはいいとしてだ、場所を調べるからメア頼んだ」


「はいはい」


 セスティ様がレオナさんの居場所を調べ、それをメアさんに伝えると、スクリーンに映っている映像の場面が切り替わっていく。


「これは……どういう事かしら? 確かに私が変化させた外見が元に戻ってるわね」


 そこにはレオナさん本人の姿が映っていた。

 そして、手は後ろ手に縛られていて目には目隠し。


「こりゃ完全に拉致られてるな……どうやってメアが変化させた外見を解除されているのも気になるが、それは今はいいだろう。……で、作戦だが……」


 セスティ様が自信満々に、考えた作戦を教えてくれたしメアさんも「それでいいわ」とあっさり決まっちゃった。


 正直私的にはどうかと思うんだけれど。

 だってその作戦の中に私の安全確保案が何も入ってなかったから。


 とにかくメアさんが私を連れて暴れる事になったんだけど私振り回されるだけなのでは?


 セスティさんはメアさんが暴れている間にレオナさんを回収する。


 それ作戦っていうのかな?


「一つ思ったんですけど、場所が分かってるなら転移でそこまで行ってレオナさんを掴んでさっと帰ってきちゃうわけにはいかないんですか?」


 私がそう言うと、二人は目をカッと開いて私を凝視。やめてそれちょっと怖い。


「ヒールニント、それ言っちゃおしまいでしょう?」


 えっ、もしかしてこの人暴れたいだけなんじゃ……。


「そうだぞ。もしそれが出来たとして、こいつらを懲らしめる事ができないだろう?」


 この人もか。二人とも頭の中暴力しかないんじゃないの?


「でもレオナさんの安全第一なんですよね? 乗り込んで暴れたらレオナさん危険ですよね? 大事な依頼なんですよね? 成功しないと困るんですよね?」


「わ、わかったわかった! 確かにヒールニントの言う通りだ。でも俺だと座標がぶれるからさ、行くならメアにやってもらう事になるんだけど」


「えぇ……そもそもそのレオナって人助けに行くんじゃなくて私は暴れる為に来たんだけど……」


 やっぱりこの人頭の中それしか無いんだ。

 どう考えても危ない人だ。


「まぁやって出来ない事はないけど……」


「メアさん、お願いします。ほら、レオナさん助けた後の方が気兼ねなく暴れられるんじゃないですか?」


「……それもそうね?」


 私はやってはいけない説得方法に手を染めた気がする。


「じゃあちょっと行ってくるわ」


「おい、待て」


 ……もう行っちゃった。


 スクリーンはまだ機能していて、レオナさんが映されていたんだけれど……。

 今レオナさんは牢屋に連れていかれて閉じ込められた所。


 あ、メアさんがレオナさんの所に現れた。


「えっ、ちょっ!? えぇー?? これはどういう事ですか!? あ、貴女は確か私を助けて下さった……そちらの方は?」


 一瞬でレオナさんがこっちに送られてきた。

 めちゃくちゃ仕事が早いな……。


 でもメアさんは帰ってこない。

 牢屋の中でごろんと横になったまま動かなくなっちゃった。


「あの野郎一体何を考えてるんだ……?」


 セスティ様がそう愚痴をこぼした時、メアさんがスクリーンに映っている事に気付いたのか、こちらを向いてニコっと笑い、手を振って……また寝転んだ。


 この人入れ替わって中から暴れ回る気だ。

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