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【300万PV感謝記念SS追加!】ぼっち姫は目立ちたくない! ~心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!~【完結済】  作者: monaka
第二章:勇者の定義。

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姫魔王と頼りになる仲間達。


「お前ら手伝え! こいつつえぇぞ!!」

「フクロにしてやれ!」

「いくら強かろうとこの人数の我等相手に生き残る事が出来ようはずもありません」


「この人数ってお前ら今三人しかいないじゃん。御託はいいから纏めてかかってきなさい。楽に殺してやるから」


 まったく。魔族っていうのはどうにもこうにもベラベラと……しかも知性がありそうなのはごく一部だけであとは意外と頭悪いんだよねぇ……。


 こんな奴等を纏めなきゃいけない魔族王様が少し可哀想だわ。


「よそ見とは余裕ですねっ!!」


 一番まともな喋り方をする腐った犬みたいな魔族が、わざわざ声をかけてから飛び掛かって来たので目の前に障壁を張り、それに接触した瞬間を狙って障壁を折り曲げ、畳む。

 勿論魔族側に。


 すると、その障壁の中に包まれる形で魔族が閉じ込められ、どんどん障壁が畳まれていくので圧縮されてペキペキと薄っぺらくなっていき、最後には伸し魔族が出来て地に落ちた。



「あんたらさ、フクロにするとか言いながら一人ずつ向かってくるからこういう事になるんだよ。ほら、残り二人一斉に来なさい」


「お、オルラーヌが一瞬で……!?」

「これはヤバい。一端引くぞ!!」


 ちょっと待ちなさいよ。逃がすわけないでしょうが!!


 もう一匹をぶら下げて飛び去ろうとした蝙蝠みたいな魔族の背後から、出来る限り収束し範囲を狭めた雷魔法をぶちかます。


 空に逃げたら魔法で攻撃だって出来るんだからね?


 蝙蝠が上半身吹き飛ばされ、ぶら下がっていた亀みたいなのが地面に落ちてきたので落下地点に先回りし、メディファスで細切れにした。


「こんな硬そうな甲羅も切れるなんてやるじゃん♪」


『この程度の相手、切れぬ筈もありません。我の硬度はおよそ……』


 うるさいうるさい。そういうのはどうでもいいんだって。褒めたんだから「わーいやったー♪」ってよろこんどきゃいいのよ!


『わ、わーいやったー』


 よしっ! じゃあ次向かうわよ!


 私はまず近場の建物の屋根に飛び乗って一番見晴らしのいい場所まで上がる。


 そこから街を見下ろし、状況を確認すると、およそ騒ぎが起きている場所にはそれぞれが対処に向かってくれている為大分落ち着いてきているようだった。


 ただ、それでも打ち漏らしはあるから私はとにかく街中を走り回って速攻でぶち殺しまわる!!


 全力で街の中を走り、まだ逃げ遅れている人を小脇に抱えながら魔族共を蹴り殺す。


 抱えられてる人はその都度大げさにぎゃーぎゃー騒ぐけど我慢してほしい。こんな可憐な少女に抱えられて街を散策できる事を喜びなさいよね。


『可憐……』


 メディファス。何か言いたい事があるなら言ってみなさい。


『いえ、何も』


 よろしい!


 ちょっとしたアトラクションか何かだと思って我慢してれば数分で終わるから。


 安全な場所に降ろし、再び街を駆ける。


 それを繰り返す事十分程度。


 どうだろ? これであらかた退治できたかな?


「ガハハハッ!! 恐れ慄け! 死んで我に歯向かった事を地獄で後悔するがいいっ!!」


 なんかとんでもない台詞が聞こえてきて、やべー奴が残ってた! と思いそちらへ向かうと、魔族を足蹴にしたライゴスが勝ち誇ってただけだったので見ない振りして他へ向かった。


「がっはっはっ! 恐れよ! 慄け! その命を散らし儂に歯向かった事を地獄で後悔するがいいのじゃーっ!!」


 ……見なかった事にする。



「まったく……何故魔物などがこのような場所に……? そんな情報は聞いてないぞ!」


 チラっと聞き覚えない声が聞こえてきたからそっちへ行ってみると、全身が岩石のような物で覆われた爬虫類みたいなのがいた。


「しかし皆不甲斐ない……このような小娘にやられてしまうとは……しかし私の装甲を破る事はできないでしょう! 貴女に勝ち目はありません。尻尾を巻いて逃げる事をお勧めしますよ」


「生憎とうちに尻尾はないんや。それに……うちはな、お前みたいなタイプをぶっ殺すのに一番適しとるんや……でっ!!」


 どうやらろぴねぇが戦っているらしい。デカい爬虫類の背中で見えないけど。


 私も協力しようとその爬虫類の背中に飛び蹴りを……。


 入れようとして、まさに足が接触したその瞬間、とんでもない衝撃波が魔族の身体の中を暴れ回り、それが私の足に伝わって身体を吹き飛ばされてしまった。


 そのまま建物の壁にごちんごちん頭をぶつけながら転げまわり、やっと立ち上がると、あの爬虫類は白目を剥いて倒れ、口から内臓をぶちまけていた。


「ひぇっ……」


「おー? なんやセスっちきとったんかー? どうようちの技も大したもんやろ?」


 ろぴねぇはめりにゃんと別行動しているからか、いつもの一つ目状態に戻っていて、その大きな瞳を輝かせながら小さくぴょんぴょん飛び跳ねていた。


 そうか、おふくろと同じで対象の内部にダメージをぶち込むタイプの技を使うのか。

 ろぴねぇは怒らせないようにしよう。


 ろぴねぇに引き続き対応をお願いし、私はイムライの家を見に行く事にした。


 無事に家の中に避難していればいいけれど。

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