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【300万PV感謝記念SS追加!】ぼっち姫は目立ちたくない! ~心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!~【完結済】  作者: monaka
第二章:勇者の定義。

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姫魔王と使えるのか微妙な奴。


「ところでどうやってあやつを見つけるのじゃ?」


 うーん。とりあえず片っ端から試してみる方がいいかもしれないな。


「めりにゃん、あいつの魔力をサーチできないかな?」


 めりにゃんは眉をひそめて考え込み、やがて口を開いた。


「むむ……儂もアシュリーが使っていたサーチは見様見真似である程度再現可能じゃが……あやつの魔力の波形はあの一瞬ではわからんのう」


 申し訳なさそうに頭を下げるめりにゃんの頭を撫でてやる。別にめりにゃんが謝るような事じゃないからな。いてっ、角が手に刺さった。


 そう言えばあまり気にはしていなかったけれどめりにゃんは人型とはいえ魔物であり、角も羽根も尻尾もあるわけだけれど……あまり人から怖がられたりしてないな。


「ん? なんじゃ……? 儂の顔に何かついとるかのう……?」


 まぁ、これじゃあどう見たって魔物って感じじゃないもんなぁ。せいぜい小悪魔っぽいコスプレしてるお嬢さんってところだ。

 それに加えて魔物が世間を騒がせるような事も無くなって、人々の警戒心が薄れているのも原因の一つかもしれない。


「そ、それとも儂が役立たずだから……どうやって離婚しようか考えておるのか……?」


「……はっ? いやいや違うって。めりにゃんの角とか羽根とかって普通の人から見たらコスプレみたいなもんなのかなってちょっと気になってな」


「こっ、コスプレ……? 儂は、その……セスティがそういう趣味があるというのであればやぶさかではないのじゃが……」


 うーん? 会話がいまいちかみ合ってない気がするんだけど?


「こうなったらどうやって探すかが問題やねぇ? 人探しなんてうちじゃ役に立てそうにないしなぁ」


「私もどうしたらいいのか……ステラはさらわれてしまうしお姉ちゃんなら何かいい方法が思いつくでしょうか……?」


 ろぴねぇとナーリアもいい案が浮かばないようで頭を悩ませているが……多分アシュリーに相談してもこの状況を変えられるとは思えない。

 あのアーティファクトごとステラが連れていかれてしまった時点で探しようが……。


『主、主。何かお忘れではありませんか?』


 うっさい黙っとれ。


『主っ!! 我もアーティファクトなのですが!?』


 だからどうしたってんだ今考えてるところだからおとなしくしとけって。


『……我はもしかして、迫害を受けているのですか?』


「迫害とか大げさな……。てかなんだよ? 何かいい方法でもあるっていうのか?」


『いや……だって、我、アーティファクトだし……』


「だからなんなんだよ。ステラの場所が分かるわけじゃねぇだろ!?」


『……ステラの場所は分かりません』


「ほらみろ! やっぱり会話に入りたかっただけの構ってちゃんじゃねぇか!」


『我、今涙を流すという機能があったら滝のように流れていると思われます』


「これセスティ。メディファスには何か案があるのではないか? 自分が精神的に追い込まれているからと言ってメディファスに当たってはいかんぞ?」


 めりにゃんに怒られてしまった。

 しかしこいつが重要な時に役に立った事など数えるほどしか……。


『その数える程、の中に今回を含めて頂きたい』


「分かった。じゃあお前の話を聞こう。メディファスはどうすればいいと思うんだ?」


 俺達のやりとりをイムライは興味深そうに眺めていたが、邪魔になると思ったのか口を挟むような事はしなかった。


 察しもいい。空気も読める。そして正義感もある。容姿が悪い。残念っ!


 いや、そんな言い方したら奥さんに悪いか。人それぞれだもんな。俺ももともとの姿はイケメンとは言えないし。


 最近女の姿である事に慣れ過ぎていてまずい気がするな……。


『我はステラの居場所は分かりませんが……アーティファクトの場所ならば調べる事が出来ると思います』


 思わず立ち上がってしまった。


「おいメディファス」


『な、なんでしょう主』


「俺が悪かった。お前の話をもっとちゃんと聞くべきだった。ステラが持っていたアーティファクトの位置さえ分かれば次の潜伏先に直結している可能性が高い。俺がいつも文句ばかり言ってるからなかなか自案を言い出せなかったんだろう? すまなかった」


 めりにゃんの言った通りだ。

 俺はメディファスに対して適当な扱いが過ぎたかもしれない。

 こいつもこいつなりに俺の役に立とうとしているし、本当に困った時に役に立ったことだってあるんだからな。


『い、いえ……そんなふうに謝られてしまうと我はどどどどうしていいのか分かりかねます』


「照れるな。もっと自分の能力を誇っていい。お前だけが頼りだ」


『主……我は、今猛烈に感動しております』


「さあ、そうと分かればすぐにステラ救出に向かうぞ!」


『……そ、それが……その』


 メディファスの歯切れが悪い。居場所が分かるならすぐに助け出さないと……何かあってからじゃナーリアに申し訳がたたん。


「どうした? 早く行くぞ!」


『それが、その、近くまで行けば反応は分かりますが……ここから場所を特定という訳には……』


 つっかえねぇやつだなこいつ!!


『 (´;ω;`) 』

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