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【300万PV感謝記念SS追加!】ぼっち姫は目立ちたくない! ~心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!~【完結済】  作者: monaka
第二章:勇者の定義。

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姫魔王はひたすら虫退治。


 それにしても、めりにゃんとショコラは慌ててこっちに帰ってきてもよさそうなもんだけど……。


 完全に見捨てられてない?

 それとも私の事を信用してるからこそ放置してるの?


 あいつなら大丈夫だってアシュリーが説得したとか?


 分かんないけどちょっと凹むよね。

 こんな変な虫の大群の中に一人だけ置き去りとか……。


 しかも閉じ込められてさ……。どうしろっていうのよ。


 ……迷っててもしょうがないか。実際今私は虫に囲まれてるんだし、逃げ場は無いんだし。

 無理矢理破壊する気になればこのくらいの結界何とかなると思うけど……。


 てかさ、こんなふうに結界に閉じ込められるんだったら虫だけ閉じ込めとけばいいじゃん。

 なんで私まで一緒に閉じ込めるの? 酷くない?


 ブブブゥゥン!


「うっさい!」


 とりあえず一匹叩き落とす。

 ぶちゃっと潰れて紫色の液体が手に纏わりついた。


 ぶすぶすと私の掌から煙が出てる。

 ……これが例の毒ってやつかな。噛まれたらそれを体内に注入されて死ぬ。

 私がさっき指噛まれた時は平気だったから、歯に毒があるっていうよりも噛んでから注入するか、あるいは別で毒針とかがあるのかもしれない。


 今はまだこいつらも様子見てるけど、一斉に飛び掛かってきたら私の身体溶けるんじゃない?

 元に戻るのが先か溶けちゃうのが先かって結構怖くて検証したくないんだけど……。


 そもそも私の呪いって、一瞬で身体が消し飛んだ場合とかはどの程度対応してくれるんだろ。


 その瞬間に終了だったりするのかな?


 考え始めたら結構怖い。死に対する恐怖とか久しぶり過ぎて頭が麻痺しそう。


 今まで全く気にならなくなってた事の方がどうかしてるしこれが正常だとは思うんだけど、こんな考えが頭をよぎり出すと戦いにくくてしかたない。


 やられる前にやるしかないよね。


「よっしゃ、とりあえずお前ら全部燃やし尽くしてやんよ!」


 私は手始めに周囲に居る虫達に魔法で炎をまき散らす。


 が、意外と火に対する耐性が強めらしくて簡単に倒せるって感じがしなかった。

 地面には落ちるけど少し経つと復活しちゃう。


 っていうかマズった。完全にマズったぞ。


 この結界空気ごと隔離されてる。

 今の炎で空間内の酸素が一気に持っていかれた。

 軽く息苦しい……。


 そう言えば私が窒息した場合はどうなるの?

 意外と不死身でもなんでもなくて、殺す方法なんて考えればいくらでもあるんじゃ……?


 うわぁ……嫌な事ばっかり頭をよぎってくる。

 でも今はそれどころじゃない。早く対処しないと。


 どうすっかなぁ……。


 さっきの炎で虫達が完全に私にロックオンして今にも飛び掛かってきそうな感じになってる。


 そもそもこいつらなんなんだろう。普通の虫じゃないのは明白だし、かといって魔物とか魔族とかでもないし。

 突然変異……? それとも人工的に作られた何かなのかな。

 だとしたら誰が何の目的でって話になってくるんだけど……。


 エルフ達をここから追い出したかった、或いは殲滅したかった……?

 エルフに敵意があった、或いはこの土地が目的だった……?


 考えれば疑問は沢山あるけど今はそれどころじゃない。なんとか対策考えないと……。

 全部殴り殺すにはちょっと数が多すぎるし一気にたかられたら痛そうだし溶ける。

 魔法攻撃したらさっきみたいになるし……。


 氷系の魔法とか……ってこんな狭いところでぶっ放したら私も凍っちゃうかな?

 私氷漬けになったらどうなるんだろ……?

 私を行動不能にする方法なんていくらでもある気がしてきた……。

 今後はちょっと危機意識持った方がいいかもしれない。


 それはそれとして、どうしたものかなぁ……。

 いっそ結界破っちゃおうかな……。


 でもそれで逃げられたりしたらアシュリーに怒られそうだし……。


 もしかしてこうすればいいのかな?


 私はちょっとした思い付きで自分の拳に魔法をかけて相手を殴る時の応用を試してみた。

 全身に防御魔法をかけつつその上から雷を纏わせる。


 で、何をするかっていうと……。


「どりゃぁぁぁぁ! かかってこいやぁっ!」


 体当たり。


 群れの中に突っ込んで暴れるだけ。

 私の身体に触れた瞬間に虫は感電して地面に落ちていくのですぐ踏みつける。グロいけど仕方ない。


 ちなみにメディファスにも雷を纏わせて振り回す。剣で切るには目標が小さすぎてちょっと大変なので、どちらかというと振り回して体に触れさせる事が目的。


 感電させて落として踏んでいく。


 ただ、個別に始末するとなると膨大な時間がかかる訳で、その間足の方の防御魔法は大丈夫かなとか、いつの間にか魔法切れてて靴が解けて足がじゅわーっ! とかならないかなっていう不安がすごい。


 でもやっと三分の一くらい始末した所で、急に虫達が一斉にポトリと地面に落下して動かなくなった。


 ……何がなんだかよく分からないけど私の勝利って事でいいのかな?


 もう結界壊してもいいかな……?

 結構息苦しい。


 じゅわーっ。


 しかも防御魔法解いたら地面に広がった毒で靴溶けた。


 もう終わった気になって完全に油断してた。

 足の裏がぐじゅぐじゅになってめっちゃ痛い。


 すぐ治るけど痛いもんは痛いんだよ!

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