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【300万PV感謝記念SS追加!】ぼっち姫は目立ちたくない! ~心まで女になる前に俺の体を取り戻す!!~【完結済】  作者: monaka
第七章:己の証明。

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ぼっち姫、カエルとストーカー。


 結局あの子はなんだったんだろう?

 かなり若い女の子だったみたいだけど、やっぱりあれかな? 私が勇者様を狙ってるとか思って見張ってる感じなのかな?


「しばらくは監視を続けるからそのつもりでね」


 とか言って去って行ったけど、私何かした?

 てか誰よ。


 あ、そうそう。去り際にもう一つ言ってた事があったんだった。


「私の事、他の人に言ったら酷い目にあわすからね。出来る限り最悪な方法で、貴女がこの世に生きるのを辞めたくなるくらいの」


 確かそんな感じだった。

 物騒すぎたけど、別に私が戦って負けるとは思えないんだよなぁ。

 どこの誰か知らないけど、いったいなんのつもりだろう?


 別にどうでもいいかなーって思ってサクラコさんやカエルさんには言ってないけど大丈夫でしょ。


 それでもし話した事がバレてひたすら嫌がらせとかされたら面倒だしわざわざ敵を作りたいとは思わないしね。


「ハナシは終わったカ?」


 今まで黙ってお酒をぐびぐびやってたリンシャオさんが話に割って入った事でサクラコさんはカエルさんへの文句を辞めて黙る。


「ワタシはそろそろロンシャンへ帰るネ。お前ラはどうするネ?」


「そうだなぁ。とりあえずあたし達もそろそろ出発するか。姫と蛙も一緒でいいのか?」


「別に私はあても無いし一緒に行くよ?」


「姫さんが行くならあっしも行きやしょう」


 蛙さんは以前の私に見逃してもらったとかなんとかで義理立てしてくれてるみたいだけど正直助かる。仲間は多い方がいいもんね♪


「それじゃワタシを護衛する奴が居ないじゃないカ……仕方ない。王に騎士団員を少し借りるトしよう」


 翌朝リンシャオさんは騎士団の人を五人ほど連れてロンシャンへ帰って行った。


 今思えばあの人にはいろいろお世話になったなぁ。

 私が地下闘技場破壊しちゃってから半年間あの人にはこき使われたけど、なんだかんだいい人だった。


 以前この大陸を侵略しようとしてた人とは思えないくらいだ。


「はぁ……あの女人の金だと思ってめちゃくちゃ飲みやがって……」


 サクラコさんは昨夜リンシャオさんと一緒に飲みに出かけて、帰ってきてからずっとこの調子だ。


 最初は別れが寂しいのかと思ったけど、どうやら酒を奢るって約束でがっつりと絞り取られたらしい。


 まぁサクラコさんがお金持ってるとろくな事がないから丁度いいんじゃないかな?


 カエルさんは相変わらずフードを深く被ってるから表情はよく分からないけど、ちょっと気になった事があったから昨日の夜ちょっと話してみたんだよね。


「カエルさんはどうしてそこまでして協力してくれるの?」


「あっしは以前の恩を返しているだけですぜ」


「それ以外にも何かあるんじゃない? 恩返しってだけでここまでする? 今度の相手は神様だよ?」


 あの神様の事思い出したら腹立ってきた。

 自分が神様だっていうならもっと早く言ってよね?

 それ分かってたら聞きたい事いっぱいあったのに。


「あっしの目的、というか行動を共にする理由は……確かに他にもありやす」


「それって聞いてもいいやつ?」


「ええ。何せその理由っていうのは……暇だから、でさぁ」


 ……は? 暇だから付き合ってくれてるの?


「そんなに驚かないで下せえ。あっしはこう見えてもうかなり長く生きてるんでさぁ。一線を退いてからあっしは特に生きる目的も無く穏やかな生活を繰り返してきましたがね、こう姫さんに付き合って戦いに身を置いてみると……」


 あぁ、この人も結構ダメなタイプの人だ。

 フードの中の目がやたらとギラついている気がする。


「意外と楽しくなって来てしまいやしてね? あっしの居場所はやはりこちら側なんじゃないかと……。とまぁ理屈をこねてますがね、実際やる事もないしもう暇な生活に戻るのもつまらねぇんでついて行く事にしたんでさぁ」



 ……ふぅん。

 それしか感想でてこない。

 だってカエルさん絶対戦いにワクワクしちゃってるタイプのヤバい奴だもん。


「あっしは姫さんにくらべりゃ強くもねぇですがね、何かの役にくらいは立つでしょうや」


「う、うん。ありがと……」


「ところでアレはなんですかい?」


 そう。

 二人で話してたらカエルさんが窓の外を指さしたんでそっちを見たらね、居るんだよアレが。


 私達は王城の結構高い場所にある部屋に居る筈なんだけどね。

 窓の外に居るんだよなぁ。


 カエルさんが気付いちゃったんだからしょうがないよね。私は何も言ってないし。


 あっちもその状況を把握したみたいで、窓からずるりと中に入ってきた。


「……目ざとい蛙」


「お嬢さんは……はて、どこかで見た事がある気が」


「シャーラップ両生類」


「りょっ……」


 カエルさんが黙った。この子の言葉にはなんとも言えない圧がある。


「ところで、どうやって窓の外にへばりついてたの?」


「そのまま。壁の外にへばりついてただけ」


「いや、だからどうやって……忍者じゃあるまいし」


「……っ!? よく、見破ったな」



 ……えっと、ごめん、誰か助けて。


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