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ぼっち姫、良き。


「姫ちゃんなんすかその毛玉」

「あら。魔物……でしょうか? それにしては見た事がありませんが……」


 そのふわふわした毛玉はぷきゅぷきゅ言いながら俺の頭の上でぴょんぴょん跳ねている。


「なんだこいつ……俺も見た事ないタイプの魔物だな」


 とりあえず無邪気に飛び跳ねている様子を見る限り害があるようには見えない。。

 どちらかというと愛玩系の動物のような感じだ。


 あ、そうだ。


「ナーリア、お前のスキャンでこいつの事なにか分からないか?」


「え、っと、魔物相手に使った事が無いのでわかりませんが少し試してみます」


 魔物に使わずにいつも女子相手に使ってたって事かよ腐ってやがる。


「……えっ? 嘘? えぇー??」


 ナーリアは目をほんのり青く光らせながらふわふわ毛玉の情報を確認し、困惑した表情を見せた。


「どうしたんすか? もしかして結構危ない魔物だったり?」


「いえ、うーん。危険と言えば危険なのかもですけど、到底この情報が正しいとは思えなくて……」


「いいから言ってみろ」


「あ、はい。えー、体長は直径二十二センチ。体重一キロ。あっ、スキルも持ってます。なになに? 秘匿……? それと、変化、ですね」


 変化はともかく秘匿ってなんだ?

 よく分からないスキルが多いな。俺は大抵の物なら分かると思ってたんだがまだまだ知識不足だ。アシュリーなら何かわかるだろうか?


 いや、こんな毛玉の為にわざわざあんな森の奥までいく暇はない。


「それで、これが一番重要なんですけど」


 まだ何かあるのか?


「種族名……何かの間違いだとは思うんですけど、人間、およびエンシェントドラゴンって……これどういう意味でしょう?」


「人間? これがか? およびエンシェントドラゴンってどういう意味だ? まさかこいつが古代竜だっていうのか?」


 エンシェントドラゴンというのはこの世界が生まれた頃、俺達人類が発展する以前にこの世界の支配者だったと言われている古代の竜だ。

 もう絶滅してこの世から消滅している筈なのだが……それにどう見てもこのふわふわした毛玉がドラゴンとは思えん。


「人間にもドラゴンにも見えないな。さすがにそれは何かの間違いだろう」


「で、ですよね。私も変だとは思ったんです。私のスキルは人間にしか使った事なかったのでこんな不具合があるなんて知りませんでした」


 まぁそれはいい。

 とりあえずこの毛玉は正体が気になるのでおいおいアシュリーに会う事があれば聞いてみよう。

 それまでは連れていってもいいだろう。

 この程度のサイズなら食費的にもそこまで響いてこないだろうし。


 ペット感覚で連れていっても問題あるまい。


「デュクシ、お前がこいつの世話係やれ」


「えー!? 俺っすか?でもこいつ姫ちゃんに随分懐いてるみたいっすけど」


「ぷきゅきゅ?」


 んっ、確かにこいつ可愛いなぁ。

 何食べるんだろう?

 ドラゴンっていうくらいだからやっぱり肉たべるのかな?

 やっぱり俺が面倒みる事にしようかな。


「その子連れて行くんですか? 危険はないでしょうか?」


「え? こんな可愛いのに危ない訳ないじゃない。私の知り合いに見せれば詳しい事もわかるかもだし連れてくわ。いいでしょ?」


「姫ちゃん、言葉が……いや、なんでもないっす」


 ん? デュクシがなんだか俺の方をチラチラみていたが、そんなにこの毛玉が気になるのだろうか? わたさねぇよ?


「姫ちゃん、すごく、可愛いです」


「ナーリアが言うと毛玉の事を言ってるのか私の事を言ってるのか分からないって」


「勿論姫ちゃんの事です♪」


「えへへ♪ ありがと☆」


「な、なぁナーリア」

「な、なんですデュクシ」


「「良き」」


 なんか二人が見つめあってニコニコしている。


 いつの間にこいつらそんなに仲良くなったんだ?


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