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僕の太陽

作者: DragonArow
掲載日:2011/03/12

僕はいつも一人だった


僕はいつも独りだった


何にでも負けて誰にも勝てなくて何の取柄もなくて


こんなのが僕の日常だと思っていた


いつも負けぐみな人生を歩むんだと思っていた


そう、だった



そんなときだった


君と出会ったのは


君という太陽とめぐり合えたのは




君は太陽のような人だった


影である僕を照らしてくれた


闇から僕を救い出してくれた


それからだった


僕の人生に希望という光がさしたのは




それから僕の周りは変わっていった


友達が出来たり親友が出来たり


それで喧嘩にもなったけど


喧嘩が出来ているということが嬉しかった


そんなこと今までの僕には考えられなかったことだった


そして仲直りをしてまた僕の日常が戻っていった


そんな僕が彼女に好意を持つのは当然といえるものだったと思う


彼女が僕を闇から救い出してくれたんだ


惹かれるのは当然だ


しかし、彼女にそんなこと到底言えるものではなかった


怖かった


ただ、怖かった


彼女に否定されるのが怖かった


彼女が僕の中から無くなりそうで


彼女という太陽が僕に当たらなくなりそうで


否定されたら僕はまた闇の中へ戻ってしまうような気がした





そんな日々が続いたある日


そんな日常が壊れた


いや、壊されたといってもいいのかもしれない


あいつに


あの野郎に


あの糞蟲に




あの日、いつもどおり家に帰ろうとして下校途中


彼女を見つけた


ラッキーだと思った


そして勇気を出して声を掛けようと思った


しかし、その隣にはあいつがいた


成績優秀でイケメンで教師の受けもいい部活も出来るという


完璧を現実に現したような奴だった


でも僕は知っている


いや、僕は知ってしまっている


あいつが僕を闇に貶めた張本人だと


この僕の体が証明している


この傷だらけの僕の体が


あいつの僕に対する行為を肯定している


この「いじめ」という行為を厳然たる事実として認めている


この、僕の、体が





そんなあいつが彼女の隣で何をやっている


何故彼女はそこで笑っている


何故手を繋いでいる___?


訳が分からない


脳が理解してくれない


訳が分からない


誰か説明をしてくれ


何故あいつが彼女の家に向かおうとしている


何故あいつが彼女と一緒に彼女の家に入っていく


何故彼女の笑い声がイヤホン越しに聞こえてくる


何故彼女の喘ぎ声が隣の部屋から聞こえてくる


何故、何故、何故、何故何故何故何故何故何故!!??





この日、僕の中から太陽が消えた


僕の日常が壊れた


あはっ


なんだよ


僕は道化だったのか


あいつに壊されっぱなしだ


僕の太陽まで奪われて


僕はいったいどうすればいい


あはっ


そうか


救ってあげれば良いのか


あははっ


待っててね


今助けてあげるからね




___________糞蟲から














『やぁ、元気にしてた?


僕?僕はねぇ、この間までちょっと機嫌が悪くて元気じゃなかったんだよ


そういやさ、あいつ元気?


今どうしてる?


今頃そっちに着いたと思うんだけど


あっ、もう届いてもう見ちゃったカナ?


どうだった?それ。


なかなかでしょ?


昔からさぁ、僕って得意なんだよね


虫の標本


いっつも先生に褒められてたよ


綺麗に並べてるね、って


僕凄いんだよ


虫の中まで全部解体出来るんだ


凄くない!?


今回はちょっとでかかったから時間かかっちゃったよ


どう?ねぇどう?


君の周りにいつもいた虫の標本は


面白いよねぇ、滑稽だよねぇ、傑作だよねぇ


あ、大丈夫


君といた全ての痕跡は消しておいたから


写真も携帯も記念品も何もかも


安心だね


だって家すらも消えちゃったんだから


今頃ニュースでやってんじゃないかなぁ


火事です。って


ま、しゃーないよね


ところでさぁ


今僕ってどこにいるでしょう!


制限時間は10秒!


いくよー、はいっ!


1、2、3、4、5、6、7、8、9、10


はーい時間切れー


正解は君の家の前でした~


意外かな?


でもびっくりさせたかったんだよ


ちょっと待っててねぇー


今鍵あけるから


ん、んしょっと


はい開いたー


よっと、お邪魔しまーす


あ、いたいた


ん?それ見てたんだ


やっぱりよく出来てるでしょ


そんなことよりさぁ


引越ししない?


だって家2個もあってもなぁ


僕たち夫婦でしょ?


大丈夫。婚姻届は今提出してきたから


よーしそれと決まれば荷物運ぼっか






ね?僕の太陽。』

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