監視の網
※登場する人物、地名、団体名等はすべて架空のものです。実在のものとは関係ありません。
また、作者は専門的な知識は無く、インターネット等で調べた程度です。その為、矛盾等があるかもしれませんが、ご理解ください。
インターネットカフェの個室、善輝は画面に表示された『アクセス不可』の文字を呆然と見つめていた‥‥
「嘘だろ……書き込んでから、まだ1分も経ってないぞ……」
回線を切断されたのではない、プロバイダレベルでこの端末からの通信が完全に遮断されたのだ。
背筋に悪寒が走る‥‥
これはただのサイト運営の削除対応ではない、国家レベルの監視AIが、特定のキーワードを検知して即座に潰しに来ている。
その時、個室のドアの向こうから複数の足音が近づいてくるのが聞こえた‥‥
ドタドタという無遠慮な音ではない。カツ、カツ、と統率された硬い靴音だ。
(まずい――!)
善輝は椅子を蹴って立ち上がったが、遅かった‥‥
薄いベニヤ板のドアが、鍵ごと蹴り破られる。
「確保!」
飛び込んできたのは、防弾ベストを着込んだ特殊部隊員たちだった‥‥
抵抗する間もなかった。善輝は床にねじ伏せられ、冷たい手錠が手首に食い込む。
「離せ! 俺はただ、事実を伝えようとしただけだ!」
「対象、神代善輝。確保完了」
隊員は善輝の訴えなど聞こえていないかのように、インカムで淡々と報告する‥‥
そして、隊員の一人が無造作に善輝の首筋へ注射器を突き立てた。
「ぐっ……!?」
視界が急速に霞んでいく‥‥
薄れゆく意識の中で、善輝は思った‥‥
国は、国民を守るためにあるんじゃなかったのか?
なぜ、ここまでして‥‥
真実を殺そうと‥‥する‥‥んだ‥‥。




