表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/187

昨日の影響

 レジェンドモンスター、インドラウルフのテイム成功はSNSで大きく騒がれていた。

 私は世間で言う新人配信者に当たるらしく、新人配信者のクオン氏がアナザーディメンションオンラインでレジェンドモンスターの初テイム成功というネット記事も作成されている始末。


 優雅な朝に、一応自分のSNS垢を作って茜に報告しておく。

 茜は先ほど淹れていたコーヒーを私の目の前に置き、スマホを眺めていた。


「いまだに興奮冷め止まぬ、だよ! いやぁー、昨日は超すごかったなぁ」

「私はどれほどすごいかわからんからそこまで、だな」

「宝くじ当たったみたいなもんだよ」

「そこまでなのか」

「エンカウント出来るのも割と運がいいからねえ。それをテイム! いやぁ、すごいもん見たよ。あ、フォローしといたよ。宣伝もしておくね」


 アカネからフォローされましたという通知が届く。そして、メンションされて私のアカウントを宣伝していた。

 途端に一気に来る通知。フォロワーが着々と増えていく。


「今日もやろうね!」

「今日は無理だ」

「なんでぇ」

「越してきたばかりだから色々とやることがある。まだ転入届とかもろもろ出してないからな」

「うげー、やること多くて面倒くさそう」

「仕方ないだろう。同じ街に住んでいるならまだしも違う県まで来たからな」


 コーヒーを飲み終わり、役所へ向かうことにした。

 役所前に停まるバスをバス停で待ち、バスに乗り込む。


 バスに揺られて役所に入る。


 役所でもろもろと手続きを終えて、またバスに乗り込み、今度は座席に座りうとうととしながらアカネの家の最寄りのバス停を待っていた。


「すいません、隣いいですか」

「構わないよ。好きに座ってくれ」

「すいません。ありがとうございます」


 私の隣に女子高生が座る。通学の時間か?


「あ、あの、クオンさん、ですか?」

「そうだが……。なぜ知ってるんだい?」

「き、昨日の配信見てましたっ」

「アカネの視聴者か。昨日の今日で私を覚えるとはねぇ……」

「ダウナー美人のクオンさんは一発で覚えられましたっ」


 言うほど美人かね私は。

 まぁ、言われて悪い気分ではない。


「さ、昨夜はおめでとう御座いますっ」

「ありがとう」


 話し下手である私はあまり会話を長く続けることは出来ない。

 ファンと名乗る女子高生はにまにま笑いながら、私の隣でずっと私を見ていた。私は街の光景をただひたすらぼーっと眺める。


 しばらくすると、降りるバス停がアナウンスされ、私は降りるボタンを押した。

 

「ここで降りるよ。楽しかった。ありがとう。また配信もよろしく頼むよ」

「はいっ!」


 バスから降りてアカネの家に向かう。

 アカネの家には鍵がかかっていた。アカネはゲームをやる都合上、留守と同じ扱いにしてるって言ってたな。鍵をかけてるのは防犯のためだろう。


 私はあらかじめ貰っておいた合鍵で鍵を開け、中へと入る。鍵をきちんと閉め2階へあがり、私の部屋に設置されているパソコンを開きアカネの動画垢を見てみるが配信はしてないようだ。一人でゆっくり楽しんでるんだろう。


「私もログインするか」


 私も機械に横たわり電源を入れた。











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ