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暗号解読

あ


 文字には使用頻度というものがある。

 日本語でよく使う文字、あまり使わない文字があると同様にどの言語でも割と使う文字、使わない文字というのが存在する。

 意味不明な単語を読み解く場合、まずは文字の使用頻度を確かめてみるのだ。


「うーん……」


 『@*+¥』という四文字も確かに壁面に使われていた。

 日本語で一番使用頻度が高いのは"い"だった気がする。*が今のところ一番多いので合言葉的なものは"@い+¥"となるのか?


「ガルァ!」


 外では魔物が侵入して来ないようにインダラを配置し、私は文字解読に勤しんでいた。

 求められてるのは解読。今のところ"い"しか分かってない。


「あっ、いたぁ〜! 何してんのここで」

「んあ?」

「3時間も戻って来ぬから心配したではないか」

「そんなに経過していたか」


 気がつくと3時間ぐらい経過していたらしく、アカネとクソジジイが疲れた顔をしていたのだった。

 待たせてしまったようだ。


 私はこの壁面の文字を一応撮影しておき、今日はもう寝ようということでお開きとなった。

 私が帰ってくるのを待っていたけどなかなか帰って来ないから遊べなかったよぉと言われてしまった。熱中してたからつい。


 まあいい。

 現実世界に戻り、風呂などの用事を済ませて寝る時間となる。現在の時刻は0時きっかりだ。

 アカネはおやすみといって寝たが、私は機械から撮影した写真のデータを抜き出しパソコンに移す。やることは文字の解読である。


 紙とペンを用意し、パソコンの画面と向き合っていた。

 暗号みたいなものだから解読には時間を要する。暗号解読は難儀なもので、複雑なものは医者送りにするほど難しいのも存在する。

 これは多分簡単な部類なので一夜で解読出来そうな気もするな。


「#が"む"か」


 私の文字解読は進んでいく……。

 そして、窓から朝日が差してきたころ。私はやっと合言葉であろう4文字を解読出来た。

 "アイメラ"これが多分合言葉的なものである。


 解読に一夜を要したが、解けた気がする。あとは試してみるだけだが、どこで試せば良いのかはさっぱりだ。だが、妙なスッキリ感が私を包み込んでいる。

 私は部屋から出てリビングでコーヒーを淹れる。


「おはよぉ〜……」

「おはよう」


 アカネはボサボサ髪で目をこすりながらリビングにやってきた。

 私が仕立てた朝食を眠そうにしながらも食べ進め、顔を洗ってくると洗面所に向かう。

 

「あぁ〜、よく寝たぁ。久遠が来てからめっちゃ眠れるようになった気がする」

「そうかい? なぜなんだろうね」

「安心感……かな?」

「そうかい」

「なんか嬉しそうだね。良いことでもあった?」

「まぁ、達成感はあるな。早くログインしようではないか」

「珍し。久遠から急かしてくるなんて」


 まあ、私らしくはない。

 ただ私は早く答え合わせをしたいだけだ。ログインして門の前でこの言葉を言えばいいのか、それとも文字を書く場所があるのかは定かではないが、それでも早く答え合わせをしたいというワクワク感で胸が躍りまくりだった。


「んじゃ、ログインしますかぁー……。あ、クソジジイに声かけておく?」

「まぁ何かあった時のために一応声をかけておこう」

「りょーかーい。電話するねぇ」


 私は一足早く部屋に戻り、そのまま機械の上に寝そべったのだった。

 電源を起動し、心躍らせながらゲームの世界へとダイブしていく。









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