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秩序の天秤  作者: 霧科かしわ
第三章 己が目的のために、嘘偽りなく盾となる
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第十六話 謎を解け、答はそこに

「ふぅ……」

 与えられた部屋で息を吐く。ソウさんと共にいることが多いものの、あくまでもこれは仕事。ソウさんを巻き込みたくないという感情はあるのだ。本当に。

「入江さんの資料は……これか」

取り寄せておいた資料を読む。本人がアカデミーなどには通っておらず、情報としては少なかったのだが……成程、確かに看過出来ない情報があった。

「入江家の、()()……」

 記録では四歳の頃に引き取られたと書かれている。孤児院などから引き取った訳ではなく、仲介者から……。探るべきは仲介者の詳細と入江さんがいた辺りの詳細だろうか。シンさんは入江さんのことを純粋な目的で入ってきた訳ではない、無害とは言い難いと評価した。

 何かあるのは確実だろう。手合わせした時に感じたのは、どこか無機質で、されど粗削りな殺意。戦いを愉しむわけではなく、緊張や恐怖で縮こまる訳でもない。何かを目的とした、されどその手段を知りえないかのような。

 本人の意思が関わっているのか、それとも()としての意思なのか。前者ならば真意を、後者ならば目的を問い相応の処置をしなければならないかもしれない。どこまで想定されているんだろう、入江家がヒュリスティックと関係があった記憶はないから、やはり入江さんを使って権力を得ようとしているという可能性もあるのか。

「……でも、そうなるとわざわざ入江さんを養子に選んだ理由が分からない……」

 仲介人が何故入江さんを指名したのか、そもそも仲介人はどこで入江さんを知り、紹介するに至ったのか。遣霊を生み出すほどの潜在能力は有しているとはいえ――――。

「いや待てよ、遣霊はいつ……?」

 遣霊を生み出しているということは、心を壊しかねない出来事があったはずだ。レンさんの小ささが固有の能力かどうかは問題ではない、()()()()()()()()()()()()()理由を探る必要性はあるが。

「志葉さんの書類は……」

 入江さんの書類よりも情報は少ない。分かるのはウォルク・皇……フリーの傭兵と呼ばれていた存在に拾われ、手ほどきを受けていたらしいということだけだ。出身は北、されど会話をした感じあまり外界には詳しくなく、特性を固定することすらしていなかった。それでもアランさんの剣と呼ばれるくらいには強者であり、……混合型の怪異を仕留められるだけの技量を持つ。

「……」

志葉さんの方は恐らく目的があっても本人の意思によるものだろうからそこまで警戒する必要性はない。出自を探る必要はあるかもしれないが、その辺りはウォルクさんに直接聞いた方がいいだろう。幸いにもここには布袋さんがいる。

「一度アカデミーに連絡と、布袋さんにお礼と依頼を――――」

 瞬間、桁違いの殺気が周囲に立ち込めた。

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