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秩序の天秤  作者: 霧科かしわ
第五章 巡る四季に想いを馳せて
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閑話その5 水面は揺れる・前編

「ぴょーーーーーー!!!!!」

「うぱーくーん!水着着てくれーーい!!!」

 元気だなうぱー。水が好きなのは知っていたけど、そんな猛ダッシュでプールに突っ込んでいくほどだとは思わなかった。他の遣霊達は水着に着替えていたり足をつけて遊んでいたり……そこまで興奮している様子はない。スミレに至っては相変わらず興味なさそうだし。イデアは水に落ちていったが。あれ大丈夫なのか?

「皇って水の上歩けるの?」

「水って歩くものなのか?」

「え、いや怪異と戦うときどうするんだろうっていう意味だけど」

成程、そういえば水辺にいる怪異とは戦ったことなかったな。師匠からも水辺においての戦闘方法というのは教わっていないし。

「俺は別に気にしてないな……」

「まぁ実際水辺での戦闘はオーシャンの管轄だからな」

「リアムさん」

 後ろから夏音を伴って現れたリアムさんに俺と入江は揃って振り返る。いつも通りの服装だな……入江は多分水に濡れても良い服装、俺はというと上着だけ適当に掛けてきた。

「必要なら俺達も出ることはあるが、そもそも支部の役割として水棲の怪異への対処があるからな。覚えておくに越したことはないが、そこまで使わない技能だ」

「オーシャンって水中戦闘に特化してると思ってました」

「実際その認識で正しい。水上の怪異だとしても水中に引きずり込めるだけの技量があるんだ」

「へぇ……」

凄いなオーシャン。スミレも話を聞いていたのか、へーみたいな表情を浮かべている。

「入江は水上歩行出来るのか?」

「一応……あんまり得意じゃないけど。あと水中戦は無理」

「水上に関しては戦闘中に足を取られない程度で大丈夫だ。水中に関してはもうセンスの問題だからな、気にしなくていい」

「リアムさんは?」

「私は水中戦に関しては禁止されている」

禁止されてるんだ……禁止されることがあるのか……。夏音と入江も同じ感情だったのか、奇妙な沈黙があった。本人は一切気にしてなさそうだったが。

「レーン!泳ご!」

「なん!」

「あ、春音くん。水着に着替え終わった?」

「ん!」

「ふふ、よく似合ってる。じゃあレン、遊んでおいで」

「なーん!」

レン、いつのまにか春音と仲良くなったんだな。入江も微笑んで春音にレンを預けていたので何らかの交流があったんだろう。そういえば外羽さんと一緒に春音を鍛えてるんだったか?

「私はこれから夏音に水上歩行の方法を教えるが……」

「あ、俺も知りたいです」

「俺も!コツとか知りたいので……!」

大雅は冬音と一緒にいるし、東雲は秋音ととあと一緒に水深の浅いところで泳ぎの練習をしている。スミレは相変わらず俺から離れないが……まぁ本人が良いならいいだろう。多分。

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