15話
クルード「ほんの数時間でここまでとは」
リュウ「魔神様が新しくなられてから私たちの能力も格段に上がっているようです」
クルード「やはりそうですか…1000人での移動は前からできたのですが、今では1万を超える移動も苦もな
く行えています」
リュウ「この国の水を全て操れる。そんな気がしてやってみたらすぐ終わりました。あとは廃棄のみです」
クルード「1箇所に集めれば私が始末しましょう」
リュウ「中央の噴水のところに5万ほど積み上がっております」
クルード「今なら問題なさそうですね」
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サトリ「そうか、ご苦労」
クルード「はっ。ありがとうございます」
サトリ「他の国の動きはどうなっている?」
クルード「大きな動きはないかと。ですが異様な進出速度に人間どもは恐れ慄いているようです」
サトリ「する側からされる側になれば自分達の愚かさに気づくのだろうか」
クルード「わかりかねます。ですが、そろそろ救世主が現れてもいいはずです」
サトリ「そろそろか…」
クルード「生贄を集め始めた国が一つだけございますが」
サトリ「水の国の住民達を送ってやれ」
クルード「先ほど送っておきました」
サトリ「仕事が早いな」
クルード「いえ、次元の狭間に入れておいたのが役に立ってよかったです」
サトリ「次元・時空を司る悪魔…さすがだな」
クルード「サトリ様ほどではありません」
サトリ「5万の生贄を渡してやったんだ。さぞ素晴らしい救世主様が来るのだろうな」
クルード「サトリ様の遊び道具にでもなれればいいのですが」
サトリ「どうだろうな…贄が多ければ能力が高い救世主が出てくることに変わりはないが、持って出能力は
果たして」
クルード「さすがです」
サトリ「魔神と融合した時、魔神の知識も手に入ったからな」
クルード「それで、次はいかがなさいましょうか」
サトリ「まずは3国と魔の領域の成長だな。次に貿易などを発展させる。魔物が増えてきたが食糧は増えない
からな」
クルード「食国を攻めましょうか」
サトリ「食国は人が命だ。できるだけ殺すな」