アレーサ壊滅
ミカエルの反論演説を受けての各国メディアの反応
ノヴォシア・プラウダ
見出し:『貴族の腐臭、笑いで誤魔化す~リガロフ、我が人民の怒りを軽視~』
リュハンシクにて行われたミカエル・ステファノヴィッチ・リガロフの反論演説は、我らが書記長の偉大なる糾弾を茶化す卑劣な行為である。革命の真剣さを『ポップコーンを食べながら聴いた』などと言う愚弄で飾り、民の苦しみを娯楽に変えたミカエルはまさに悪魔の如し。完全に人間性を失っている。
党報道局は『笑いでは人民の痛みを消す事は出来ない。雷獣の笑みは、支配者階級の焦りの表れだ』と声明を発表。しかし民間の一部通信社では、あろうことか『リガロフの演説は想定外の人気を博し、国内でも一部で録音されたものが流通している』と報道。党中央はこれを労働者意識の緩みと見做し警戒、取り締まっていく方針である。
モスコヴァ通信
見出し:『リガロフ、笑いの戦術を採用か』
政治的に見れば、ミカエル卿の演説は一種の”心理戦”と評する事も出来る。同志レーニンの演説がもたらした緊張を、完全に脱力させる狙いがあるのだ。しかし党内の一部では『これを許せば革命が風刺劇になってしまう』という懸念もあり、なおも態度を硬化させる流れがあるとの事であるが、それでは雷獣の思う壺。我々に必要なのは一度肩の力を抜き、相手の出方を冷静に見極める広い視野であろう。
レーベン通信社(ドルツ帝国)
見出し:『銃弾にポップコーンが勝った日』
スオミへの派兵要求拒否問題でノヴォシアとイライナ間の緊張が高まる中、リュハンシクでの舌戦はさながら戦争前夜の暗闇に一筋の光のような茶目っ気を灯した。激情を露に迫るレーニンに対して、ミカエル卿はユーモアで応じたのだ。この応酬は単なる政治論争ではない。”怒りの時代における余裕”を象徴する見事な対比である。
この論戦に対し、政治評論家のグレゴール・ミュラー氏は『怒りは革命を生むが、しかし笑いは文明を保つ。この2人の演説は、その両極を見事に表している』と評している。
キリウ・タイムズ
見出し:『雷獣、革命家の怒りを受け流す~ミカエル卿、ノヴォシアの糾弾にユーモアで応戦~』
リュハンシク州議会にて、先代当主ミカエル・ステファノヴィッチ・リガロフ卿はノヴォシア共産党中央による名指しの批判に対し、実に平和的な応答を行った。
卿はラジオを『息子と孫と親子三代で、ポップコーンを食べながら聴いた』と語り、激高する事なく終始笑顔で対応。議会は度々笑いと拍手に包まれ、最後には全員が起立して賛辞を送った。
政治評論家のルシア・ハーヴェル氏は『あれは演説というより、”文明と野蛮の境界線”を静かに引き直す行為だった』と高く評価している。
なお、庶民の間ではアメリアから輸入したポップコーンの売り上げが前日比で3倍に跳ね上がる”ポップコーン特需”ともいえる現象が発生しており、商店街では『雷獣ポップコーン』なる新商品も登場。第一次世界大戦が勃発し、イライナにも戦火の影が迫る昨今。先の見えない暗闇と不安に小さな笑いと灯りを燈した演説であった。
リュハンシク日報
見出し:『人民の守護者ミカエル卿、レーニンの恫喝に屈せず!』
レーニン書記長による激烈な球団に対し、ミカエル卿は『雷を落とすのは孫がイタズラした時だけ』と発言、議場は爆笑に包まれた。演説後には市場の子供たちが『ちてなーい!!』とガブリエル様の真似をしながら走り回り、笑顔を絶やさない雷獣のミカエルはイライナ人民の間で理不尽な暴力への抵抗の象徴となっていった。
政界関係者は『ノヴォシアの恫喝を、笑いで溶かした奇跡の5分間』と評している。
まるで戦争でも始まったかのような騒ぎだった。
街中に響き渡る避難放送。視線をどこかへ向けてみれば、荷物を持って着の身着のままで高台を目指し非難する住民たち。
アレーサでグレイルが嫁いだパヴリチェンコ家では、車2台とバイク1台を所有している。レギーナが通勤に使っているコンパクトカーとファミリーカー用のセダン、そしてグレイルが趣味で購入し、時折サリーと2人乗りして冒険者の仕事やツーリングに使っているバイクである。
「ダメだ、渋滞だ! 車は捨てろ!」
「こんな年寄りは置いてっておくれ……お前たちだけでも」
「何言ってんだよばーちゃん! 諦めんな!!」
「ママー!!!」
車で来なくて良かった、とグレイルは市街地の混沌を見て心の底から思った。案の定、市街地中心部から丘陵地帯へと続く主要な道路では渋滞が発生しており、クラクションや怒号が飛び交っている。しまいには憲兵隊が拡声器で「徒歩で避難してください!」「車を捨てて徒歩での避難をお願いします!」と呼びかける始末だ。
それに怒号を返す者、渋々車を捨てて逃げる家族たち……反応は様々だった。
「あっ、君!」
避難していく住民たちを尻目に、逆に海へと向かうグレイルのバイクを見つけたのだろう。若い憲兵がグレイルを制止しようとするが、構わずアクセルを捻って増速。避難していく住民たちの顔をチェックし、その中に義理の母の顔がない事を知って舌打ちしつつ、海へと向けて下り坂になっている石畳の道から路地へと入ってそのまま加速していく。
さすがにこんな狭い路地を避難しようと思う人間はいなかったらしい。誰もいない、ゴミ袋や樽が乱雑に置かれた路地の中を、バイクを巧みに操って走り抜けていくグレイル。
斜めに立てかけられた板をジャンプ台替わりにしてゴミの山を飛び越え、サスペンションでも殺しきれない衝撃を尻で受けながら、グレイルは祈った。
義母は優しい人だった。
グレイルに血の繋がった親はいない。スミカ、という暗殺者の女が育てた孤児でしかなく、そういう素性の知れない相手との婚姻は当然ながら忌避されるものだ。
しかしパヴリチェンコ家の人たちは、そんな事は無かった。
サリーが連れてきた男の人だから、とグレイルを信用してくれたし、結婚する前から家族のように優しく接し、温かく迎え入れてくれたのだ。
そんな家族を―――こんなところで失いたくない。
狼の獣人として特に仲間意識が強いグレイルにとって、家族を見捨てるという選択肢は絶対にありえない。
必要とあらば命と引き換えにしてでも救う覚悟だった。
路地から大通りに飛び出そうとしたところで、グレイルは気付いた。
いつもならばゴミの山からリンゴの芯とか、魚のまだ食べられる部位を探し出しては齧っているあのネズミたちが今日に限って一匹も見当たらないのだ。
ネズミだけではない。
夜空を舞う鳥たちも、一斉に海を離れて丘陵地帯の方へと飛んでいっている。
海の異変を感じ取ったのか―――大通りに飛び出し、憲兵隊の制止を振り切って管理局を目指すグレイル。やはり肌で感じる風は異質で、嵐の前の静けさ、という言葉を思い起こすほど穏やかだった。
海では既に海軍の軍艦や民間の漁船、貨物船が沖へと出ているところだった。港に留まっていては波を受けて地上に乗り上げ、被害を増大させてしまう恐れがある。だから船を沖に出して波を乗り越えさせ、被害を最小限に抑えようというのだろう。
放送によると、アレーサに接近中の津波の想定される高さは50m―――アレーサの海岸には高さ20mにも及ぶ防潮堤があるし、既に水門は閉鎖されているが、あれでは全く役に立たないだろう。過去に発生した津波の高さでも大丈夫なように、と過去の経験から計算した上で20mとなったわけだが、その想定を鼻で笑う高さの津波が接近中なのである。
しかもそれは地震という自然災害が原因で起こったものではなく、たった1体のエンシェントドラゴンのブレス、その流れ弾が発生させたものであるという。
―――ズメイ。
見た事も無ければ、会った事もない。
母の代わりを務めてくれたスミカが、絵本で読み聞かせてくれた程度―――あるいはイリヤー伝説をモチーフにした漫画で見た程度の存在である。
しかし何故だろうか……ズメイ、という名を聞くだけで身体中の細胞が震え上がるような、それについての思考を拒否しようとしているかのような得体の知れない錯覚を覚えるのは。
きっとそれは、ズメイという脅威は本能的恐怖として、イライナやノヴォシアで今日を生きる全ての獣人たちの遺伝子に刻まれているに違いない。
「レギーナさん!」
管理局が近くなってきたところで、グレイルは叫んだ。
どこですかレギーナさん、返事をしてください……何度も繰り返すが、しかしその声は避難誘導の放送にかき消され、届かない。
管理局の駐車場には多くの車が乗り捨てられていた。その中には、レギーナが通勤に使っている白いコンパクトカーもある。バイクを寄せて車内を確認してみるが、キーが刺さっていないところを見るにレギーナは車での避難を諦めて置いていったことが分かる。
管理局の中も確認してみるかと思ったが、しかしその時視界の端に見慣れた後ろ姿が見え、グレイルは一縷の望みと共に視線をそちらへと向けた。
そこにいたのは、管理局の紺色の制服に身を包んだ老婆だった。
老婆、といっても若い頃の面影は十分に残していて、昔は綺麗な人であった事が分かる。黒髪で前髪の白いハクビシンの獣人の女性だ。腰の後ろからはジャコウネコ科特有の長い尻尾も見え、年老いたせいなのか尻尾を覆う体毛には白い毛が混じっていた。
「レギーナさん!」
「え」
呼ぶと、避難しながら息を切らしていたハクビシン獣人の老婆―――レギーナはハッとしたように後ろを振り向いた。
「グレイル……あなたどうして」
「迎えに来ました。さあ後ろに乗って、逃げましょう」
「サリーは? あの子は無事?」
「ええ、家で待ってます。さすがにあそこまで津波は来ないでしょうから」
はあ、はあ、と息を切らすレギーナをバイクの後ろに乗せ、アクセルを捻る。
レギーナはもう60歳―――体力も落ち、現場での仕事はキツいから、と事務の仕事や受付嬢のヘルプなどの仕事を任せられている。そんな状態の彼女に、沿岸部から丘陵地帯へと続くこの坂を登って逃げろとうのは酷な話であろう。
来て良かった、と心の底からグレイルは思った。
責任感が強く、真面目なレギーナの事である。こんなギリギリまで職場に残り、顧客の個人情報などを処分したりしていたのだろう。そうでなければこんなに逃げ遅れる筈もない。若い人より年老いた自分が、と危険な仕事に志願した事が容易に想像できる。
けれども、もう大丈夫だ。
後は来た道を引き返して全力で逃げればいい。
丘陵地帯へと向かいバイクで全力疾走するグレイル。しかしそんな彼の背中が次の瞬間に聴いたのは―――恐ろしいほどの力で分厚い装甲板を引き千切っているような、普通ではまず考えられない金属音だった。
よもやもう津波が来たのか、と背筋に冷たいものを感じ、後ろを振り向くグレイル。
死神の鎌のように鋭利な三日月が照らすアレーサ港。
そこから今まさに退避しようとしていた貨物船の甲板に、巨大な異形の化け物が降り立っていたのが確かに見えた。長い尻尾と2本の長い首、そして広げれば悪魔のようにも見える黒い翼―――目測ではあるが120~130mくらいはあるであろう巨体が貨物船の甲板に降り立ち、艦橋を噛み砕き、マストを尻尾で叩き折っているところだった。
ぶわり、と身体中の毛が逆立つ感覚。
後ろに乗るレギーナも、その姿を見て目を見開き、ケモミミをピンと立てていた。
「まさか……」
「―――ズメイ?」
そうとしか考えられなかった。
全身を覆う黒い外殻と鱗、そしてその隙間から仄かに発せられる生物らしからぬ紅い光。
しかし、ズメイが封印されているアラル山脈はここから北東に3000㎞も離れている。いつ封印が解けたのかは不明であるが、しかし避難勧告が発令された時間から逆算して1時間程度は前の事だろう。
仮にそうだとしても、3000㎞離れたここまで1時間で飛んできたという事になる。
ドン、と貨物船の甲板で火の手が上がった。
ズメイがブレスを吐いたわけではない。おそらく油や天然ガス、あるいはそれに類する可燃性の何かが収まったタンクをズメイが踏み抜いたのだろう。
地獄のような炎に照らされて、黒い巨体が露になる。
どこかで攻撃でも受けてきたのか、背中には大きな傷跡があった。しかしそれも驚異的な再生能力によって凄まじい速度で塞がりつつあり、見ている間に元の完全な状態へと復元されてしまう。
甲板上で暴れ回るズメイに、ついに貨物船が耐えかねた。
バキバキバキ、と金属の破断する音を幾重にも響かせながら、火達磨になった貨物船が真っ二つに折れ始める。船からは乗組員たちが大慌てで海に飛び込んでいく姿が見えた。
折れた船首へと、ズメイの大蛇のような首が伸びていく。
沈みゆく後部甲板に陣取ったズメイ。何をするつもりなのかと息を呑むグレイルとレギーナは、信じられないものを見た。
重量4500tはくだらないであろう貨物船の船首。それを咬合力だけで持ち上げたのである。
ギギギ、と軋む音を響かせながら持ち上げられる貨物船の船首。それをどうするつもりか、と思ったグレイルの脳裏に嫌な予感が過る。
そして次の瞬間、その予感は的中した。
まるで犬がボールで遊んでいるかのように―――ぽーん、と船首をアレーサ市街地目掛けて放り投げたのである。
真っ二つに破断したとはいえ、しかし100m級の貨物船である。単純計算で50m程度、推定重量4500tほどのサイズの船首が投擲されたわけだから、当然そんなものに激突すれば無事でいられる筈がない。
ドン、と市街地に落着したそれは何度もバウンドを繰り返し、家屋を押し潰しながらグレイルたちの方へと迫ってくる。
「掴まって!!」
「!!」
路地へと入り、アクセルを思い切り吹かした。
ごしゃあ、と建物が圧倒的質量と運動エネルギーに、紙粘土さながらに潰されていく音。
当然ながらズメイはグレイルを狙ったわけではないのだろう。あくまでも衝動の赴くままに、あるいは己の復活を人類へ誇示するかのように、破壊した貨物船を投げつけただけに過ぎない。
当たるな、当たるな―――胸に抱いた祈りも虚しく、次の瞬間唐突に左隣の建物が弾けた。
散弾のように押し寄せてくるレンガの破片。肩に、脇腹に、そして側頭部にその猛威を受けたグレイル。まるでヘビー級ボクサーに殴打されたような衝撃に耐えきれず、そのままバイクを横転させてしまう。
意識が途切れそうになりながらも何とか立ち上がるグレイル。
横転したバイクはエンジン部分が落ちてきた鉄骨に串刺しにされており、もう乗り物としての機能が果たせないのは明白だった。
クソ、と悪態をつきながらも視線を後ろへと向け、レギーナの安否を確認しようとする。
幸い、レギーナはすぐに見つかった。
瓦礫の山から皺の浮かんだ手が見えていたのだ。
「レギーナさん!」
「う……ぁ……」
レンガや木片をかき分けて、瓦礫の山の中からレギーナを引っ張り出そうとする。レンガに殴打されたせいで額から出血しているようだったが、それ以外に目立った負傷は見られない。とはいえ高齢の女性にとって危険な常用である事に変わりはなく、一刻も早く逃げなければならないのは明白だった。
脇の下に手を回して引っ張るが、しかし腰が見えてきたところでレギーナは苦しそうに顔を歪ませた。
「あ、足……足が」
「え」
「は、挟まって……抜けない……っ!」
嘘だろ、と視線をレギーナの足の方へと向けた。
レンガの破片をかき分けてみると、確かにそうだった。石畳の舗装と、建物の補強用なのだろう、大きな鉄骨の間に足ががっちりと挟まれてしまっているようで、自力での脱出は不可能なようだった。
『ギェェェェェェェェェェェェェァァァァァァァァァァァッ!!!!!』
勝ち誇ったかのように咆哮するズメイ。
その紅い双眸が、グレイルの方を睨む。
実戦経験のある冒険者でなければ、その威圧感を前に失禁してしまうのではないか―――そう思ってしまうほどの恐怖を抱いたグレイル。しかし負けじと鉄骨に手をかけ、何とかレギーナを救い出そうとする。
「……グレイル、ありがとう。もういいのよ」
「何言ってるんです!」
諦めかけたレギーナを叱責しながら、グレイルはありったけの力を込めた。
普段、仕事では大型のメイスを振り回しているグレイル。力には自信があるし、パヴリチェンコ家に婿に入ってからも力仕事全般は彼の担当だった。
しかし、どうして。
なぜこの太い鉄骨は、微塵も動かないのか。
「あなただけでも……逃げて」
「そんな事言わないでください」
力を込めてもう一度トライ。
しかし、鉄骨は動かない。
「家でサリーが待ってます。それに、お腹には子供も」
「……」
「頑張ってください。生き延びれば新しい孫に会えるんですから!」
「そう……ね……」
ドン、と海で爆発が生じた。
貨物船の残骸の上に陣取っていたズメイ―――その巨体、ちょうど胸の辺りに爆発が生じていた。
周囲に屹立する巨大な水柱。そして一拍遅れて腹の奥底に響く轟音。
それが軍艦による砲撃である、と気付いたグレイルは、視線を黒海へと向けた。
津波の迫る黒海―――夜の大海原に、いつの間にか巨大な影があった。
14年前、独立を目論んでいたイライナが黒海艦隊増強のためにイーランドから購入したドレッドノート級戦艦の3番艦『アルゴノート』。
今では戦艦【スラヴァ】と改名したそれが、伝説の邪竜に向かって果敢に砲火を発しているのである。
ズメイ襲来の知らせを聞いて、黒海艦隊所属の戦艦が戻ってきたのだ。
風刺画『笑う雷獣』
作者:ギヨーム・F・ジャルバート(フランシス共和国)
フランシスの画家、ジャルバートが描いた風刺画。映画のスクリーンの中で怒り狂いながら銃を向けてくるレーニンを、客席に座ったミカエルがポップコーン片手に指差しながら大笑いする構図となっており、絵の下部には『Un rire par jour. L'humour éloigne les communistes(一日一笑。笑顔は共産主義者を遠ざける)』の一文が添えられている。
発表されたこの風刺画を発見したイライナの政府関係者は作者のジャルバートに打診、6億ブランでこれを購入し、キリウにある『公国人民美術館』へと収蔵された。即日展示開始となり多くの見物客が美術館に押し寄せたが、翌日に毒物流出事件に端を発する第二次イライナ侵攻が始まってしまい、ジャルバートの描いた原画は戦火による焼失を恐れメモリアム施設へと保管。そのため現在出回っているものは全て複製画であるとされている。




