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白い邪竜を撃て

ミカエル君は身長150cmでミニマムサイズなのは周知の事実ですが、最近ウマ娘のトウカイテイオーも同じく身長150cmという事を知り、「アレ? コイツ言うほどミニマムサイズでもない……?」とサイズ感に関するバグが発生している往復ミサイルの中の人です。


それでは本編をどうぞ。


《それでは朝の天気予報に移ります。本日のイライナ地方は南部から西部にかけて晴れが続き、絶好の洗濯日和に―――》


 ラジオから聞こえてくる天気予報を聞き流しながら、レギーナは出来上がったばかりのカーシャ(※蕎麦の実で作ったお粥)を皿に盛りつけ、ナイフで切り分けたバターをその上にそっと置く。余熱で溶けた黄金のバターが蕎麦の実で作ったお粥の上に広がって、さながら黄金の絨毯のよう。


 バターと蕎麦の実の香ばしい香りが充満するキッチンのテーブルへとお皿を並べ、レギーナはリビングの方に居るカタリナとサリエルを呼んだ。


「ほら、朝ごはんできたわよ」


「あら。それじゃあお人形遊びはご飯を食べてからにしましょうね、サリーちゃん」


「あいー」


 きゃっきゃとはしゃぐ孫娘を愛おしそうに抱き抱えながら、祖母のカタリナは笑みを浮かべつつキッチンのテーブルの方へとやってきた。


 ミカエルの妹として生まれたサリエルも離乳食を食べるようになっていて、彼女の目の前には小さなお皿に盛りつけられた、サリエル用にと特別柔らかく煮込んだカーシャが用意されている。


 食べる前に静かに手を合わせ、それからスプーンへと手を伸ばした。


《一方、ノヴォシア地方ではゲラビンスクを中心に雷雨となっており、一部地域では河川の増水も警戒されている他、環境省からは落雷注意報も発令されています。ゲラビンスク方面へ向かう方はご注意を―――》


 陽気なBGMと一緒に流れてくるアナウンサーの声。


 サリエルの口へと小さなスプーンで柔らかく煮込んだカーシャを運び、咀嚼する愛娘の姿を見て笑みを浮かべるレギーナは、ふとサリエルの視線がじっと東側にある窓の向こうに釘付けになっている事に気付いた。


「……サリー?」


 サリーがじっと見つめる、パヴリチェンコ家の東側の窓。


 向こうには雷雲が立ち込める地平線があって、きっとあの雲の下にはゲラビンスクがある。


「にー、にーに」


「え?」


「にーにっ、にーにっ」


 ケモミミをぱたぱたと動かし始める愛娘の奇行に、レギーナは嫌な予感を感じずにはいられなかった。


 サリエルには―――この子には、不思議な力があるのだ。


 母であるレギーナや兄であるミカエル、そしてもしかしたらサリエル本人すらも与り知らぬ力が。


 そしてこの幼子の中に眠る力が、何かを告げている。


 分かるのは、そのくらいだった。


















 膨大な魔力の膨張は、はっきりと感じられた。


 それはまるで、分厚いコンクリート製のダムの向こうに貯めに貯め込まれた大量の水が、水門の解放と共に大瀑布だいばくふの如く迸るかのような、そんな感覚を抱かせる。


 そしてそれは微かに、痺れるような雷属性特有の刺激を含んでいた。


「ミカ……!?」


 今のところ、血盟旅団のメンバーに雷属性の適正を持つ魔術師は2人しかいない。


 ミカと、アイツの弟分のルカの2人だけだ。


 けれども、この膨大な魔力量はそのどちらでもない。ルカはミカからお下がりの触媒(あの粗末な鉄パイプ)を与えられた程度だし、ミカも雷属性の適正を持つとは言っても適正そのものは決して高くはなく、体内の魔力量もそれ相応である事から、総じて素質に恵まれた魔術師とは言い難い。


 ありえない、と思ったけれども、機体のカメラを旋回させてそちらを確認する事は許されない。


 ごう、と目の前を薙いでいったゾンビズメイの尻尾に背筋が冷たくなる。砲弾すら容易く弾き、対消滅エネルギーの奔流にも耐える堅牢無比な外殻。そんなクッソ堅い物質で覆われた巨大な尾で殴りつけられれば、あくまでも装甲で覆われた”でかい歩兵”でしかない機甲鎧パワードメイルは一巻の終わり。装甲を潰され、パイロットは機体諸共圧死。苦しまずに死ねるだけまだ救いだとは思うけど、そんな無様な死に方は御免被りたいものね。


 そんな油断できない状況が続いているせいでその魔力の発生源を確認する余裕なんて無かったし、一瞬でも気を抜いたら即死と言っても過言ではない極限状態に集中力はすり減り、脈拍数は上がり、息が上がっていた。


 あーあ、何よこの難易度ベリーハード。


《モニカ、リーファ、カーチャ、クラリス! お前ら生きてるな!?》


 無線機からパヴェルの声が聞こえてきた。アイツ無事だったのね……しぶといじゃないの、本当に。


「生きてる……わよっ! いや死ぬ死ぬぅ!!?」


 ドン、と目の前にゾンビズメイのクソデカ左脚が落ちてくる。間一髪で回避したけれど、左肩の装甲が持っていかれた。機体が激しく振動して、右側にあるサブモニターに破損した部位が赤くハイライト表示される。


《これからミカが一発ぶちかます! それまで援護しろ!》


「どういう事!?」


《”人力レールガン”だよ!》


「レールガンって何!?」


《いいから援護しろ、アイツが最後の希望なんだッ!》


「よくわかんないけど了解よ!! リーファ!!!」


(了解)! 出し惜しみ厳禁ネ!!』


 リーファの機甲鎧パワードメイルの腰にマウントされていた対戦車手榴弾―――内部に水銀を充填したそれを投擲し、空中でくるくる回転するそれを正確にブローニングM2重機関銃で撃ち抜くリーファ。空中でぶちまけられた水銀の雫がゾンビズメイの白い外殻に付着するや、その表面に桜色の幾何学模様が浮かび、外殻の表面がさながら酸に焼かれていくかのように溶け始めた。


『ギャオォォォォォォォォォォンッ!』


 左腕を失い、左脇腹から肋骨と内臓を晒すゾンビズメイがリーファの方を振り向く。その隙にあたしは機甲鎧パワードメイルが両手でマウントしている30mmチェーンガンを構え、無防備な左の脇腹へと聖銀弾を叩き込んでやった。


 ボフ、ボフ、と銃弾とはレベルの違う重さの機関砲の砲弾が放たれ、肋骨の隙間から覗く胃と思われる器官を撃ち抜いた。まるでトマトを握りつぶしたように真っ赤な、けれども腐敗し黒ずんだ血が溢れ出し、ゾンビズメイが怒り狂ったような目をこっちに向ける。


「アンタの相手はこっちだっつーの!!」


 聴こえる筈もない言葉を叫びながら機体を高速走行モードへ。脚部に搭載されていたホイールが展開し70㎞/hで走り始めた機体のすぐ後方に、ゾンビズメイの脚が振り下ろされて派手な土煙を吹き上げる。


「ひぃぃぃぃぃぃ!? み、ミカ! ミカっ! アンタが何をするつもりか知らないけど、やるなら早くしてちょうだいっ!!」


 このままじゃ死ぬ、マジで死ぬ。


 我ながら情けない声を発しながらゾンビズメイの逆襲を必死にやり過ごしていると、今度はキラーエッグを操るクラリスが高度を下げて突入、無防備なゾンビズメイの脇腹へ30mmチェーンガンをしこたま叩き込んだ。


 肋骨が砕け、腸が弾け、千切れた肺の一部が肋骨と一緒に大地に降り注ぐ。衝突警報がひっきりなしに鳴り響くコクピットの中、あたしは涙目になりながらちょっとだけクラリスを呪った。


 ちょっと、破片とか飛ばす方向を少しは考えなさいよ!


 きっと今頃機体の上面装甲は血塗れ、後で整備担当のルカが泣きを見る羽目になるんじゃないかしらと思いつつも、それでも確かな希望を抱かずにはいられなかった。


 ―――ミカならばやってくれる。


 そんな安心感が確かにあった。


 飛び去るクラリスのキラーエッグを右腕のひと薙ぎで叩き落そうとしていたゾンビズメイの全身に、どこからか飛来した無数の砲弾が着弾した。


「!?」


 撃ったのは砲兵隊だった。


 砲兵隊だけじゃない―――同じくゾンビズメイ迎撃作戦の依頼を受け、逃げずに戦う事を選択した他の冒険者ギルドの人たちも健在な大砲を操作して、少しでもゾンビズメイの注意を引き付けようと躍起になっている。


 無線機は無く、こちらの情報がなかなか共有されない彼らでも、あんなところでこれ見よがしに膨れ上がる魔力の反応で何をするつもりなのかは悟ったに違いない。


 今、皆がミカに希望を託していた。


 
















「こっちを見ろクソッタレ!」


「何だビビッてんのか!? チキン野郎、ママのところに帰りな!」


 口々に罵声を浴びせながら、閉鎖機を解放して次の砲弾を装填していく砲手たち。装填を終えたライフル砲や臼砲が片っ端から火を吹き、左半身に大きな傷を負ったゾンビズメイに砲弾を次から次へと叩き込んでいった。


 砲兵隊の指揮を執るパステルナーク大尉も負傷した装填手に代わり、37mmライフル砲の砲弾を箱から引っ張り出して装填、砲手に合図を送り発砲させる。


 皆、信じていた。


 この戦いにはきっと勝てる、と。


 何も情報は入って来ない。分かっているのは、イライナからやってきた騎士団の一隊が投入した列車砲が全損、切り札が使用できない状態となり、あの怪物を殺す最後の一手が打てなくなってしまったという事だ。


 逃げ出そうとする砲兵もいた。最後の瞬間くらいは家族と過ごさせてほしい、と泣きながら懇願する兵士もいた。


 けれどもそんな彼らを戦場に踏み止まらせたのはパステルナーク大尉の叱責でも、部下を焚きつける上官の演説でもない。


 その膨大な魔力の奔流だった。


 大破した列車砲のすぐ近くから立ち昇る魔力と、時折生じる黄金のスパーク。その発生源に居るのはやけに小さな人影で、背丈はまだ幼さの残る子供と何も変わらない。


 だがしかし、パステルナーク大尉は勘付いていた。


 ああ、きっと”雷獣ライジュウのミカエル”なのだ、と。


 ゾンビズメイとの最初の交戦の際、砲兵隊以外では唯一参戦した冒険者ギルド”血盟旅団”。砲兵隊の誰もが生存を絶望視する中、しかしその奮戦で砲兵隊どころか観測所の生き残りまで無事に救出、撤退させてみせたのである。


 そして奮戦する彼らの元に、更に心強い援軍がやってくる。


 積極的に砲撃を続ける砲兵隊の後方に、数台のトラックがやってきて停車したのである。荷台には37mmライフル砲の予備砲弾がたっぷりと積み込まれているが、砲兵たち……特にパステルナーク大尉が目を丸くしたのはそこではなく、トラックのドライバーたちだった。


「応援に来ました!」


「俺たちにもやらせてください!」


「あ、アンタら……観測所の……!」


 そう、壊滅した観測所の生存者たち―――ミカエルが救出に成功した、あの時の兵士たちだった。


 彼らが騎士団の倉庫に眠っていた予備の砲弾をトラックいっぱいに積載し、現場へと駆け付けたのである。とはいえ荷の固定不十分、過積載という通常時であれば上官からの叱責、最悪の場合厳正な処分が下されかねないほど危険な量をトラックに積んでいるようではあったが、パステルナーク大尉はこの場において不問にしようと決めた。


「聞きましたよ、あの時助けてくれたハクビシンのお嬢ちゃんが戦ってるって」


「俺たちの命の恩人だ、恩返しのチャンスですよコイツは!」


「それに相手はズメイ、ここはゲラビンスク……伝説の一戦の再演といこうじゃあないですか。やってみる価値はありますぜ!」


 伝説の一戦―――ズメイ(ズミー)と大英雄イリヤー、ニキーティチ両名の最終決戦となったアラル山脈の戦い。その前哨戦となった『ゲラビンスクの血戦』と、奇しくも状況が酷似していた。


 それだけではない―――起死回生の一手、勝利の鍵を握っているのはミカエル・ステファノヴィッチ・リガロフ。あの時まさに、ズメイ(ズミー)を封印へと追いやった大英雄イリヤーの血を引く子孫なのだ。


 ならば負ける筈がない。これは勝てる戦いである。


「よーし、各砲! 砲身が焼けるまで、撃って撃って撃ちまくれ! ここで勝てば俺たちも歴史に名が残るぞ!!」


『『『『『おぉっ!!』』』』』


 兵士たちの士気は、これ以上ないほどに高揚していた。


















 身体が焼けそうだ。


 目がチカチカする……周囲を舞うスパークの散発的な閃光が、兎にも角にも煩わしい。


『急げ、もっと電力を!』


『発電所から電力を回してもらえないのか!?』


『そんな事したら周辺の電力が全部ダウンしちまいます!』


『馬鹿野郎、責任は俺が取る! やれ!』


 どこか遠くから、そんな声が聞こえてくる。


 みんなはすぐ近くに居るというのに、まるでどこか遠くで話をしているようだ……内容が頭に入って来ない。気を抜いたら、この迸る魔力の激流に意識が押し流されてしまいそうで、けれども辛うじて踏み止まっている状態だ。


 日頃の努力って大事なんだな、と今になって思った。


 意識も思考もこんな有様だというのに、身体の中では既に数えるのも億劫になる程の電流を正確に魔力へと変換、それを磁界に再変換して放出するというプロセスを、ほぼ無意識のうちに行っている。


 頭の中の二頭身ミカエル君ズはというと、あまりにもの情報量と負荷にすっかり知恵熱を出してお布団で丸くなってる状態だ……もっと頑張ってお願いだから。


 非常用発電機を運んでケーブルをこっちに伸ばしながら、パヴェルが何かを叫んでいる。頑張れとか、お前にかかってるんだ、という言葉が彼の唇の動きからは読み取れるが……しかしもう、声は聞こえない。耳の中に水が入っているように、ぼんやりとした音のようなものしか認識できない。


 身体に想定以上の負荷がかかっているのだろう。鼻からも、耳からも血が溢れ、両目からは血涙が流れ出た。脈拍数も乱れに乱れ、過剰な圧をかけられた血流に頭の中が膨れ上がる感覚を覚える。


『くそ、ゾンビズメイが!』


『ブレスが来る!!』


 スパークの向こう、ゾンビズメイが口腔を大きく開け放っていた。


 白い閃光がその中に充填され、膨れ上がっていく。


 ああ、ブレスだ。対消滅エネルギーを使った、全てを消し飛ばす滅びの一撃。


 もう回避する事も、防ぐことも叶わない―――こんなにも大量の魔力の放射を中止すれば、行き場を失った魔力が暴走して周囲の物体を破壊し尽くす事になるのは想像に難くない。周囲の仲間も、そして自分自身もだ。


 万事休す、という思いは、しかし姉上が許さない。


 その手に黄金の大剣―――リガロフ家の秘宝、『イリヤーの大剣』を携えた姉上がゾンビズメイの前に立ちはだかるや、あの化け物が吐き出した純白の対消滅ブレス目掛けて思い切り剣を突き出したのである。


 黄金の刀身から、直視する事すら叶わないほどの光量の光が溢れ出た。


 強烈な光属性の魔力の激流―――属性適性S+という類まれなる適性の姉上が出した全力が、まさにその一撃だった。


 光属性の魔力と対消滅ブレスが、真っ向からぶつかり合う。


 ドン、と凄まじい衝撃波が放射状に広がった。空間に見えざる波紋が幾重にも浮かび、両者が激突した周囲の地面は抉れ、物質は自然発火して燃え、飛び散った対消滅エネルギーと魔力の粒子が周囲の地面に無数の虫食い穴を穿つ。


「ぬっ、ぐ……ぅ…………み、ミカぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「!」


 姉上の声が、はっきりと聞こえた。


 激流と、底の無い沈黙の深淵へと沈んでいく俺の意識を、水面をぶち破った姉上の手が鷲掴みにした。


「お前も……っ! お前も英雄の血脈に連なる存在だというのならっ!」


 しかし、さすがの姉上でも押し負けそうになった。大地を踏み締める足が地面に轍を刻みながら徐々に後退し、光属性の魔力も対消滅エネルギーに押され始める。


 そんな姉の背中を支えたのは、先ほど姉上を庇って深手を負い、しかしシスター・イルゼの治療で一命をとりとめた副官のヴォロディミル氏だった。


 彼だけではない―――ストレリツィの生き残りたちが、姉上を守るように魔力を放射してバリアのように展開しながら、力比べに屈しそうになる姉上の華奢な背中をがっちりと支える。


 部下たちのサポートに息を吹き返し、姉上は腹の底から声を張り上げた。


「―――叫べ! その価値を証明して見せろぉッ!!」


 バァンッ、と魔力が弾けた。


 姉上の放つ光属性の魔力は弾けて消え、黄金の雨となって周囲に降り注ぐ。


 そしてゾンビズメイの放った対消滅ブレスは、姉上の身体を張った抵抗の甲斐もあって軌道を逸らされ―――姉上やミカエル君の頭上を空気を裂きながら通過。頭上に広がる雲を両断し虚空へと消えていく。


 ―――ああ、やってやるさ。


 魔力欠乏症を起こし血涙を流す姉上に視線を向け、小さく頷きながら歯を食いしばる。


 この程度でへこたれてる場合か。お前は英雄の子孫だろう?


 足に力を込め、息を吐く。


 魔力充填率120%―――今ならばいける、という確信があった。


 磁界を操作、螺旋状に作用する磁界を形成。それに合わせ、空中に浮遊する28cm特殊砲弾も回転を始める。


 ライフリングの代わりだ。砲弾に回転をかけ、弾道を安定させる。


 照準よし、魔力充填よし。


 砲弾、撃発位置へと移動……最終調整完了。


 安全装置を解除する要領で、身体の中にかけていた魔力の制限を解除した。


 ―――目の前には、ゾンビズメイしか見えなかった。


















「―――いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」



















 キュゥンッ、と甲高い音だけを残し、目の前に浮遊していた砲弾が消失する。


 瞬く間に急加速した砲弾が断熱圧縮を引き起こし、真っ赤に燃える流星となりながら真っ直ぐに疾駆。衝撃波の渦輪を十重二十重に空中に描きながら直進して―――!




 

 ゾンビズメイに、真正面からぶち当たった。




 

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