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針葉樹の森で


「お疲れ様でした。報酬の5700ライブルです」


 管理局の受付嬢に採取してきた薬草―――イライナハーブを提出する。依頼では20本、それ以上採取できた場合は追加報酬という話で、余分に採取した10本は1本20ライブルで買い取ってくれたらしい。


 まあいい、薬草ってのは大体そんなもんだ。相場を知ってるから文句を言わないのだよミカエル君は。もっと高く買い取れだのなんだの、そうやっていつまでも窓口にかじりついているような下品なクレーマーとは違う。腐っても貴族の子ですからねミカエル君、礼節は弁えているのだよフハハ。


「ありがとうございます」


「お疲れ様でした。ごゆっくり休んでください」


 ごゆっくり、ねぇ。


 森の中で感じた嫌な気配の件を思い出しながら、とりあえず返事をして踵を返した。


 あれは何だったんだろうか……憲兵ともまた違う。もっとこう……何なんだろう、上手く表現できない。犯罪者を逮捕しようとする憲兵が発する威圧感とはまた違うのだ。彼らの発する威圧感は、少なくとも相手を生け捕りにしてやるという強い意志を感じるソフトなものだ。でも森の中で感じた威圧感には、それが無かった。


 つまりはあれが、その手のプロが言うところの”殺気”というやつなのだろう。ヒトがヒトに向ける殺気。


 俺たちは狙われているのか?


 一体誰に?


 憲兵にというのであれば、まだ分かる。リガロフ家の屋敷での一件、人生初の宝物庫強盗はしばらく尾を引く事だろう。しつこい父上の事だ、金もコネも総動員して追手を派遣してくることは想像に難くなく、逃亡生活はもうちょっとばかり続くことになりそうだ。


 まあ、逮捕されたところで証拠不十分で釈放というのは分かり切ってるけどな。屋敷に証拠は残していないし、手元にある盗品さえ何とかできれば怖いものは何もない。


 しかし―――今のところ、俺たちを狙っているのはどうも憲兵とは違う相手のように思えてならない。


 まさか殺し屋じゃないだろうな?


 ついに父上の手に余ると判断され、身柄の拘束から殺害へシフトしたというのであれば、考えたくはないが辻褄も合う。


 うーん、不穏。


「クラリス」


「ええ、この街は早めに離れた方が良さそうです」


 彼女もあの感覚がずっと引っかかっていたらしい。考えていたことは同じだった。ボリストポリを早々に立ち去るのもなんか名残惜しい気もするが、長居していたら命に関わりそうだ。できれば生まれて初めてやって来る隣町を色々と見て回りたかったのだが……。


「次の目的地はいかがいたしましょう?」


「うーん……」


 駐車場に停めていた車の後部座席に乗り込むなり、地図を広げて唸る。ボリストポリから南部に向かえば”ザリンツィク”、東部には”ガリアグラード”、西部には”マリーヤ”という大都市があるが、いずれも車では少々遠い距離にある。途中に村があるので宿泊先には困らないが……。


 ザリンツィクはイライナ地方有数の工業都市として知られる。騎士団で運用されているマスケットや剣、鎧といった装備品はここで製造されており、ノヴォシア帝国全土で高く評価されている。職人たちの熟練の技術力と近隣に位置する鉱物資源豊富な鉱山がこれを可能としたと言っても過言ではあるまい。


 ガリアグラードは、イライナ地方を北部から南部へ流れるバレスク運河の中継地点となっており、キリウ同様に交易で栄えた都市だ。北部の品から異国の珍しい品まで何でもここに揃う。まあ、簡単に言うと商人の街だ。


 西部のマリーヤは西方諸国との交易の中継地点となっている都市で、西側に位置する国家群との交易の玄関口となっている。地図の上では西方諸国からの侵略に対する防壁と位置付けられているようだ。物騒な話だが……まあ、それが双方に利益を齎す交易として出迎えるか、それとも双方に多大な犠牲を強いる戦争の最前線になるか―――それは相手の出方次第だ。


 まず何が言いたいかと言うと、『行き先がない』。


 特定の拠点を持たず、自由に各地を行き来しながら依頼をこなす遊牧民スタイルの冒険者、通称『ノマド』。俺は自由を求めてそれになるという夢を叶えたわけだが、具体的な目的地があるというわけではない。


 良く言えば自由だが、悪く言えばそれ以上の目的がない、向上意欲がない……そういう事だ。


 とりあえずは父上の影響力が及ばない地域まで離れよう、とは思う。南部の『アレーサ』にはレギーナの実家があるらしいし、ひとまずはそこを目的地にしようかとは思うのだが……。


「レギーナさんの故郷を目指してみては?」


「それも考えたんだが……なんかさ、懸念事項が」


「懸念事項?」


「うん……追手をアレーサまで連れて行って、リガロフ家のいざこざにレギーナを巻き込んだらやだなって」


「ああ……確かにそれはそうですわね」


 せっかくリガロフ家の束縛から自由になったのだ、レギーナをこれ以上実家の問題に巻き込みたくはない。一番いいのは父上がとっとと俺の事を諦めてくれる事なのだが、それはまあ有り得ないだろう。


 とりあえず、ボリストポリを離れよう。


「まず、南方を目指そう」


「となると、当面の目的地はザリンツィクですね?」


「ああ、そうなる……行こうか、出してくれ」


「かしこまりました。ご主人様、シートベルトを」


 シートベルトを締めたのを、クラリスがバックミラー越しに確認する。キーが回ってエンジンがかかり、実家から盗んできたセダンがエンジンを唸らせながらボリストポリの冒険者管理局を離れていく。


 さて、と……道中に宿がありそうな村はありますかねぇ。


 ノヴォシア帝国に併合される前、かつてのイライナ公国は農業大国だった。肥沃ひよくな土壌に恵まれたイライナ公国では農業が盛んで、野菜や麦の生産量は世界一だったとされている。


 帝国に併合されてからというもの、土壌だけでなく鉱物資源にも恵まれていたイライナは、帝国から要求された工業化にもいち早く応えてみせた。さっきも述べたが工業都市ザリンツィクがその分かりやすい例だ。


 とはいっても工業ばかりで農業が疎かになっているわけでもなく、都市部では工業が、地方では農業がそれぞれ盛んに行われていて、帝国の産業の一翼を担っている……というより、イライナ地方の努力で帝国の各分野の水準を跳ね上げているといっても過言ではない。


 さて、ザリンツィクに向かう途中にいくつか農村がある。そこにも小規模ながら冒険者管理局があるのだそうだ。ボリストポリから車で3時間くらいの距離にある。


 それにしても、イライナの土地は平坦な場所が多い。


 車の窓からぼんやりと外を見つめ、さっき売店で買ってきたピャンセを齧りながらそう思う。土壌にも、そして農業に適した地形にも恵まれた良い場所だ。


 ボリストポリの街並みが遠ざかり、舗装された道路と畑ばかりの風景になる。畑を受け尽くさんばかりの麦たちが夕日に照らされながら風に揺れ、まるで黄金の絨毯のよう。農民たちの努力が生み出した芸術作品のようだ。こればかりは、どんな芸術家の作品アートでも敵うまい。


 紙袋から温かいピャンセを一つ取り出し、それを運転席に座るクラリスに差し出した。彼女は礼を言いながらそれを受け取ると、片手でハンドルを握りながらピャンセに齧りつく。


 やがて窓の向こうの風景から畑すらも見えなくなり、針葉樹の森ばかりになる。


 さて……。


 左手を広げ、メニュー画面を召喚。装備可能な銃の中から比較的使い慣れたAK-12とPL-15を選択して装備、予備のマガジンは5個。PK-120とブースター、アングルド・フォアグリップ、サプレッサーが既にAK-12には装着されている。


 サプレッサーは隠密行動するためのものというより、銃声の抑制を重視している。銃声がデカいと周囲の音や仲間からの指示を聞き逃したりする恐れもある。洞窟や屋内などでの閉所では、特に注意が必要だ。


 え、なんでこんな武器を用意するかって?


 そりゃあアレだろ。ボリストポリを離れ、周辺住民を巻き込む心配もなく目撃者も居ない環境ともなれば、襲撃するチャンスだとは思わないか?


 バックミラーをちらちらと確認するクラリス。後方を確認しようかと思ったが、そうするまでもない。暗くなりつつあるというのにライトも点灯させず、後方から一定の距離を保ちながらぴったりと追尾してくるクーペが1台、サイドミラーに映っている。


 唐突にクラリスがアクセルを踏み込んだ。エンジンの回転数が一気に上がり、エンジンが甲高い唸り声を上げる。臨戦態勢に入った獣の唸り声を思わせる、勇ましいエンジン音だった。


 鎌をかけたな、とクラリスの意図を察するのに時間はかからなかった。こんなに暗い環境の中、自らの存在を悟らせまいとライトを点灯させず、それでもなお一定の距離を追尾してくる車両。追手である可能性もあるが、そうじゃない可能性もある。2分の1の確率を限りなく確定に近付けるために、クラリスはわざと相手を炙り出す事にしたらしい。


 ここで何もしなければ一般車、慌てて追ってくるようであれば追手であると断じて間違いはあるまい。


 後続車両はクラリスが放った釣り針に、見事にかかった模様だった。


 こちらの急加速に合わせて、後続車両も速度を上げた。存在に気付かれたからもはや偽装は不要と判断したのか、ライトまで点灯させ、大慌てで追ってくる。


「ご主人様!」


「背中は任せろ!」


 サプレッサー付きのAK-12を構え、後部座席からそのまま後ろの窓ガラス諸共撃った。どうせこのセダンは盗難車だ。燃料が尽きればどこかで乗り捨てるなり、スクラップ業者に売りつけるなりして旅費の足しにするつもりだったから、ボロボロになったところで心は痛まない。


 窓ガラスをいともたやすく粉砕した5.45×39mm弾の弾雨が後続のクーペに牙を剥いた。グリルやバンパーの辺りで火花が散り、後続車両が慌ててハンドルを切る。今の攻撃で狙いはタイヤだという事を悟ったようで、蛇行運転で命中率を下げようという腹積もりのようだった。


 こういう時、熟練の兵士であればある程度タイヤの軌道を予測して撃ち抜く事も出来るだろうが、あいにくミカエル君はまだまだ経験の浅いライフルマン。止まっている目標への射撃は慣れているが、動いてる目標に対しての偏差射撃ともなれば経験の浅さが目立つレベルだ。素人の域を出ていない。


 それを見抜いたようで、大胆にも追手のクーペは距離を詰める選択をした。助手席の窓からでかいマスケット銃を抱えた射手が身を乗り出し、ラッパみたいに広がった銃口をこっちに向けてくる。


 ―――ラッパ銃(ブランダーバス)!?


「屈めッ!」


「!」


 クラリスに叫んだ次の瞬間、後方から重々しい銃声が響いた。まるで巨人が大地に拳を打ち付けたような……いや、そんな詩的な表現など生温い。薬室にたっぷりと詰め込んだ球状の弾丸たちと黒色火薬、あとは標的への殺意で成り立つ鉄火の暴力。それの咆哮はどこまでも荒々しい。


 当たるな、当たらないでくれ―――後方から迫った無数の弾丸がセダンのトランクを打ち据え、頭上を掠め、フロントガラスを叩き割っていく音にただただ恐怖しながら、それが過ぎ去る瞬間を待ち続けた。


 ラッパ銃(ブランダーバス)は、ラッパ状に広がった銃口が特徴的な小銃、あるいはピストルの総称だ。揺れる船の上や馬上でも弾を込めやすいようにラッパのような銃口となっている。一般的に小型の弾丸を大量に装填し、それを一気に撃ち出すような使い方をされており、これが生み出す弾幕は圧巻としか言いようがない。至近距離では出会いたくない代物である、マジで。


 呼吸を荒くしながら怪我が無いか確認する。幸いミカエル君は無傷だが……クラリスは?


「クラ―――」


 名前を呼ぶよりも先に、セダンが揺れた。


 運転席にいるクラリスは無事だ―――しかしセダンはどういうわけかコントロールを失い、舗装された道路の両サイドにある木製の柵を突き破って、ついに針葉樹の森の中へ。


 どうやらさっきの一撃で、不運にもタイヤを撃ち抜かれたらしい―――それを悟った頃には、目の前に樹齢50年はあるであろう大木が迫っていた。


 ごしゃあっ、とボンネットがひしゃげる音と凄まじい衝撃。シートベルトをしていなかったら車外に放り出されていただろう。交通事故から身を守るためにも、シートベルトの使用は必須である。


 それを身をもって体験する羽目になるとは。


 キーン、と甲高い音が鼓膜の中にずっと沈殿している。思考が働かず、今俺は何をしているのか、そこまで分からなくなってしまう。


「クラリス……クラリス!」


 脳味噌を揺るがされ、生まれた鈍痛に苛まれながらもシートベルトを外し、クラリスの肩を揺さぶった。さっきの衝突で眉間を強く打ったのか、彼女の額からは血が溢れ出ている。この世界の車にエアバッグなどという豪華な代物は搭載されておらず、ドライバーがこうして頭を打つ事は珍しくない。


 AKとダッフルバッグを抱え、慌てて後部座席から飛び降りた。運転席のドアを開けようとしたが、ひしゃげていてうまく開かない。潰れたボンネットからは煙どころか燃料まで溢れ出ていて、いつ爆発してもおかしくない状況だった。


 背負っていた鉄パイプ―――魔術の触媒である―――を取り出し、それをひしゃげたドアの隙間に差し込んだ。そのままてこの原理を利用してドアを強引にこじ開け、気を失っているクラリスを運転席から引っ張り出す。


 シートベルトを外し、彼女を運転席から連れ出した。女の子はよく軽いというが、彼女とここまで身長差があればそうも言っていられない。ちょっとばかり苦労しながらも車から離れた途端、ついにセダンがエンジンから火を噴き、そのまま爆発を起こした。


「くそ、くそ、くそっ!」


『いたぞ、あそこだ!』


 見つかった!?


 歯を食い縛りながら彼女を倒木の影に押し込む。その直後、生け捕りにする気ゼロの一斉射撃が放たれたようで、周囲に銃弾の命中する音が響いた。


 幸運にもミカエル君、未だ無傷。


 ここまで幸運の女神に気に入られたらもう婿に行くしかないんじゃないか。そんな下らんジョークを思いつくという事は、まだ余裕があるという事だ。考えろ、考えろ、この狡賢い脳味噌をフル回転して答えを出せ。どうやったら生き残れるかを。クラリスを救えるかを。


 倒木の後ろに転がり込み、AK-12をとにかく撃った。シュカカカッ、とサプレッサー付きのAK-12が慎ましく火を噴くが、当たったかどうかは分からない。とにかく弾幕を張って距離を詰めさせない、牽制の意味合いが強い射撃だった。


 ―――いや、違う。


 牽制、とまあ勇ましく言い換えた自分の思考を、冷静に断じる。


 ―――俺には人を撃つ度胸がない。


 魔物を殺す事に躊躇はなくても、人を銃で撃つという行為に―――平和だった日本では経験しようのない行為に対する抵抗が、これ以上ないほど強く根付いている。


 自分の弱さを直視した途端、こらえきれなくなった緊張感が一気に押し寄せてきたのが分かった。胃の中の物を吐き出しそうになってしまう。殺さなきゃいけないのか。この手を血で汚さなければならないのか。


 銃を握る手が震えている。が、相手は射撃が途切れた瞬間を好機と見たようで、距離を詰めてくる足音が段々と近付いてくるのが分かった。


 血のように紅い夕陽に照らされた、針葉樹の森の中。これまた血濡れたような光沢を放つマスケット銃の銃剣が、ぎらりと禍々しい光を放つ。


 憲兵―――ではない。身に纏っているのが制服ではなく私服や防具であることから、冒険者のパーティーなのではないだろうか。


 こっちには殺す気はないのに、向こうにはそれがある。


 殺さなきゃ殺される―――それは分かっているのに、この手を血で汚す覚悟がまだできていない。


 ごめん、クラリス。


 俺は弱い、ヘタレだ。自分の手を汚す覚悟もまだまだできていない、半人前のヘタレだ。


 この程度で弱肉強食の世界で自由に生きるなんて、笑わせる……。


 自分の弱さに自嘲の笑みを浮かべた、次の瞬間だった。








『―――ジュテェェェェェェェェムッ!!』








 野太い男の声、しかしそれには似合わぬフランス語の愛の告白が、針葉樹の森に響き渡った。


 唐突な、あまりにも場違いな声に困惑する冒険者一同。何事かと声の発生源を振り向いた冒険者の顔面に―――ウイリーで突っ込んできたバイクの前輪が、これ以上ないほど豪快にめり込んだ。


 それはもう、ギャグマンガの一幕のように。


「ぺりめにっ」


 変な悲鳴を上げ、吹っ飛んでいく冒険者。残った冒険者たちが慌ててそいつに銃口を向けるが、それよりも先にバイクに跨った謎の男―――そういやなんか声に聞き覚えがある―――が彼らに銃を向け、フルオート射撃の弾幕で薙ぎ払ってしまう。


 ―――待て、”フルオート射撃”だって?


 この世界の銃はマスケットが主流ではないのか、と困惑しているうちに、バイクに跨ったツナギ姿の男がこっちにやってきて、倒木の前でドリフトをキメて停まった。


 乗っているバイクはおそらく……ウクライナの『KMZ ドニエプル K750M』。いかにも軍用バイクと言った感じの、少し古めかしい、けれどもどっしりとした重厚感溢れるフォルムが特徴的な車両だった。


 サイドカーにPKM汎用機関銃まで据え付けたそれに乗って颯爽と現れたのは―――やっぱり、見覚えのある男だった。


「乗れ、お嬢ちゃん!」


「アンタ―――まさかパヴェル!?」


 そう、ボリストポリの冒険者管理局で、指輪を奪われ泣いていた酔っぱらいの巨漢だったのである。あんなに頼りない雰囲気だった男が、まるで嘘だったかのように勇ましい顔つきで、こっちに手を差し伸べてくれている―――これはいったいどういう状況か?


 さっきから良く分からん状況が続いて困惑するミカエル君。おまけにまーた女だと間違われてるんだが。


 困惑していると、パヴェルは乗るなら早くと言わんばかりに言った。


「安心しろ、俺は敵じゃあない!!」


 考えている時間は無かった。


 気を失っているクラリスをサイドカーに乗せ、俺はパヴェルの後ろに乗せてもらう。彼にしっかりと掴まったのを確認すると、パヴェルは手にした銃器―――極端に切り詰めたAK-12のようだ―――を冒険者たちに向かってもう一度ぶっ放して制圧射撃をぶちかますと、バイクを走らせ、その場から走り去った。




 この男は、いったい……?





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[良い点] おはようございます。 サイドカーが付いたバイクでウィリー···!?パヴェルさん地味に凄いテクっスね。
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