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長女アナスタシア


 リガロフ家には、公式には4人の子供がいる。


 次男マカール、次女エカテリーナ、長男ジノヴィ。


 リガロフ家の長子にして”至宝”―――アナスタシア。


 幼少の頃より類稀な属性適性と才能を併せ持つ、いわゆる天才と呼ばれるタイプの人種。しかし生まれ持った才能に胡坐をかくことは無く、後進に追われる身として日々研鑽を重ね、その才能を更に上の次元へと昇華させていった努力家だ。


 よく才能溢れる者が努力家だったらどうなるか、という疑問を抱く人は多いだろうが、その解答例の一つがまさに彼女と言っていい。父ステファン曰く『英雄イリヤーの再来』、『リガロフ家の至宝』。とにかくべた褒めだが、彼女がどのくらいヤバいかは【あのジノヴィを赤子扱いするレベル】と言えば察しは付くだろう。


 勉学でも帝国騎士団士官学校を首席で卒業、魔力力学でも魔術師号(博士号に相当する資格)を持っているなど、その才能に偏りはない。文武両道を体現している。


 次期リガロフ家当主候補の筆頭とされているだけの事はある。どの分野でも凡庸の域を出ず、しかも身分は家督継承権のない庶子という立場の俺からすればまさに雲の上の存在だ。実際に彼女と今までこうして直接話をしたことは無く、いつも剣術の稽古や魔術の訓練をする姉の姿を窓からぼんやりと眺める程度だった。


 接点と言えば、お互いに父の血が半分流れていることくらい。これが姉弟と言えるほど関係が薄い、そんな姉である。


「……ふふっ、そう緊張するな。座れ……といっても、ここはお前たちの列車か」


「……失礼します」


 俺の表情がやけに硬い事を、事情を知るクラリス以外の仲間たちも察してくれたらしい。パヴェルは目を細めて警戒しているが、出来るならあのカウンターの下に隠している純正AK-47が火を噴かない事を祈りたい。


 姉の向かいの席に着くと、クラリスは無表情で紅茶を淹れに行った。無表情、それこそ戦闘マシーンみたいな無表情だが、俺には分かる。クラリスは今、臨戦態勢に入っているという事が。


 その証拠は彼女のヘッドドレスから覗く角だった。獣人には持ち得ない、チンクエディア(広い刀身を持つイタリアの剣または短剣だ)を思わせる形状の鋭い角が、頭皮を突き破る形で頭蓋骨から伸びているのである。


 普段は頭髪の中に埋もれるほど短いので分かりにくいのだが、感情が高ぶったり、戦闘中のような高ストレスに晒されたりすると、その感情に連動して伸びるのだという。


 今のクラリスの角の長さは目測で30cm。頭からボウイナイフでも生えているような長さだ。


 落ち着け、この人は敵じゃない……ああ、そう願いたい。この人だけは本当に敵に回したくない。ここに居る全員が相手になって勝てるかどうか……。


「屋敷の一件は聞いてるよ、ミカエル。派手にやったそうだな」


「……何の事だかわかりませんね」


「とぼけるな、ジノヴィから色々話は聞いてるぞ。”面白い奴だ”と」


「こうなったのは誰のせいだというのです? 元はと言えば、姉上が父上にあのような事を吹き込まなければ……」


「ああ、お前が盗み聞きしていたあの夜の事か」


 うわ、バレてた。


 ある意味で、全ての発端はあの夜の姉上の発言だった。『ミカエルの奴は意外と使えるかもしれませんよ父上(要約)』とあのクソ親父に吹き込んだせいで、今まで放置状態だったミカエル君にも父の欲望のスポットライトが当たる結果となり、まあ色々と面倒な事になった。


 アレさえなきゃあ冒険者の資格も普通に取って屋敷を出て行く事が出来たのだが、おかげであのクソ親父が俺にも利用価値があると判断してしまい、なかなか出て行けない状況になってしまったのだ。


 そんな事もあって、17年間積もりに積もった恨みを晴らすため、そして旅の旅費を調達するため、ミカエル君は止むを得ず強盗デビューする事になったのである。


「その件については申し訳なく思っている」


「だったらどうして……!」


「―――だがお前は、自らその束縛の鎖を破ったではないか」


 紅茶です、と静かに姉の前に、そして俺の前にコーヒーを差し出すクラリス。砂糖とミルクの量は俺が好きな量だ。彼女はよく分かってくれている。ミルクのまろやかさと砂糖の甘みが癒しになるが、しかし甘ったるいコーヒーを呑み込めてもこの緊張までは消せない。


 そっとティーカップに手を伸ばしたアナスタシアは、「ほう、良い茶葉を使ってるな」と一言呟くと、一口飲んでからそれに角砂糖を追加し始めた。


 1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ……7つ? ちょちょちょ、入れ過ぎじゃね? 姉上? アナスタシアさん? アンタ澄ました顔で紅茶飲んでるけど実は甘党なのか? ミカエル君の同類なのか?


「ほら、チビたち。あっちでモニカお姉ちゃんとマンガ読みましょう」


 空気を察したようで、ルカとノンナの2人を連れて隣の車両へと退避するモニカ。シスター・イルゼも心配そうにこっちを見たが、大丈夫だよ、と頷くと、彼女もいっしょに1号車の方へと歩いていった。


 がたん、とドアの閉まる音を合図に、姉上は続けた。


「―――私は知りたかったのだ。不貞の証、リガロフ家の忌み子……散々言われながら育った貴様は、果たして飼い慣らされるだけの愛玩動物ペットか、それとも自ら鎖を食い破る獅子なのか……」


「父上をわざと焚き付け、俺を試したと?」


「……まあ、そう解釈してくれていい」


 そう言いながらさらに角砂糖を2つ(オイオイ9個目だぞ)を追加、更にはテーブルに備え付けてあるジャムまでドバーッと紅茶にぶち込む姉上。ここでミカエル君は確信する。この人甘党だ、と。


「お前が庶子であるが故に、私たちは接点がなかった。父上や母上からも『ミカエルと話をするな』と厳命されていてな」


 んな事言ってやがったのかあのクソ親父……くそ、出てくる時に屋敷に火でも放てばよかった。


 という事は、エカテリーナ姉さんはそんな父上たちからの命令さえ無視して俺に構ってくれたのか……正直、母さんやクラリス以外では彼女が唯一の味方だったよ、本当に。


 まあ、アナスタシア姉さんと話す事が無かったのはそれ以外にも色々と要因がある。幼少の頃から家庭教師をつけられ、騎士団からスカウトしてきた騎士を剣術の師範として稽古をつけられ、更には父上がどこからか呼び寄せた高名な魔術師を専属の教官として魔術を学ばせた。


 他にもピアノやバイオリン、ダンスに歌、バレエにその他貴族として必要なマナー……幼少の頃から習い事でスケジュールがぎっしりで、子供らしく遊ぶ時間など全く残っていなかった。リガロフ家の名を背負うと期待されていたアナスタシアとジノヴィは特に、だ。


 俺だったら発狂しちゃうね。子供の頃って、その子の将来の人格形成に一番重要な時期じゃないか。子供の頃の経験が将来の人格形成にモロに影響するんだぞ?


 子供の頃からストレスを受け、親からは過度な期待を向けられ、それでも屈せずにここまで上り詰めてもなお結果を出し続ける兄上や姉上には脱帽である。


「私だって本当はお前の顔をよーく見てみたかったし、話もしてみたかった。本当だぞ?」


 クソ甘紅茶を静かに飲み干し、ティーカップを置いてから、今度はその手を俺の顔へと伸ばす姉上。指先で顎をくいっと持ち上げると、そのまままじまじとミカエル君の顔を覗き込み始める。


「……ほう、やはりレギーナ()の血が濃いようだ。よく似ている」


「知ってたんですか」


「ふん、あの屋敷でハクビシンのメイドはレギーナだけだろう? いったいどういう間違いがあれば、ライオンがハクビシンの子を孕むというのか」


 それは確かにそうだ。


 手を放し、彼女は腕を組んだ。


「さて、これで誤解は解けたかな?」


「……少なくとも、貴女が敵じゃないって事は分かりました」


「ふふっ、やはり17年間も口を聞かなければ警戒されるか。まあいい」


「ところで姉上は何の用でアレーサに?」


 話が一段落したところで、頭に浮かんでいた疑問を放ってみる。


 姉上―――アナスタシアは帝国騎士団の特殊部隊、通称『ストレリツィ』に所属する帝国の切り札である。自衛隊で言うところの特殊作戦群に相当する部隊で、広大な版図を持つ帝国中から集まった騎士たちの中から特に優れた力を持つ者たちのみが選抜され、入隊を許可されるという。


 入隊方法はスカウトか上官からの推薦。自らの志願では絶対に入隊できない。そこから厳しい入隊試験を合格した者のみに”基礎訓練課程”という3ヵ月間の訓練を課すそうなのだが、その内容は機密扱いで公表されていない。


 ただ、想像を絶する厳しい訓練で、脱落者もかなり出ているのだとか。


 姉上はそれを全て首席で合格、猛訓練にも耐え抜き第一線で戦っている期待の新人、という立ち位置なのだそうだ。兄上ジノヴィが尊敬しているように話していたのを思い出し、やっぱりこの人は格が違うな、と痛感する。


 さて、そんな帝国の命運を預けられがちなガチの切り札の一員である姉上が、何でこんな最南端の港町を訪れているのか。それも私服で。


 まだイライナは冷えるので少々厚着だ。傍らには寒冷地に必須のウシャンカ(これが無いとマジで死ぬ)があるし、腰には護身用なのか短剣がある。”キンジャール”と呼ばれるイライナ伝統の短剣だ。


 任務……というわけではないようだ。任務だったらさすがに防具とか身に纏うだろうし、剣やらマスケットやら持っている筈だ。なのにそういった武器を持っている様子はない。諜報任務だろうか? 観光客のふりをして諜報活動中……みたいな。


「有休消化だ」


「有休消化」


「うむ。最近色々と激務が続いていてな、なかなか有休をとれなかったのだ。上官からも”そろそろ休め”とガチのトーンで言われてな……ストレリツィ(ウチ)にも有給休暇の取得日数の規定があって、守らないと上官に迷惑をかけてしまう」


 働き過ぎです姉上、お疲れ様です。


「それでアレーサに来たと」


「ああ。名物のウハーやら海産物でも味わおうと思ったのだが……タイミングが悪すぎる」


「ああ……」


 それは随分と運の無い事で。


 いくら何でもそれは可哀想すぎる。せっかく取れた休暇でアレーサまで観光に来たと思ったら、アレーサはワリャーグの襲撃で荒廃してこの有様。復興は進んでいるが、また次いつワリャーグの襲撃があるか分からないという緊張の中、人々は日々を過ごしている。


 せめて黒海艦隊を増強してくれれば、と思う。今までは黒海艦隊がその抑止力になっていたのだ。しかしその重石が外れた途端にコレだ。ワリャーグとの境界線だったズミール島を悠々と越え、何食わぬ顔でアレーサを蹂躙しやがる。


「それもこれも、黒海艦隊の規模が縮小したからです。奴らにとって黒海艦隊が抑止力だったんですよ」


「言いたいことは分かる。だが、我が国はグライセン王国やハンガリア王国、聖イーランド帝国といった列強国の脅威に晒されている。国内でも共産主義者ボリシェヴィキが燻っているからな……」


 止むを得ない戦力転換、といったところか。


 いくら資源と人員に富む帝国とはいえ、それにも限りはある。限られたリソースでやりくりせねばならず、無理に軍拡に走ればその皺寄せが国民へ牙を剥く。


 あまり国民から搾取し過ぎると、貧困に喘ぐ国民は共産主義者ボリシェヴィキを支持するようになってしまう。そうなれば革命の勢いを止める事は困難となり、帝国は内戦へと……ああやだやだ、ノヴォシアの問題をイライナまで持ち込まないでくださいませんかね?


 こうなったら独立しようぜイライナ。


「この前も共産主義者の拠点を潰したところだがまあ酷かった。連中、理想のためだったらいくらでも犠牲者を出すぞ」


「歓迎したくはありませんね、それは」


「同感だ」


「―――はいはい、夕食が出来ましたよ」


 酒瓶片手にやってきたパヴェルが、ことん、と皿をテーブルの上に並べ始める。黄金色のスープの中で暖かそうな湯気を上げているのは、豚肉とタマネギ、大きなジャガイモにニンジン。そう、日本人なら馴染み深い肉じゃがである。


 それにチェブレキとイライナ伝統の黒パン、オリヴィエサラダ。肉じゃが以外はイライナやノヴォシアでよく出てくる料理である。


「変わったスープだな」


「姉上もどうぞ。パヴェルの料理は絶品ですよ」


「む……」


 まあ、寿司とか刺身とか蛸料理と違って肉じゃがはそれほど特異な料理じゃない(イライナ人基準)ので、それほど抵抗も無いだろう。しかし香りだけで”変わったスープ”と見抜ける辺り、姉上も相当味にはうるさい人のようだ。


 パヴェルが端末のメールで呼んだのか、他の仲間たちもぞろぞろと食堂車にやってきた。クラリスとパヴェルがてきぱきと料理を運んでいるのを見守ってから、俺はスプーンを拾い上げる。


「さあ、姉上も。冷める前にどうぞ」


「うむ。ではお言葉に甘えて」


 スプーンの先で軽く突いただけで崩れる肉じゃが。かなーり煮込んだようで、中まで味が染み込んでいるようだ。一口食べてみると、しょっぱすぎず甘すぎず、それでいて食材の味を殺さない絶妙な加減で感動してしまう。


 さて姉上の方はというと、もぐもぐとジャガイモを咀嚼してから飲み込んで、天井を見上げながら口を開いた。






「―――美味すぎるッ!!」






 姉上、魂の咆哮。






 ちなみにこの後、姉上は騎士団の料理人に肉じゃがの再現を依頼したらしく、使用する調味料を間違えてカレーが出来てしまったそうなのだが、それはまた別の話という事で。



















 すやすやと寝息を立てるサリエルを優しく撫でながら、レギーナはこの子が無事に生まれてきて本当に良かった、と安堵していた。


 屋敷を出るミカエルの足手まといにならないようにと、キリウの屋敷を出た際にこの子はもう既にお腹に宿っていたのだ。もし屋敷にあのまま残っていれば、レギーナは間違いなくミカエルを連れ戻すための人質として使われていただろう。それどころか、やがて生まれてくるであろうサリエルにもミカエルと同じ運命を強いる事になりかねない。


 あっさりとキリウの屋敷を出て実家に戻る決断を下したのには、そういう理由もあった。サリエルを第二のミカエルにしてはならない、と。


 この子にはリガロフ家というしがらみも、庶子という呪いのような肩書もいらない。ただただサリエル・パヴリチェンコとして、ごく普通の女の子として健康に育ってほしい。そしてやがては素敵な伴侶を見つけ、幸せな家庭を築いてほしい―――それだけが、母であるレギーナの祈りだった。


「さあ、そろそろ寝ましょうか」


 老眼鏡を外し、窓のカーテンを閉めながらカタリナが言う。確かにもう夜遅い。明日はレギーナにも仕事がある。アレーサ復興のために日夜作業に勤しむ労働者たちへ、炊き出しの支援に行くのだ。


 朝早くから仕込みをしなければならないので、夜更かし厳禁である。


 その間、サリエルは祖母であるカタリナの元へ預ける事になる。人見知りの激しいサリエルだが、身内には懐きやすいようで、出会って間もないミカエルの事も家族であるとしっかり認識していた。もちろん彼女は祖母であるカタリナの事も大好きで、彼女の作る人形を見ると無邪気な笑みを見せる。


 子を祖母に任せておけるのは心強い。さてそろそろ寝よう、と思ったその時だった。


 家の中に響いた、窓の割れるような音。何事かとキッチンの方に目を向けたレギーナの目に飛び込んできたのは、外から打ち割られた窓と―――その割れた窓から家の中へと入り込んできた、数名の男たちの姿だった。


 薄汚れた私服の上に革製のベルトを巻き、そこにサーベルやポーチを下げている。彼らの手にあるのはフリントロック式のピストルで、既に撃鉄ハンマーは起こされていた。


「な、なんですかあなたたちは!?」


「騒ぐんじゃねえ。お頭の命令だ、ちょっと付き合ってもらうぜ」


 付き合ってもらう―――それが何を意味するのか、そして彼らの口ぶりから、ワリャーグの一味であるという事をレギーナは理解する。


 しかし、彼らの正体が分かったところで何もできない。この家には武器の類など置いていないし、レギーナも昔に魔術をほんの少し齧った程度で触媒すら持っていないのだ。全力で使ったところで、時間稼ぎに役立つかどうか、という程度である。


 ましてや立って歩くことも出来ぬ幼子を連れたままでは、応戦する事も逃げる事も叶わない。


「何なのさアンタたちは。ここはあたしたちの家さ、とっとと出て行きな!」


 威勢よく言いながら調理用のナイフを手にするカタリナ。さすがは船乗りの妻、肝が据わっていると評価するべきだろうが、ピストルにサーベルを持った海賊3人に対し、こちらは幼子を連れた母親と老婆。どう考えても勝ち目はない―――威勢だけではピストルには勝てないのだ。


「うるせえぞババア! 玩具にも出来ねえ年寄りは黙ってな!」


「ぴえっ……ぴえぇ……」


 怒鳴り声でびっくりしたのか、レギーナの腕の中で寝息を立てていたサリエルが今にも泣きそうな顔で母を見上げる。ハクビシンの獣人、その幼子特有の、まるで防犯ブザーを思わせる甲高い鳴き声が癪に障ったのだろう。海賊の1人がピストルの銃口をレギーナへと向けた。


「オイ女、そのガキを黙らせろ」


「さ、サリー、大丈夫だから……ママが一緒よ、ね?」


「ぴえぇぇぇぇぇぇぇ……!!」


「叫び声を上げるな! 神経が苛立つ!!!」


「サリー……!!」


「ぴえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


「このガキ!!」


 我慢の限界に至ったのか、海賊の1人がサリエルに銃を突きつける。


 やめて、とレギーナが愛娘を庇おうとするが、時すでに遅く―――。





 引き金が引かれた。






 火打石フリント付きの撃鉄ハンマーが火の粉を生じ、それが火皿へと落ちていく。






 バシュウ、と火薬に火がついた。





 

 銃声が轟き―――血飛沫が舞った。





 

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