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11 もふもふが逆立つ

悪魔レベッカに戸惑いを隠せない創造神だったが、すぐさま普通のレベッカに戻り普通の会話が続いた為とにかく創造神もさっきの一瞬の悪魔を無かった事にし、通常運転に戻したー。


「…とにかく…じゃ!ワシがここに来たのは他でもない!ジーク!」


「なんだよ。」


「“行く”か?ワシと一緒に。」


創造神は真剣な顔つきで言った。


「…どこに?」


「誓約書が交わされた“XXX三六九年”じゃ。」


「――⁉⁉」


創造神の言葉にジークが驚く。


「あの誓約書が本物である限り、少しでもと思って色々調べておったんじゃ。じゃが何も手掛かりが無くてのぉ…。だったら“XXX三六九年に直接行こう”と思ったんじゃ。ワシ天才!」


創造神はブイサインを出しながら言う。


「そんな事出来んのか⁉」


「当ったり前じゃ!ワシは創造神だぞ!」


「だったら初めからやれよ…。」


「てへっ♪テンパって思いつきもしなかったの。」


「……創造神もボケがあるんだな。」


「なんじゃと!!まだボケとらんわ!」


「だとしたますますヤバいな。」


「うっさいエロ猫!!行くのか行かんのかどっちじゃ!!」


「逆ギレすんなよ。行くに決まってんだろ。」


話がまとまりかけた瞬間、レベッカも参戦してきた。


「はい!私も行きたい!」


「なんでお前も来るんだよ。」


ジークは明らかに面倒くさそうな顔でレベッカに問う。


「そりゃそうでしょ!デューエルのリーダーなんだから!」


「は⁉まだそんな事言ってるのかよ!俺はお前なんかリーダーに認めないし何より…王妃じゃねぇ。」


「だから私がなるって!!」


「お前一人で決められないだろそんな事!!」


ジークとレベッカの口論を創造神が止める。


「これこれ。もっと静かに話さんか。」


「ジイさんも言ってやれよ。そもそも王妃じゃないのになれないってな!」


「確かに正式な王妃ではないがのぉ…。」


「大丈夫よ!姉さん達はずっとあんな言い合いをしてるんだから間を取って私がなるって言ってくるわ!」


「やめろやめろッ!口論が激しくなって延びるだけだ。」


ジークが必死でレベッカを止めようとする。


「アンタと創造神様だって私が王妃でリーダーになった方が助かるわよね!」


レベッカが核心を突いた。

良くも悪くもこんな話を信じてリーダーをやるなんて言う奴が他にいるだろうか?とジークも内心思っている。

勿論、創造神は当初から反対はしていない。むしろウェルカム。


だがジークの心は葛藤していた。


どうせなら、内面は最悪だが見た目は超一流の美女お姉様方にリーダーになってもらいたい。

しかし…あの三人がこんな話をレベッカの様に受けてくれる到底思えない(でも綺麗)。

レベッカも年上の綺麗なお姉さんだったらなぁ~…と悔いが残る結果にジークは「ん”~~…。」と悶えている


それを見たレベッカがジークに言う。


「アンタまさかこの期に及んで姉さん達の誰かにリーダーになってもらいたいとか思ってるんじゃないでしょうね?」


「…!!」


なんで分かったと言わんばかりの表情でレベッカを見るジーク。


「アンタ猫のくせに表情に出過ぎよ。」


「そりゃ思うだろ!あんなお姉さん方が目の前にいるのに無視するなんて俺には無理だ!!もう一度あの魅惑の胸にダイブしたい!」


煩悩しかない発言にレベッカも創造神も呆れるしかない。


「まぁリーダーの話は後でええじゃろ。とにかく…先に見に行くぞぃ。どういう事情であの誓約書が交わされたのかをのぉ。」


「そうね。話はそれからにしましょ。」


「…何お前普通に入ってきてるんだよ…。」


「ワシも詳しく知らぬが、あんな物が交わされたとなるとワシが思っている以上に危ない時代じゃったのかもしれん。」


「危ないって?」


「それは分からんが今までにも色々あるぞぃ。戦争や争い。貧困や飢餓、環境問題に人間やモンスターとの種族争い…。どの時代でも全てが平和なんて有り得ない…。生物の数があればあるだけ、世界が広ければ広いだけ、何かしら問題は起きる…。」


「…ふ~ん…。まぁいい。早く見に行こうか。そのXX三六九年とやらに何が起こって“全く関係ない俺”がデューエルなんてもんをやる羽目になったのかを。」


それを聞いた創造神が思う出したかのようにジークに言った。


「あ。ジーク。言っとらんかったかのぉ?」


「―?」


「誓約書のサインにあった“闘神エンコ”。あれず~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っと辿るとお前さんの先祖にあたるぞぃ。」


「……………………は⁉⁉⁉⁉⁉」


予想外の発言にジークのもふもふ毛が逆立った。


「アッハッハッハ!全く関係ないどころかむしろアンタの問題ね(笑!」


レベッカは大笑いでジークをいじる。


「なッ⁉…おいっ!ホントかそれ⁉⁉」


「うん。」


「軽過ぎるだろ!!初耳だぞ!!」


「だってさっき分かったんだもん♪」


「こらジジイ!!可愛い子ぶってると消すぞ!!」


「またお前は!創造神に向かってなんだその態度は!!」


「テメーの態度が癇に障るんだよ!」


「いくらキレたって事実は事実じゃ!」


「……くっそ!それでも俺には関係ねぇ。そんな大昔の奴が急に先祖なんて言われても何とも思わん。」


「アンタが何も思わなくても、少なからずアンタに関係してんのよ!」


「横からうるせぇないちいち。」


「ここで話していても先に進まん。そろそろホントに行くぞぃ!」


「それしかねぇな…。」


「それじゃあ出発~!ワクワクするわね!」


「で、結局来るのかよお前も。」


そんなこんなでジークと創造神、レベッカの三人は、創造神の神魔法により時を飛んだ―。


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