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お義兄様の仰せのままに  作者: しょこらあ
8/19

お茶会①

シリーズ第8作目です!

「エミリアちゃん!初めてのお茶会緊張するでしょうけど楽しんできてね!」


お母様が私の手を取りブンブンと振りながら励ましの言葉をかけてくれる


「はい。お母様。私、アル兄様やこの家の方の顔に泥を塗らないよう立派に公爵令嬢を務めてきます!」


「さあもう行っておいでアレンもエミリアのエスコートを頼んだよ」


「はい。行ってまいります」


私がお母様と話している間にアル兄様もお父様と挨拶を交わしていた。


「エミリア、もういくぞ」


お父様と話し終えたのかアル兄様が私のお母様が居る馬車の方へ歩いてきた。

アル兄様、いつものラフな格好と違い正装姿のおかげかいつにも増して王子様感が増しているような、、、

そうして私はお父様とお母様に挨拶を済ませたあと、アル兄様と馬車に乗り込みお互い向かい合うようにしてそれぞれ席に座った。


(、、、、気まずい、、)


そう言えばアル兄様とは初めてあった日以来まともに言葉を交わしていなかった。

私があからさまに気まずそうにしていたのを緊張しているのだと勘違いしているのかアル兄様は


「そんなに緊張しなくてもいい。エミリアは顔はいいから黙っていればどうとでもなる。いざとなれば俺がサポートしてやるから」


と私を励ますように言った。

励ましてくれるのはとても嬉しいのだが「顔は」というのはかなり失礼ではないだろうか

しかしアル兄様の言葉は想像以上に私の中の気まずさを楽にしてくれた。


「ありがとうございますアル兄様少し緊張がほぐれました」


と笑いながら礼を言った。

するとアル兄様は私と初めて会い私に謝った時のように目を見開きポカンとしていた。


「あ、あのアル兄様??なにか気に触ることをしてしまいましたか?」


私がそう声をかけるとハッと我に戻り


「あ、あぁなんでもない。」


と早口でいい何故か窓の外を眺め出した。

すると馬車の前の方から


「アレン様、エミリア様もうそろそろお茶会の会場に到着致します。」


と使用人が声をかけてくれた。


「分かった。エミリア、、、その気安く笑ったりするなよ」


使用人に返事をしたアル兄様は何故かそう私に注意をしてきた。


「何故ですか?」


と私が聞くとアル兄様はたじろぎ


「そ、その、、あれだ!あまりヘラヘラしていると直ぐに地位を狙う輩からつけ込まれるからだ」


と答えた。


(そういうものなのかな、、)


少しアル兄様が挙動不審なのは気になったが確かにその通りだと思ったので


「分かりました。アル兄様」


と素直に答えておいた。

するとアル兄様はほっとしたように表情を和らげにこりと私に微笑んだ。


(へぇ、そんな顔もするのか、出会った時はあんな無表情だったのに、、、)


そのアル兄様の意外性に感心していると


「アレン様、エミリア様ご到着致しました。」


と使用人が馬車のドアを開けながら言った。

するとアル兄様は途端にキリッとした顔になった。私までつられて表情がひきしまる。


「エミリアさぁお手をどうぞ。」


とアル兄様が手を差し出してくれた。

私は差し出されたその手を取り馬車をゆっくりと降りた。

すると途端に周りからキャー!と黄色い歓声が上がった。

そしてそれと同時に何やらひそひそと話している声も聞こえる。

おそらく黄色い歓声はアル兄様に対するものだろう。

そして、、、ひそひそと話している声と刺すような視線はおそらく私に向けられたものだろう。


「アレン様の隣にいるのは誰、、、?」


「なんでアレン様のエスコートを受けているの、、、?」


「初めてみる方だわ」


そうだった。アル兄様はお父様とお母様後を受け継いだおかげかかなりの美少年加えてヴァレンシュタイン公爵家という名家の時期跡取り。持てない方がおかしいだろう。

自然と緊張は高まり手や足も震え出す

すると


「お、アレンか?」


とその緊張を打ち消すようにアル兄様に声をかけてきたじ人物がいた。

するとアル兄様は紳士の礼をして


「王太子殿下、お久しぶりです」


とにこやかに挨拶をした。

ん、、?今なんつった?


「エミリア、この方はここパレスティア王国の時期王、つまり王太子殿下だ。」


(お、王太子殿下、、、初めて見た、、、)


「王太子殿下、初めまして。

私はヴァレンシュタイン公爵の娘、

エミリア・ラ・ヴァレンシュタインと申します。」


と私が自己紹介すると私とアル兄様、それに王太子殿下を遠巻きに眺めていた令嬢達がザワッ騒ぎ出した。


「え?ヴァレンシュタイン公爵家にご令嬢なんかいらっしゃったかしら?」


「さぁ、、少なくとも私はそんなお話見たことも聞いたことももございませんわ」


「「静かにっ!!!」」


さすがにうるさいと思ったのか王太子殿下は場を沈めた。

そして静かになったのを見計らうと私の方に向き直り


「騒がしくしてしまってすまないね。ここではろくに話も出来そうにないから奥の屋敷の方で話を聞いてもいいかい?」


と優しく私に尋ねてきた。

さすが王太子殿下。初めてあった時のアル兄様とは比べ物にならないほど紳士だ。


「はい。お気遣い感謝致します」


私がそう答えるとニコリと私に笑いかけ


「アレン。エミリア嬢のエスコートを屋敷の応接室まで頼めるかい?君なら何度も来たことがあるから分かるだろう?」


と王太子殿下がアル兄様に問いかけた。するとアル兄様も


「はい、王太子殿下。エミリア、いくぞ」


といい私の手をとると奥の屋敷へと歩き出した。

最後まで見ていただきありがとうございます!

ご意見ご感想等ございましたらぜひコメントをお願いします(〃・д・) -д-))ペコリン

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