お茶会の準備
シリーズ7作目です!
現在2時ちょっと前。
私はクレアと一緒に応接室に来ていた。
というのも今からここに商人がきて私がお茶会できるドレスをお母様が選んでくれるというのだ。
「あらエミリアちゃん。もう来てたのね。
たった今商人の方からご連絡があったわ。あとすこしで到着するそうよ」
と楽しみそうに言いながら応接室に入ってきたのはお母様だ。
「どんなドレスやアクセサリーが見られるのかしらね楽しみだわ」
と、お母様は私に嬉しそうに話しかける。
お母様は余程ドレスやアクセサリーの類のお洒落をするのが好きなのだろう。
「私もとっても楽しみです」
と喋っているうちに私の専属執事であるブライトと一緒に女性の商人らしき人物が応接室に入ってきた。
すると女性商人は私たちが座っている席の前に立つと
「お久しぶりです。奥様。相変わらずお美しいですわね」
とthe営業スマイルをその顔にたたえながらお母様にわかりやすいお世辞を投げかけた。
するとお母様の隣にいた私の存在に気がついたのか商人はばっと私の前に立ち治して
「こんにちは。私は商人のパトラと申します。貴方様がエミリア様でございますか?」
「はい、、、そうですけど、、、」
と私がそのパトラと名乗る女性商人に受け答えると
パトラは「まぁまぁまぁ!」と言いながら目を見開くと
「透き通るように白い肌!くっきりとした顔立ち!神秘的とすら感じてしまう綺麗な白銀の髪!そしてそれを彩るように色付いている澄んだ空色の瞳!このお方こそ私の理想の少女!」
とまるで機関銃のように語りだした。
私とお母様が呆気に取られていると
後ろから「わかります!その気持ち!」
という力強い声が響いた。
ギョッとして後ろを振り向くと、、、、クレアがいた。
クレアはパトラの手を取り
「エミリア様のお美しさをこうも明確に理解してくださる方がいるなんてっ、、、」
と目をキラキラさせながら打ち震えていた。
(なんなんだこの光景は、、、)
すると収集がつかなくなると思ったのかお母様がパンッとてをたたき
「とりあえずエミリアちゃんのドレスを選びましょうか」
と提案した。
するとパトラははっと思い出したような顔になり
手をパンパンッと2回叩いた。
すると部屋の外からたくさんの商人が入ってきて部屋中にドレスを着た模型が置かれた。
「うわぁ、、、どのドレスも素敵、、、」
と私が持ってこられたドレスに目を輝かせていると
パトラが
「本日はお茶会用のドレスということなので派手過ぎずかつお上品なドレスを選別して持ってきました。」
といった。
「エミリアちゃんならどれが似合うかしら?」
とお母様は色とりどりのドレスを手に取りながら悩んでいる。
そしてお母様がどれを見立ててくれるのかと待つこと数十分
(な、長い、、、)
しかしお母様がここまで悩むのも無理はない。
ここにある全てのドレスがとても魅力的だからだ。
パステルピンクのドレスには縁に可愛らしいレースが着いていたりダークグリーンの奥深いドレスは大人びたマーメイドラインのドレスとなっていた。
(どれかいいのないかな、、、)
さすがにお母様にだけ任せる訳にはいかない
と思い私もめぼしいドレスがないかと物色を始めた。
するとしばらくしてお母様が
「エミリアちゃん!これなんかエミリアちゃんに似合うんじゃない?」
そう言って渡されたのはパステルブルーを基調とした大人しめのドレスで色々なところに金の花の刺繍が施こされていたり、スカートの裾全体に小さなサファイアが散りばめられたりするなんともお上品で可愛らしいドレスだ。
「なんだがドレスのパステルブルーの色合いがエミリアちゃんの空色の瞳と重なっちゃって、、これしかないわ!って思ったの」
とお母様は自慢げに語る
(これいいな、、、)
うん。お母様はセンスがいい。このドレスはたしかに私の瞳の色と似ていて統一感もあるし、私もとっても可愛いと思う。
「お母様、私これがいいです。」
と言うとお母様は
「あら。私が選んだのでいいの?ありがとう
パトラ、それにするわあとこのネックレスとイヤリングもも頂戴、、、ついでにこれとこれとこれも予備で買っておこうかしら。」
といってパステルブルーのドレスの他にアクセサリー数点とドレス数着を注文した。
するとパトラは
「分かりました!ではご請求は後日お送りしますね。」
といって足早に応接室を後にした。
「パトラはああ見てても人気の商人なのよ。
目利きがいいのよ」
とお母様は言った。
そして私が時計をちらっと見るとパトラが来る前は2時前だった時間はいつの間にか5時になっていた。
「明日が楽しみねエミリアちゃん!」
と買い物の余韻が忘れられないのかルンルンと楽しそうにお母様がいった。
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