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プロローグ
しんしんと積もっていく雪。
雪が降り積もった一面に広がる広大な土地でぽつん...と小さな一軒の家があった。
ドサッ..と音と共に屋根から崩れ落ちる雪。
一方、家の中にはオレンジ色の光が淡く付いていた。
....人がいるようだ。
中から声が聞こえる。
「....ロマ...死ぬな...っっ...俺にとって..お前だけが家族だ...っ」
顔を涙でグシャグシャにした一人の青年がいた。
青年の視線の先には木のベッドで横たわった一人の女の子。
金色の柔らかい髪に透き通るほどの青い瞳を持った少女だ。
彼女は軽く微笑みこう言った。
「お兄ちゃんを一人にできないよ...だって私が居なくなったらお兄ちゃん、売れない絵をずーーっと描いてるでしょ??」
涙が止まらない青年に対して少女は柔らかい笑顔だった。
「...ッ..!お前は..こんな時も...ッ 俺を笑わせようとするのか...」
青年は言葉を聞き涙は止まらないまま口元は笑っていた。
オレンジ色の光がそれを照らす。
。.