こいつ強くねえ!?
「くぉら!お前ら、俺を無視すんな!
特にお前だよ!幽〇白書の〇馬パチモンみたいなお前!」
ガバッと起き上がって赤髪ロングのイケメンを指さす。コケるかと思ったら俺が起き上がるのに合わせてふわっと浮きやがった。こいつ……今までのヤツらと違う!
「おや、あなたは確か勇者でしたか。存在感なくて分かりませんでしたよ。」
「なんだこいつムカつくな!メカクレすればモテると思ってんじゃねえぞ!」
「タケシー。嫉妬かっこ悪いよー。」
「うるせえ!」
「ビショップは以前からこんな感じですよ。陰湿で根暗で嫌な奴です。」
ピクッ。
ナイトの一言で赤髪ロングの眉間にシワがよる。
「ふふっ。そう言うナイトは随分顔色が悪くなりましたね。
こんなところに居ないで医者にかかった方が良いのでは?」
ピキッ。
今度はナイトが青筋を立てた。
「そっくりそのまま返しますよ。あなた、肌がカサカサではありませんか?」
「人が気にしていることを面と向かって言うなんて、あなた常識ないのでは?」
「おや、失礼。皮脂でテカって不健康そうだったもので。」
なんかギスギスしてる。なんだ?ナイトって元四天王だから、昔は仲間じゃなかったのか?
「な、なんか陰険な戦い……。」
「2人とも似たもの同士っぽいね。」
俺たちの言葉にハッとして、ナイトは咳払いをする。
「ところで何をしに来たんですか?
私に仕事を押し付けて旅行に行ったきりだったでしょう。」
「やっぱりお前、ほかの四天王から舐められてんじゃねえか。(※第1話参照)」
「ふふふっ!よくぞ聞いてくれました!
我らは新魔王、キング様の元あなた達を倒しに来たのですよ!」
「し、新魔王?」
「ゆけ!ゴールドドラゴン!」
あいつが手をかざした先の地面に魔法陣が刻まれる。魔法陣からぬぬぬっと手が出て、頭が出て、最終的に二足歩行の金ピカのドラゴンが出てきた。
「ゴ、ゴールドドラゴン!?」
「うおー!かっけー!!俺も欲しーい!」
「えー?あたしは可愛くないから嫌ー。」
「ふざけてる場合じゃないでしょう!来ますよ!」
「ふふふ、その通り。くらえ!フレイムブレス!」
ドラゴンはスゥッと息を吸い込むと、俺たちを囲い込めるぐらいの火の息を吐く。
「くっ、こんな広範囲なフレイムブレスなんて!」
「あちちち!てかここ森だから俺たちこのままだと丸焦げになるぞ!」
「ご明察!まんまと私が仕組んだ偽のクエストに引っかかってくれましたね!」
「そこからかよ!あの王!!今度寝てる間に額に肉って書いてやる!!」
「てか本気で不味くない!?ゴールドドラゴンなんてAランクの魔物だよ!?あたしもナイトもCランクなんだけど!!」
「マジで言ってる!?ナイト!!そうなん!?」
ナイトに目を向けると渋い顔をしている。それが何より真実を物語る。
(バービーの言う通りだ……。このままでは全滅……。)
その時、ナイトの胸元がキン……と光る。
「な、何なの!?」
理解する前に、俺たちは光に包まれて、熱さから解放された。
「チッ、逃げましたか。」
「しかしそれも時間の問題。ナイト、あなたの魔導石は私がいただきます。」
続く




