表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺クエスト 所持金100Gをなくして0Gになった俺が魔王を倒す   作者: 早乙女
第4話 レベルが低いなら経験値を稼げばいいじゃない
23/37

タケシvsスライム!勝つのはどっち!?

「本当にスライムが大量にいる。」


翌日、私たちは王に指定されたクエスト発生地に立っていた。


「てかほっといてもよくなーい?スライムなんて無害なんだし。」


「いや待て、これはレベル上げのチャンス。このスライム全部ぶっ倒してやるぜ!」


「木の棒で?」


「うらああああ!!」


タケシは果敢に向かっていくが、結果は目に見えている。


ぷにっ、にょるん。


「あ、あれ?増えた……。」


「スライムは攻撃すると増えますよ。忘れたんですか?」


「そうだった!」


「スライムを倒すには、ファイヤーがいいよ。」


バービーがアドバイスするが、残念。タケシにはまるで意味が無い。


「んなもん使えねえよ!」


ぷにっ。ぷにっ。


「あああもう徹底的にやったらああああ!!」


タケシは必死に木の棒を振り回すものの、スライムは増える一方。さて、どこまで増えるやら。




「はあ、はあ……。」


「随分増えましたね。」


「2倍ぐらいにはなったかな?」


「も、もう無理……。」


どさっ。

タケシは体力の限界で倒れてしまった。さて、そろそろ私の出番ですかね。


「もに?」


モニコの元を離れ、スライムの群れに近づき、各々の顔を覗き込むようにしゃがむ。


「……スライム達、元いた場所に戻りなさい。」


「ぷにっ?」


「ここにいると、あなた達はいずれ人間に倒されてしまう。私は、仲間が死ぬところは見たくない。


だからお願いします。ここから逃げてください。」


「ぷにっ。」


「ぷにっ。」


スライム達は私の願いを聞きいれ、森の奥へ帰っていった。


「いいのー?討伐してないけど。」


「罰は受けるつもりです。あの子たちが倒されるよりよっぽどいい。」


「いーね。あんたらしいわ。」


そう。これでいい。あのスライム達が平和に生きられるなら。





「え?クエスト達成でいい?」


「じゃって、スライムはもうあそこにいないんじゃろ?

国民からの苦情もなくなったしの。」


相変わらず適当な王だ。その傲慢さは薬にも毒にもなりうる。

食えない人だ。まるっきり信用しない方が懸命だろう。


「タケシが倍ぐらいに増やしちゃったけどね。」


「おい、言うなよ。

それより王!俺のレベル上がらねえんだけど!王様として勇者が万年レベル1でいいわけ!?」


「え?お前のレベル、1で固定じゃけど。」


「……は!?」


「なんですって?」


「マジ?」


私たちは思わず顔を見合わせた。


「この世界に来て、お前に与えられたレベルは1。次のレベルまでの経験値は∞。」


「なんでそんな仕様になってんだよ!」


「お前、よっぽど弱かったんじゃなー。」


「んだと!?これでも一時期ボクササイズ通ってたんだぞ!」


「それで腕力だけはそれなりなわけですか。」


おかしいと思った。仮にも四天王だった私を倒しておいて、タケシはまるで強くならないんですからね。


「力だけはあるからいいじゃん。」


「良くねー!!どうすんだよ俺の勇者人生!!」


平和なのか、なんなのか。

世界の行く末は、この頼りがいのない勇者にかかっている。

でも、私はタケシを信じてる。この罪深い私を生かした、甘くも優しい勇者を。


to be continued。佐藤タケシ、レベル1継続。




「タケシ、あなた本当にスライムを倒す気があったのですか?」


「は?何の話?」


「とぼけないでください。あなたの腕力なら木の棒なんて装備するより、素手で戦った方がましでしょう。」


「……ははは。いやあ、敵わねえな、ナイトには。

あんな話聞いた後にスライム倒す気になるわけねえだろ。

でも依頼受けちゃったから、戦わねえわけにもいかねえしさー。」


「全く、私が説得してなければどうするつもりだったんですか。」


「そこはナイトかバービーがなんとかしてくれるって信じてた。」


「……ふふふ、あなたって人は。」


こぼれそうになった涙を、ナイトは慌てて袖で拭った――その時。


「もに。」


ナイトの足元に歩み寄るモニコ。


「ん、どうしたんですか?」


「もにー!」


「うわっ!?」


ピカー!

突如モニコはナイトの胸に飛び込み、発光した。

あまりに眩い光にその場にいた全員が目を閉じた。


「……あれ?モニコは?」


モニコの姿がないことに、3人は訝しむ。


「おいナイト、そんなペンダントしてたか?」


タケシがナイトの胸元を指差す。


「えっ?……あっ!」


ナイトが目をやれば、黒い宝石のネックレスがナイトの胸元にかかっていた。


「モニコは守護石となってお前を守ることにしたようじゃな。」


「……ありがとう、モニコ……。」


ナイトは震える声で呟き、堪えきれない涙をひとすじ零す。




???「ふふふ、見つけましたよ。落ちこぼれのナイト。

勇者共々、私が葬ってあげましょう。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ