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俺クエスト 所持金100Gをなくして0Gになった俺が魔王を倒す   作者: 早乙女
第2話 やっとモテると思ったら魔物っ娘が全然俺を相手にしてくれない件
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いざジュビア王国へ!目指せミスコン制覇!

なんだかんだでジュビア王国まで行って、バービーはミスコンに参加。

バービーは今日までナイトの美容指導をビシバシ受けていた。泣き言ひとつ言わずに。

バービーは、誰のために自分を磨いてたんだろう。自分のため、だといいなあ。


「ねー、ユーくーん、私クレープ食べたーい。」


「ははは、しょうがねえなあ。ミサは。」


街全体が祭りみたいな雰囲気だからリア充もちらほら。なんだ、見せつけてんのか?爆発しろ。


「ねー、ユーくん、私可愛い?」


「ん。世界一可愛いよ。」


「バービーより?」


はあ?バービー?じゃああいつ……いやいや、まだ別人かもしれないだろ。


「可愛いに決まってるだろ。あの赤肌女、気ぐらいばっか高くて何かにつけて私の事好き?って。メンヘラかっての。」


はい確定。勇者タケシ、動きます。


「おいおい兄ちゃん、バービーの元カレ?」


「はあ?何おっさん。」


「た、タケシ?」


事情を知らないナイトはぽかんとしている。


「バービーはずっとお前のことが好きだったんだぞ。それを裏切りやがって。」


「何?お前、バービーの今カレ?なわけねえか。お前見るからにしょぼいし。

お前も男なら分かるだろ?若くて肌が綺麗な女の方がいいに決まってるだろ。こいつ尻のハリもいいし。」


……バービー、ごめんな。俺、こいつ許せねえわ。





「おいおいおっさん、決闘ってマジ?」


「ユーくん、やっちゃえー!」


カップルと一緒にミスコン会場から離れた広場に来る。

ナイトは心配していたが、バービーを優勝させてくれと先に行かせた。

信じてますよ、と言って送り出してくれた。ほんとに、いいやつだよ。


「行くぜ!」


元カレは即座に目の前に来ると俺の腹を殴る。


「うっ!?」


腹を抱えてうずくまった。


「なんだよ、一撃かよ。弱えくせにかっこつけてんなよ、おっさん!」


ドカドカ俺の腹を蹴る元彼。だが俺はズボンのベルトを掴んで離さない。


「キャハハハ!かっこ悪い!ユーくん、倒しちゃってー!」


「待てよ、もう少し遊ばせろよ。」


しめた。あいつらは完全にオレをなめてる。

キュルキュルとかすかに音が聞こえる。よし、もう少しだ。


「うおっ!?」


元カレは綺麗にステーンと後ろに転がる。


「いやー!!ユーくんの馬鹿ー!!」


「は?ミサ!!なんで逃げるんだよ!!戻ってきてくれー!!」


「やだー!!へんたーい!!」


「変態?……は!俺のズボン!」


「へへ、まんまとひっかかりやがった……。」


切れたベルトをぴらぴら見せる。

ここに来る前から分かってた。元カレがしてたベルトはバービーのムチに比べてボロボロで特に金具はとれそうだった。

どうだ?ブリーフ丸出しで負けるなんてカッコわりいだろ。まあ、バービーの苦しみに比べりゃ、俺のしたことなんて……。痛みで俺はそのまま意識を失った。



「……けし。タケシ!」


「は!?」


「気がつきましたか。」


「ああ、俺元カレと……。そうだ!バービーは!?」


「優勝しましたよ。授賞式ももう終わりましたけど。」


「そっか。……はは、良かった。」


バービーはあいつのために出たのかなあ。それとも自分のため?……わかんねえや。俺、あいつの晴れ舞台、見られなかったし。


「全く、無茶するわよね。」


「バービー!?」


特徴的な赤い肌が、ナイトの後ろからにゅっと出てくる。


「あいつは荒くれで有名だったのよ。ボコボコにされて当たり前じゃない。」


「でも、俺許せなかったんだよ……。」


「馬鹿、でも、ありがとう……。」


バービーの目元がきらりと光る。


「泣いてんのか?」


「泣いてないわよ、馬鹿!」


バービーは手で目元を拭った。


「バービー!」


「!ユリアン……。」


声のした方を向くと、ベルトのないズボンを抑えた元カレが寄ってきた。


「バービー!俺が間違ってた。

ミスコンのお前、綺麗だったよ。バービー、またやり直そう。

俺、まだお前のこと好きなんだ。」


どう考えても嘘だけど、信じるも信じないもバービーだしなあ。俺からは何も言えねえや。


「ユリアン……。」


バービーはつかつかと元カレの傍による。

パシッ。

バービーは元カレを平手打ちした。


「あんたって……最低ね。」


「……は?」


「私があなたに尽くすからいいように弄んだんでしょ。知ってた。

けど、知らないふりをした。気づいたら、魔法は解けちゃうんだもの。」


「ば、バービー……?」


「でも、決めた!私が私の王子様になる!だって私が世界で1番可愛いんだもん!」


「な、何言って……。」


「というわけで、最後にご褒美。スリープシャドウ!」


バービーの目は、あの日みたいに紅く光る。




『ユーくん、大好き。』


「ああ、俺も好きだ。」


『私、ユーくんのためにミニスカート履いてきたの。』


「へへ、尻が見えそうじゃねえか。ほら、こっちこいよ」




「な、なんだこいつ、ヘラヘラして気持ち悪い。」


「目の焦点が合ってないぞ。やばいやつじゃ……。」


「今警察呼んだぞ!お巡りさん、こっちだ!」


「ふふん、牢屋でたっぷり反省しなさい。」


「俺の数百倍えげつねえ。」


「彼女は敵に回さない方が賢明でしょう。」






「……で?なんでお前までこっち来てんの。」


「だってー、こっちの方がメイクもスキンケア用品も沢山あるし、私の美を世界に発信できるし!」


「今や新進気鋭のモデルとして活躍中ですからね。私としてはお得意様ができてありがたい限りですが。」


「というわけで、これからよろしくね、タケシ、ナイト。」



皆さんは、男女の友情を信じますか?俺は信じてます。

何故なら、この女は俺を異性として一ミリも見てないから。


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