リーフ王国にて
「よし、では、その者達を地下牢へ。」
「はっ!」
「・・・お前が野盗を連れてくるとはな・・・。アルバート。」
「ま、成り行きで・・。」
憲兵隊として城門に詰めていたサンタスに2人の野盗を引き渡した。とはいえ、すぐに地下牢に連れていかれた為、サンタスは殆ど関わっていないのだが。
1つ下の訓練生を顎で使っている。やりすぎないと良いのだが・・・。
「この後はどうするんだ?報奨金は憲兵事務所で受け取ることが出来るぞ?」
「そうだな・・・。せっかくだし、デュアル様に会ってからにするよ。」
「そうか、そう言えば、リンクルは休みらしいぞ?今日は食べ歩きをすると言っていたな・・・。」
「・・・鳥串か。まぁ、後で探してみるよ。」
俺は背中越しに手を挙げて、サンタスに別れを告げた。
正門の広場を通り過ぎ、いくつかの階段を登る。更にまっすぐ進み、正門より大きな門をくぐる。
その際に身分証の提示を求められるが、身分証提示の前に入城を認められた。
「なんだ・・・もう顔パスか?アルバート。」
「ビルットか・・。多分あの人、俺の事を覚えていたんじゃないか?何回も登城しているしな。」
「まぁいい。国王様は現在執務室だ。・・・仕事の邪魔をしないようにな。」
「分かってるよ。近衛兵様。」
「・・・嫌な言い方するなよ。これも仕事だ。・・・・ほら、行けよ。」
「はははっ、冗談だよ!・・・。お疲れさん。」
「後で俺も行くから、先に行っててくれ。」
「ん?ビルットも用事があるのか?」
「んぁあ、多分な。確認してから俺も行くから。」
「分かったよ。」
ビルットは、そう言うと近衛兵の詰所へ向かっていった。
コンコンコン・・・。
「何だ?」
「アルバートです。」
「おぉ!入れ入れ!!」
「失礼します!」
国王の執務室の黒い扉を押し開けると、書類の塔に囲まれたデュアル様が手招きしていた。
「どうしたんですか?なんか忙しそうですね。」
「・・・ちょっと、数日の間、城を留守にしたんだが・・・。これだよ。」
「あぁぁ・・・ハンナ様に内緒で出かけたんですか?」
「内緒でなければ・・・。城から出る事もままならん。・・・で?何のようだ?」
デュアル様は、入り口側に備え付けてある応接テーブルへ俺を誘う。
俺は、カトルフォイルへの来訪者と、その相手を獣人だけでとらえた事、ついでに、村の農業が軌道に乗りそうな事も伝えた。
村長は暫定でアンクリウスさんが、防衛の要としてはナンディン・カンディン兄弟が、ついでに、特別捜査員としてミミが担当している事も伝えてある。
ため池を完成させる為に作成した小川の件で、デュアル様の過去の偉業の話をしたところで、デュアル様がカシュ茶を吹き出してしまった。
丁度その時に、来訪者が訪れた。
「失礼します!近衛兵、ビルットです!」




