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しあわせの国  作者: 狼眼


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狩りの基本を教えてやろう!

スライムの話をしながら、森を奥へ進んでいく。

俺はふと思い立って後ろにいたビルットに質問してみた。


「なぁ、ところで、狩りってしたことあるか?」

「ないだろ、普通。」

「サンタスは?」

「なっさけねーなー。そんな事もしらねーのか?仕方ね~な~。無知なお前らに教えてやるよ!ギニン!」

「へい。では、おいらがご指導いたしましょう。」


お前じゃないのか!と心の中で突っ込みを入れながらも、ギニンの久しぶりの長台詞に興味を示す。


「まず、皆さんが使おうとしている武器はどこかに置いておきましょう。野生の動物は、武器を整備する際の油の匂いや鉄の匂いに敏感に反応します。」

「じゃぁ、どうやって獣をしとめるんだ?」

「ザスタさんの様にショートボウでもあればいいのですが、今回は罠を作りましょう。」


ザスタって誰だっけ?と思いながらもショートボウという単語でおっさんの顔が浮かんだ。あぁ、ザスタさんだっけか。


「罠なんて作ったことないよ。ギニンは知ってるの?」


剣一筋のコーギが問いかける。知ってるんだろうな~。ギニンは器用そうだし。


「今、このあたりは複数のチームが動いているので、大型の獣は姿を隠しています。ですから狩ることが出来るのは、蛇、鳥、兎くらいでしょうか・・・。今回は蛇と兎を狙いましょう。」


「ギニン君すごいね~。」


リンが関心している。確かに詳しいな。軍のお世話になる前は外で暮らしていたのだろうか。と考えているとリンが言葉を続ける。


「蛇、食べれるんだ~。」

「そっちか!」


思わず突っ込んでしまった。


「意外とおいしいよ?」

「兎もね。」


コーギとビルットがリンに昔から伝わる蛇料理を教えている。

リンも普段食べたことがあると思うんだが・・・。食べ物になる前の物に興味がないんだろうな~。


おもむろにギニンが大木に絡みついているツタをはぎ取り小枝を結びつける。


「こういう大きな葉の茂っている根本あたり、このあたりに仕掛けましょうか。」

「俺もやるぜ!」


サンタスも真似をしてツタを加工していく。同じように見様見真似で全員が罠もどきを作り上げた。まぁ、最初だからこんなもんじゃないかな?サンタスも2・3回ツタを引きちぎりながらも完成させていた。


「じゃぁ、アニキのはこの辺に仕掛けましょう。リンさんのはあそこが良いですかね。コーギさんはリンさんの反対側に、アルとビルはあっちな。」

「扱いが違うね~。」


ビルットが軽く不満をぶつけながらも罠を仕掛けていく。俺も木の根元に罠を仕掛けるとみんなと同じように食料(予備)の欠片を置いておく。


「あ!アニキ!それは逆です!このひもはこっち側で・・・。こうで・・・。完成です。」

「よし!罠が完成したぞ!獲物を追い込むのか?」

「アニキ、ここは一旦撤退です。人の気配と匂いを消しましょう。」

「あぁ、もちろんそうだな!よし!泉まで戻るぞ!」


何に対してイニシアチブをとっているのか・・・。とりあえず、ギニンの特技のおかげで何とかなるかもしれないな。

俺たちは泉に向かいつつ、食べられそうなキノコを採取しつつ、あまり音をたてないように慎重に歩みを進めた。


あぁ、リンさんや。その真っ赤なキノコは多分無理だと思うぞ。


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