第5劇 「お話しましょう」
「それじゃあお話しましょうか」レイはそう言うとアダムの身体に刺さった針を引き抜いた。
「グァァァー!止めてください!何でも話します!」
アダムは苦痛で顔を上げる見るとアダムの瞼にも無数の針が刺されており苦痛に耐えきれずにピクピクと痙攣していた。
「それでは質問しますここは何をする場所ですか?」
レイの質問にアダムが即答する。
「ここは女王の調理場です!攫ってきた若い女達から生気を集め女王に出荷する場所です!」
「それじゃあ彼女達はここにずっと監禁しているの?」
「はい、攫ってきた女達は生気を吸い付くされるまでこの場所に閉じ込めます」
「その後はどうするの?」
「その後は、知らない方が、、グァァァー!言います!言います!吸い付くした後は女王の庭に捨てて肥料にします!」
有栖はその言葉を聞き怒りに震える。彼女達は何の罪も無く女王の餌として連れて行かれ最後は化物の餌になるからだ。
「有栖、我慢しなくてもいいよ?」
それを察した様にレイが耳元で囁く。
「私からも聞いて言い?女王の居場所を教えて!」
有栖が質問するとアダムが震えだす。
「それだけは、それだけは言えないんだ!頼む勘弁してくれ!言ったら俺の家族が調理場に送られる!」
アダムが必死に懇願する様を見て有栖の怒りが更に高まる。
「いい加減にしてよ!今まで散々好き勝手しておいて自分達だけは見逃してくれ?ふざけないで!」
「おじさん、最初に言った言葉憶えてる?隠し事は無しって」怒りを顕にする有栖を宥めながらレイが冷たく言う。
「それは俺が悪かった!でもこれだけは言えないんだ!頼む許してくれ!」
「それを決めるのは私だよ?傷ついちゃったな〜嘘は付かない何でも答えるって約束したのにな〜」
レイがわざとらしく言う。
「そんな嘘付きなおじさんにはお仕置きが必要だね♪」
レイはそう言うと近くの台に置いてあったナイフをアダムの性器に突き刺した。
「イギャァァァァァ!辞めて!辞めてくれ!頼む!グァァァー!」
「おじさんが悪いんだよ?嘘付にはこうしないとね笑」
レイは刺さったナイフをそのまま縦に走らせ性器を真っ二つにした。
「これで話す気になった?あぁごめん痛すぎてそれどころじゃないね笑笑」
アダムは痛みから縛られていた台から飛び出さん勢いで暴れていた。暗い拷問室からアダムの叫び声が木霊す。
「有栖も我慢しなくても良いんだよ?」凄惨な場面を目の当たりにして立ち竦む有栖に返り血を浴びたレイが微笑む。
「でも、流石に酷いんじゃ、」
「優しいね有栖は、でも考えて見てよこの人達は有栖や他の女の子達を酷い目に合わせてきたんだよ?それに比べたらこれぐらいなんて事無いよ」
レイは静かに有栖に血塗れのナイフを握らせる。
「大丈夫、やり方なら私が優しく教えてあげるからね」
2人はその状態でのたうち回るアダムの前まで来た。
「震えちゃって有栖は可愛いね」
レイは震える有栖の手をそっと包む。
「最初は誰でも怖いけど慣れたらなんて事無いよ。」
「でも、私できないよこんな事!」
有栖が必死に拒絶しようとする。
「何でも経験だよ有栖!」
レイは震える有栖の手を振りかぶりアダムを突き刺した。
「止めて!止めて!」
「アハハ!見てよ有栖!おじさんの身体が魚みたいに跳ねてるよ笑!さあもっともっと刺しちゃおうか!」
2時間後、、
「良かったよ有栖、そんなに泣かないでよこいつは殺されて当然の屑何だよ?」
有栖は血塗れになった自分の手と無残に切り刻まれたアダムを見た。アダムの身体は既に冷たくなっておりポタポタと血の滴る音だけが響いていた。
「私、私、何でこんな酷い事を」有栖は下を向いたまま呟く。
「怖がらないで有栖、おかげで知りたい事は全部聞けたでしょ?」
レイの言う通りアダムは全てを話した、女王の居場所である紅の城の場所、そして女王の側近である騎士の事など細かに話した。そしてアダムは最後に殺してくれと懇願し願い通り首を切り裂き殺した。
「紅の城かそこに行けば女王に会えるのね」
レイが無邪気に笑う。
「何で貴方はこんな酷い事をしても平気で居られるの!?どうして何の躊躇いも無く殺せるの!」
有栖の叫びにレイが言う。
「そんなの簡単だよ、私には有栖さえ居ればいいのそれが以外には何も要らない。」
「それなら人を殺しても良いって言うの?そんなの可笑しいよ!」
有栖の言葉を聞きレイが再び哀しげな表情を見せる。
「ごめんね有栖、でも私はこんな事でしか貴方の力になれないから」
その言葉を聞き有栖は顔を上げる。
「貴方は最低な人殺しの化物よ、でも貴方が私を助けてくれた事には感謝するは」
有栖は血を拭いながら手を差し伸べる。
「改めて自己紹介するね私の名前は灰崎有栖、7人の女王を殺す為にこの世界に呼ばれた者よ」
有栖の紹介を受けレイシーも手を握る。
「私の名前はレイシー•キャロル最悪で最低な人殺しの化物、そして貴方を護る者よ」
2人は握手を交わすとお互い笑い出す。
「改めて言うと恥ずかしい宜しくねレイ」
「うん、宜しくね有栖」
2人の少女はお互い伝えると手を繋ぎながら地下を後にした、後に残されていたものは血の匂いと無残な肉の塊だけだった。
第5劇 完 第6劇に続く。