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明影  作者: kazoo
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社内で起こっている一連の出来事の理由が次第に明らかになってきた。クレスト・テクノロジーズの業務に影を落としていたのは、新興企業であるシンクラ社の進出だった。シンクラ社は急速に市場での存在感を強め、大規模なプロジェクトを次々と獲得していた。その成功の裏には、業界を席巻するような革新的な技術力と、低コストでのサービス提供があったと噂されていた。


シンクラ社の急成長は、他の多くの企業にも大きな影響を与えていたが、特にクレスト・テクノロジーズにとっては直接的な打撃となっていた。クライアントが次々とシンクラ社へと流れていく中、クレスト・テクノロジーズはそれに歯止めをかける手立てを見出せずにいた。競争に勝つための新たなアイデアや戦略が求められていたが、それも容易ではなかった。


そんな状況の中、社内でも佐藤と並んで出世頭と評判だった有能なエンジニア、北川(仮)が突然退職を決めた。北川はプロジェクトリーダーとして数々の成功を収めており、社内でも一目置かれる存在だった。彼が退職するというニュースは、瞬く間に社内を駆け巡り、多くの社員にショックを与えた。


噂によれば、北川はシンクラ社から直接声をかけられ、破格の条件で引き抜かれたという。シンクラ社の勢いが、クレスト・テクノロジーズの優秀な人材を次々と奪っている事実に、社員たちは焦りと危機感を感じていた。


佐藤もまた、その現実に直面していた。これまで努力してきた成果が、自分たちの手の届かないところへと流れていくのを黙って見ているわけにはいかない。シンクラ社の動向を無視することはもはやできないと、佐藤は強く感じるのだった。


「このままでは、会社の未来が危うい…」佐藤は北川の退職の報告を受けながら、静かにそうつぶやいた。彼の言葉には、自らの責任と覚悟がにじみ出ていた。今こそ、クレスト・テクノロジーズが立ち上がり、対抗策を講じるべき時だと、佐藤は心に決めた。

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