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第1話 強制転生と無双できない言い訳

ドンッ


強い衝撃とともに見知らぬ大地が目に飛び込む。


「死んだんじゃなかったのかよ。何処だよ、ここ」


すると、突然目の前に通知という文字か広がる。


「なんだこれ?」


表示された画面をスクロールする。


通知 『異世界からの転生者を検出。種、人間。討伐者に賞金あり』

そこに貼られた顔写真を見ると、俺の顔があった。


「は?え、俺?」


情報が整理できない。

まず、俺は異世界に転生された。

次に、ここはゲームの世界のような異世界であるということ。

最後にここでは異世界からの転生者は排除対象であるということ。


「ああ、よくわかんね。どこぞのアニメとかでもないんだから」


はあ、意味わかんね。どういうことだ?さっきまで彼女にフラれたことを嘆きながら、やけ酒してたはずなのに突然転生って頭追いつかないわ。

またまた、目の前に画面が表示される。


   名前    未登録

   スキル   完全支配(オールコントロール)

         生物を完全に自分の支配下に置くことができる。

         但し、相手を洗脳状態にするまで能力を継続させなければならなく、即座の支配は相    

         手が心を許している場合のみである。また、発動条件として自分の肉声でなければな                    

         らないため、拡声器などは発動対象外である。


名前のわりに使いにくいな。異世界って身体能力向上的なのがあるんじゃないのか?

こんなの勝てないじゃないか。

はあ、まじざけんなよ。俺の無双タイムねえじゃねえかよ。おもんねえな、、、

ん?待てよ。ワンチャンこの能力使えば最強の集団作ってこの世界でてっぺん取れるかもしんねえ。

よし!そうと決まればやるしかねえ。

とりあえず初めの下僕を決めないとな。

手始めに俺は近場にあった洞窟に入って、下僕にふさわしい魔物を探す


「あ、なんか名前未登録ってあったな。何にしよ?佐久間通だったらなんかヤバそうだし、、」

たまたま開けた設定画面から名前を登録する。


「サ・ク・トっと」


通知 『名前の登録完了。登録ネーム、サクト』


通知っていう制度がなにかゲーム感を否めなくさせてくんだよな。


とん、とん、とん


洞窟に響く俺の足音が何かを呼び起こしたのか、洞窟の奥深くから何かが動いた気がする。


「さーて、俺の実力試しとでも行きますか。」


目の前に現れたのは、デカい蜘蛛。バカでかい。こんなんにも通用すんのか、俺の力。

ふー、まずは問いか、、、、

思いっきり弾き飛ばされた。その流れで洞窟突き破ってまた外の世界に出させられた。


「いっだあぁぁ」


想定より何倍も痛い。これ補正とかかかってねえのかよ。身体能力向上のバフもなけりゃ、なんもねえ。

想像の何倍もきつい。

ざけんなよ。俺のハーレム、無双、最強伝説の始まりがこんなであっちゃならねえ。

なのにな、体痛すぎて力入んねえわ。

力が抜けて、瞼がおちた。




「ーい」


「おーい」


「おきろー」


誰かの声によって起きた。


「おきろー」


耳元で叫ばれた。


「うっせえ!誰だよ」


「やっと、起きたじゃん。てか、ぶっ倒れてたあんたを助けてやったのにその態度かよ。まあ、いいや。

でさ、最近異世界からの転生者が来たって通知あったんだけどあんたでしょ?」


一瞬で血の気が引いてゆく。

やばい、殺される。どうする?頭働かねえ。


「あ、ごめんごめん。俺、あんたのこと殺そうとしてないから落ち着けって。俺はタル・タルオ。あんたと同じ人間界からの転生者だよ。」


はあ?こんなタルタルソースみたいな名前した野郎が?いやでも、タルタルソース知ってんなら、元人間か。


「そうだけどさ、なんなんだよ。タルタルソース」


「タル・タルオな。タルタルソースうめえよな。5年くらい食ってねえな。食いてえな」


やばい、こいつタルタルソース好きだわ。俺、あれ、嫌いなんだよなあ。どうしよ


「まあ、いい。お前と手を組みたい。あんまさ、ここ、人間界からの転生者と遭遇しないからさ。話し合うのは人間じゃないとさ」


なんだ、こいつ。5年前からいんのに何やってたんだよ。暇かよ。せっかくだったら強いやつが良いんだけどな。


「タルタルソースの能力は?」


「だから、タル・タルオな。ま、いいや。俺は向上付与。いわば、身体能力向上とかを味方に付与できちゃうよーってやつ。」


まじかよ、求めてたやつ来たわ。俺、豪運かよ。


「俺は、完全支配。説得したら支配下におけるってやつ」


「なるほどねえ。まあ、いいや。俺のこと信用ならないでしょ。支配下にしてみてよ。」


は?マジか、こいつ。まあいい。こいつがいれば、何か変わるかもしんないしな。


「いいのか?いくぞ。タルタルソース、お前は俺の支配下だ。」


タルタルソースが光る。


「おう、俺はお前の下僕だぜ」


通知 『タル・タルオがあなたの支配下になりました。』


この通知、ホントビビんな。やめてほしいわ。


「よし、タルタルソース。まずは、なにを支配下にしたらいいと思う?」


「んー、ま、無難に攻撃系じゃないっすか?」


これ支配下に置いても口調とか変わったりはしねえのかよ。こんなの聞いてねえぞ。萎えんな。召し使いみたいになるんじゃないのかよ。ちぇっ。まあ、いいや。


「よし、俺は、接近戦得意じゃないけど、お前が俺にバフかければいけんだろ。俺が近づいて能力発動するから援護頼むぞ。」


「分かりましたよ。」


「近場の攻撃系の魔物はどこにいる?」


「北の方の沼地にいますよ」


俺の伝説兼無謀な挑戦が今始まった。


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