第0話 始まり
俺は、佐久間通。25歳。
大卒3年目の若手社会人。
そして、イケメン。
で、優男。
オールマイティーすぎるのだ。
なのに、、、、、
「私たち、別れましょ」
彼女にフラれた。
なんで?
こんなにすべて人以上なのに。
「え?なんで?何かダメだった?言ってくれれば、直すよ。」
別れたくなかった。
なんなら、初彼女を逃したくなかった。
「そういうとこもそうだし、なんかさ、優しすぎるんだよね。
自分のためにやってくれてると思うとなんか疲れるんだよね。
あとは、自分のこと好きすぎて、なんか鼻につくんだよね。
ごめんね。一緒にいるの疲れちゃったんだ。
私のせいだから、気にしないでほしい。」
え?なんで?
ちょっといまいち状況がつかめないな。
なんでダメなんだよ。
それがいいと思って頑張ってきたのにさ。
ああ、もうやだよ。
彼女に別れを告げられ、家に帰る。
やばい、泣きそうだわ。
失恋ってこんなにつらいのかよ。
聞いてねえよ。
もういいや。
家帰ってやけ酒だ。
帰路の途中のコンビニに寄って、缶チューハイと焼酎、缶ビールに、ハイボール。
飲みたいだけ、買いまくった。
ついでに、冷凍の唐揚げやらするめいかやらおつまみ数種。
二日酔いなんて関係ない。
明日仕事なんて考えたくもない。
考えないんだ。
家について、ワイシャツのボタンを外しながら、ビールを一口飲む。
「なんでこうなったんだよお」
もう意味わかんないってぇ。
缶ビールを一缶、一気飲みする。
「ぷはあ。もおおおお」
そう言いながら、涙があふれ出る。
何すればよかったんだっていうんだよ。
何したら、ずっと一緒に入れたんだよ。
誰か教えてくれよ。
ひでえじゃねえかよ。
ずるいじゃねえかよ。
俺の話だって、聞いてくれよ。
新しい缶が気付いたら空いていて、それも中身はとっくに飲み干されていた。
異世界でハーレム生活できたら、こんなこと考えないで、起きないで済むんだろうな。
ああ、もうやだな。
気付けば、空になった空き缶やらおつまみの袋の数々が机の上に散乱している。
外に出て、冷たい空気でも浴びるか。
一回自分を落ち着けないとやばいって我に返った。
でも、我に返ってなかった。
ベランダに出て、一声。
「くっそおおおお」
近所迷惑なんて知るかよ。
もういいよ。
俺は手に持っていたチューハイを一気飲みしていた。
最高にうまいけど、正直もっと刺激が欲しかった。
心の穴を埋めれるように。
だが、気付けば、視点は反転していた。
落っこちていた。
ふざけんなよ、フラれて、やけ酒して、マンションから落ちて死ぬのなんてありかよ。
作者は失恋シーンを書きながら、泣きかけてましたw