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ワイバーンの肉は堅かった。

・・・・

「どうしたの?お腹でも痛い?」

「棘吉、レディにその質問はNGですわよ?」特に野外でそれは絶対ダメです。

 セクハラ以上の何かで訴えられますよ?


「それに、少し考え事をしていただけですわ」

 自分が育ち・育てられ、そこに住む多くの人達から支持を受けて長になった者がその土地の森林・自然を破壊・排除する。

 管理するには多くのお金が必要で、撤去・廃棄する時にも多くのお金が掛る物を作る理由とは。


(いったいどれほどの利益と利権を握れば、支持した人々を騙し育った土地を荒廃させる事ができか・・と)

 私は自然至上主義者では無いですが、お金で人間を腐らせる方法には少し興味があります。


「オイラには解る!その娘はいま、悪い事を考えているぞ!」

「ペリカンはウルサイです、誹謗中傷は止めて下さい!私が今考えているのは大きな鳥の捌き方ですよ」

 首をキュッとしてから血抜きして、羽根を毟って内蔵を抜きますよ?


「クワッ!ペリカンを食用に見るのは止めるぞ!ペリカンは子供達の人気物だぞ!」

 キャラの定まらないペリカンが空に逃げた! 

「キミのパートナーは私が背負っているんです、逃げるくらいなら水場への案内くらいしなさい!」


 性格の悪いペリカンが飛び去った後、花の妖精?精霊から水の涌く場所を聞いた私、ユズキと棘吉とマリエ、私は眠っているマリエを背負い走りだした。


 少し走り途中で飛ばされた木之子と合流、木之子に荷物を預けて走っていた。


「ワイバーンの首は諦めましょう」

 木之子は私と合流するまでワイバーンの首を探していました、いい子です。


 私と再会した時、すまなそうにしてました。

「首はまた取れば良いんです、大丈夫。

 ワイバーンなんか、そのうち一杯出て来ますから」

 無くしたワイバーンの首より大事な物は沢山ある、首はまた取ればいい。


「あのさ、ユズキ・・・うぅん、何でもないよ」

(ワイバーンの首をまた取るとか、一杯出てくる=一杯首を苅るとか)

「キミは凄く素敵だよ」

「いきなり何を、、、止めて下さい、褒めても何もでませんよ?」

 ハリネズミに口説かれても、嬉しくなんか無いんですからね。


 教えられた位置にわき水を発見、水源を確保した後はワイバーン肉の料理の時間だ。

 まずは肉を水で良く洗い、棘吉の中身が触った肉の表面を削る。


(思った以上に堅い、この肉を食べられるようにするには・・・)

 叩く、叩いて叩いて平にしてから細かく切る。


さらにその辺になっていた多分木苺、食べても問題のなかった赤い実を潰し練り込んだ。

(野菜が足らない、炭水化物が足らない、調味料が足らないですが)


「我慢です、空腹は最高の調味料!」

 木の枝に刺して火で炙り、そのまま口に。

(甘酸っぱい木苺と肉の赤身、料理次第では美味しくなりそうですが、、、塩分と香辛料が足りない!)

つまり美味しく無いです。


 赤身肉のハンバーグ・ラズベリーソース味にはならなかった。

 ですが一応空腹は解消出来た、主食が肉の生活に少し胸焼けがしますけれど。


 食事の後は手を洗い、顔を洗って口を漱いで寝ます、もう体力の限界・寝ます。

「棘吉、火の番はお願いします。木之子さんは私の護衛を、危険を感じたら起こして下さい」

 お休みなさい。

 寝ているマリエを見習って私も横に。

 どんな時でもどんな所でも眠る事が出来る、マリエさんなんて羨ましいスキル持ちなんでしょう。


・・・・・・・・・・・・・良い匂いがした。

 獣臭い汗臭い脂臭い匂いに慣れてきた鼻が、甘い匂いに反応して私の意識は覚醒する。


 腕に感じる軽くて柔らかい生き物の感触、、、棘吉?

 

?、??(ハリネズミの腹は柔らかいとか言いますが・・・)


 腕枕されるように眠っていたのは美少女だった。

「マリエ?なんで?」


(・・・いやいやいやいや無い無い、私は無実です!

 私は疲れて寝てしまいましたが、子供に手を出すようなことをするはずが無いです。

 いくらこの子が美少女だからって、無意識になにかするようなこと・・・ありません・・・多分。


 ?それにこの毛布はいったいどこから?)


 黒茶色の毛布、深煎り珈琲色の柔らかい毛布が私達を包み、マリエの眠り顔の下にはフカフカのクッション枕。


「マリエールが起きてしまうから、静かに」

「・・・夢じゃなかった」

 寝起きの私にデカいペリカンが注意してきた。


「毛布は彼女の私物、キミが眠ってしまったから、彼女が掛けたのだ」

 そして自分も一緒に寝てしまったらしい。


「収納魔法、ですか」

 確かに寝る前に見た彼女の持ち物に毛布は無かった、当然枕も。

 だとすれば考えられるのは[アイテムBOX]収納魔法か転移魔法、召還魔法か。


「オイラの道具袋から出したんだ、マジカルランドから来たマスコット動物なら基本的な持ち物だよ」


(そんなこと、こっちのトゲネズミは言っていませんでしたが)


「? キュアを支えるマスコット動物にも色々いるからね。

 オイラは風と水の魔法も使えるし、乗り換えるなら歓迎するよ?」


「いいです、アナタ達に借りを作ると後々面倒な事になりそうですから。

それに道具とか力を借りてもタダじゃないんでしょう?」

「まあね、貸したものは返してもらうのは当たり前だろ?」


 自称・マスコット動物に善意があるなんてこれっぽっちも思っていませんが、『返せ』といわれて魂で返すのはちょっと。

  

 「・・・はぁ身体拭きたい、寝起きで身体がベタベタします」


(少し水浴びくらい、別にいいですよね)

 起きているのは邪悪なペリカンだけ、鳥に見られても恥ずかしく無いので少し失礼します。


 服を脱ぎ、靴と靴下も脱ぐ。


(そう言えば服も靴も[脱ぐ]と言いますが、服は着る、靴は履くなんですよね・・・)

 帽子はかぶる、取るなんですよね。なぜなんでしょう?

 とか、産まれて初めて女性の服を脱ぎながら考える。

 だって自分の体とは言え、少女の体を見ながら服を脱ぐなんて、すごく罪悪感があるんですよ。


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