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実力の違い。

「ぐあっ」「うわっ」「きゃぁ!」「ッ、きょっ!」

 戦斧の一振りで風が唸り、突風がユズキ達を襲う!


(あぶっ!

 いま女の子みたいな悲鳴あげそうになった??

 いまは少女だからいいが、目が覚めた後も『きゃっ』とか悲鳴上げたら死んでしまう。

 社会的に死ぬ、妹に聞かれたら睥睨確定、『男のくせに・・・きっしょ・・・』とか言われるんだ)


 「キノ~~」

 地面が爆発したように抉れ、拭き飛ばされた瓦礫で私のキノコが巻き添えになって飛ぶ。

 あとで迎えに行きますからね。


「凄い威力です、ですが威力は有ってもその武器は私には当たりませんわ!」

「ちょっ!無茶はいけません!」

 騎士が構えるようにレイピアを正面に構えたキュアは、切っ先を向けそして疾風のように駆けだして行った。


(早い、ですが!)

 [一閃!]

 音の速度にも達するほどのレイピアの一突きは戦斧を盾にしたプリティにはじかれ、体勢を崩した彼女を狙い、斧の切り上げがレイピアを襲う。


 ゴワッ!戦斧が空気を巻き起こし、レイピアの体が空に浮いた。

「思ったよりやるじゃねぇか、でも今のが最速なら次ぎはねぇぞ?」

 獲物を見つけた獣のように笑うプリティ、反対に斧の一撃を何とか躱したレイピアの顔が強張る。


(誘われた?それとも彼女の速度を見て測ったのか?)

 プリティの戦いは素人の動きでは無い感じだった。

(まるで対人戦に慣れた者の動きだ、彼女はいったい・・・)

 傭兵か兵士のような戦闘技術、猛獣・魔物との戦いとは違う動きだ。


 レベルが違う、ここは逃げた方が賢明。

 レイピアもそれくらい解っただろう、そう判断した私は背後に気を付けつつ、即座に逃げられるように自重を後に下げた。


 かかとで地面を蹴って背後に跳び、素早く背を向けて森に逃げる。

 重い大戦斧を持って追いかけてきても、こちらが本気で走れば逃げ切れます。


(それでも彼女が逃げる隙を与えてくれたら、ですが、無ければ作るしか)

 そう考えながら周囲を覗う、こんな時こそワイバーンの出番でしょう。

『そんな事よりワイバーンだ!』って・・・


「どんな夢を持ってキュアになったのかは知らねぇが、今期のキュアはこれで終りだ!」

 打ち切り宣告と共に戦斧を振り下ろすプリティ。

 レイピアは素早く後に下がるが、それよりもプリティハンマーの足が速い。


ドカァァ!!!!


 振り下ろされた戦斧の刃は、レイピアが先ほどいた空間を斬り裂きその勢いごと大地を割った。


『キュアソード完!来週は映画 [二人はキュアキュア、虹色のワンダーランド]をお送りします』

 親指を立てるプリティ、この娘もどこかおかしい。。。


 「レイピア!」瓦礫と土煙、その中に吹き飛ばされた彼女が。

「生きてますか!逃げますよ!」倒れている彼女の腕をつかみ、何とか立たせて逃げないと。

「させるかよ!」

「そんな!」危な!斧が私のすぐ後ろを!

 ギリギリの所で[少し切れましたが]なんとか躱せました。


「レイピア、急いで立って下さい。逃げますよ」

 攻防・速度・耐久力、その全てでプリティの方が上です、戦っても勝てません。


「っ!、、、ですが正義の戦士キュアキュアが悪い敵に背を向けるなど」

「また戦えば良いんです!」勝てなくても死ぬよりはマシです。

 キュアキュアだってトレーニングして強くなるんです、今は退きましょう!


「逃がさねえぞ?っていうか、、、なんだ?そっちのお前の方が強くねぇか?」

 肉食動物のような目が私を映しました。怖い。 


「・・・」やばいです!緊急事態です!やばいのに目を付けられた気がします!


「なんかオレの感がさ、『お前と戦えって』な、言うんだよ。

 お前、実はキュアだったりしねぇか?」


「さっ、さあどうなんでしょう、きゅあ?なんの事かさっぱりですわ」

 ヤダ恐い、あの目あの顔、戦闘狂の顔です。


「オレはさ、弱い者イジメと卑怯者は大嫌いなんだ。

 そっちの弱いのはまぁ、一応親切でキュアを引退させてやろうって感じなんだが。

 お前がキュアで、それを同じキュアに黙って・とぼけて逃げようって卑怯者なら、容赦はしねぇ。

 2度と卑怯な事が出来ないよう二人まとめて本気で潰してやるよ」


 (親切で、ですか)やはりキュアには裏があるらしい。

 やっぱりか、という感じですが。


「ユズキ!どうしてキミはキュアだって隠すのさ!

 キミのキュアの力を使えば、あのプリティなんて!」


 そしてバラすこの悪ネズミ、あとで解体[バラ]してあげましょう。


「・・・棘吉、私達は少し前に変身しましたよね?

 あと1週間は変身出来ないはずですが」キュアキュアは日朝だけ、それ以外は邪道。

 

(映画祭りと録画は若干ありですけれど)

 だって大人は忙しいんです、TVの前で正座して見られるほど時間に余裕が無いんです。

 映画館は小さい子供達でいっぱいですし。

 前売り券もネットの転売屋から買うのは、なにか原作を汚しているような気がしますし。

(大人には色々あるんです)


 チッ「てめぇ、、、変身力[電池切れ]切れかよ、くだらねえ。

 いい、なんか萎えた、そっちのお前は見逃してやるから失せな。

 弱者を痛打ってもつまらねぇからよ」

 シッシッ、野良犬を追い払うようなジェスチャー。


 逃げ道はできた、「ではごきけんよう」さぁ逃げましょうレイピア、すたこらサッサです。


「その代わりそこの動物は置いていけ、そいつらを殺すのもプリティの仕事なんだ」

良し「棘吉!キミに決めた!」「嫌だぁ!」

 そく投げ飛ばそうとするティアナ、その足にしがみつくハリネズミ!


「早く行きなさい!」「嫌だ!キミは自分だけ逃げるつもりなんだ!」

「そうですがなにか」「狡いぞ!卑怯者!」「卑怯者で結構!行きなさい棘吉!」


(コイツ!)しぶとい!短い前足でガッチリとつかむな!

(放すもんか!)道連れだよ、ボクのパートナー!


「痛っ!」コイツ、トゲで私の手を刺した!

「ふふふっ、無理に引き剥がすと背中の針が火を吹くよ?

 さあ諦めてボクを連れて逃げるんだ」

 コイツ火も吹くのかよ!ヒノアラシのつもりか!!


「・・・・チッ、面倒だ。テメェらいい加減にしろ!」プリティハンマーが切れた!


「「でもコイツが!」」


「わーた!わーたから2匹揃って囀るな!解ったお前ら2匹とも逃がしてやる」

「わーい「やった!」」


「正し!オレと戦って1分、生き残れたらな」プリティハンマーが斧を構え、ニヤリと笑った。

しがみつき離れないハリネズミ。

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