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新たなキュア登場。

 私達が離れた場所で彼女の戦いを観察している間に、森の奥から次々と増援のゴブリンが現われ、彼女を囲んでいく。

 なかまのゴブリンの死体を飛び越え、集まり続ける怒ったゴブリン。

 その中央で無双続けるキュアの少女は一人。

 (すごいですね、キュアキュア大集合みたいです)

 鎧袖一触、次々とゴブリンを吹き飛ばし、ゴブリンの血と肉と骨が飛び散って死体が広がる殺戮世界、その中で華麗に戦うキュアの少女。

 実写・・・やはりアニメの実写化は危険。


「とか言ってる場合じゃありませんよね」手を貸すべきでしょうか。


 ゴブリンの死体を蹴散らしながら走ってくるのは、群れを率いるゴブリンチーフかゴブリンリーダー(・・・チーフとリーダー、どちらが偉いのでしょうか)


 ブンッ!立木を引き抜いたような棍棒を振り下ろすゴブリンチーフ、その攻撃をギリギリで躱す少女。

 ゴブリンチーフの猛攻を必死で受け防ぐ彼女、その背後に回りこむゴブリン。


「邪悪なゴブリンが一人の少女を多数で囲む、見ていられませんわ」

 気持ち悪い。キュアの少女がいくら強くても、無視して通り過ぎるには、ゴブリンが汚すぎる。


 棍棒の攻撃を繰り返すゴブリンチーフ、素早い突きと斬撃で反撃する少女、その戦いを迂回して背後で長柄を振り上げるもう2匹目のゴブリンチーフ。


(仲間を囮に、もう一体が不意伐ちですか。

 前の敵に集中して、ゴブリンの挟撃に気が付いていないですね)背中の敵にも気をつけないと。


(できると良いのですが)目を閉じ、体の力を抜く。

 社畜スキル、[脱力][気配細弱][環境潜伏]


 社畜が職場で目立たない為に覚えるべき必須スキル、定時で退社したければ絶対に体得して下さい。

 あと無駄で無意味な会議や、話し合いで体力を使いたく無い人にもお勧め。


 木の陰に隠れながら、匍匐[ほふく]前進、急がず慌てず・けれど素早く遅れず移動します。


(ゴブリン3匹がいますね、邪魔です)殺しましょう。

 ショートソードを右手に持ち替え。


(まずは1匹!)


 ゴブリンチーフの背後で戦いを観戦していたゴブリンの背中を一突き。

(うんしょっ!)そのまま素早く刃を背骨に引っ掛け、真横に薙ぎ振って力尽くで排除!  


 レイピア少女の戦いに集中していたゴブリンは、仲間がいきなり消えた事に気が付いていない。


 素早く剣を鞘に戻す、息はまだ続く、呼吸も十分。

(よし)左手に土を掴む、狙いは隙だらけで間抜け顔のゴブリン。


(背後から素早く行く!)

 左手でそのマヌケに開く口に土を放り込んで黙らせ、素早く首にスリーパーホールド!

 右腕で首を絞め、そのまま腕に力を込めて首をひねる。

 『ゴキッ』抵抗し体を強ばらせたゴブリンが脱力。

 (とどめはきっちりと)ゴブリンの口を押さえていた左手も使い、完全に首を折る。

 『グキッ!!』顔を真上に向かせ、『べきっ!』そのまま後頭部を胸側に折った。


「ごッ!?」時間が掛かりすぎました。

「チッ!」最後の1匹、ゴブリンと目が合った、がそれだけです。

 手斧を掴み素早く投擲!

 3mほどの距離、投げた斧はゴブリンの頭を割り、額に突き刺さる。


 地面を蹴りネコのように飛び退くと剣を抜く。

 構えは下段の構え逆袈裟、低く低く身体を沈めて力を溜めた。


(残りは一匹、死んでいただきます)足の筋肉に力が溜る。

 限界まで押しつぶした脚のスプリングは私の意思に従い、その力を開放させた。


[飛燕 残影]低く、そして素早く走る。

 地面低く飛ぶつばめ、その後を追うように地面に残る影。

 燕が空に昇り飛び、影は音も無く消えてゆく。


『ガキンッ!』柄から伝わる堅い骨の抵抗、下からの全力の斬撃が太い肋骨で止められた。


「堅っ!」不意打ちの失敗!

 洋剣の刃は、切る為の剣では無く、斬る・押し斬る・叩き斬る為の刃。

(重さも鋭さも無い拾った剣では、ゴブリンチーフの骨は断てないですか)


「グGaAa!!」

 身体に走った激痛がゴブリンチーフの筋肉を締め、ティアナの力ではビクともしない。


 怒り充血した野性の目、濁った目が新たな敵を捉え、反射的に太槍の標的を新しい敵に変えて振り下ろす。


「遅いよバカ」剣が刺さる中、私は次ぎ攻撃に移る。

 [電撃]刺さった剣を左で掴み、右手で堅い皮膚に触れる。

 放った電撃の一撃は左手の剣を通り、私の左手を痺れさせた。


「いたっ??!これって私も痺れる?」

 電気誘導を考えたつもりが、自分も感電するとは。


「ですが威力は十分でしたでしょう?」

 皮膚を流れる電流と、金属を刺され内蔵を流れる電流、どちらが身体にダメージを与えるか?

 そんなのは考えるまでもない。

 

 通常、皮膚の表面には汗が流れ、皮膚の下にある分厚い脂肪で電気を防ぐ。

 電気の力で生物を殺す為には、体内に電気を通す事。

 心筋を動かす神経・内臓に絡み付く副交感神経を電撃で焼き、体内の細胞を一瞬で殺す。


 ビクビク痙攣するゴブリンチーフ、色々と理屈を捏ねましたが殺すには到りませんでした。


「ごめんなさい、痛かったですよね」

 即死にしてあげられず、苦しめてしまってごめんなさい。


 目を剥き泡を吹き出すゴブリンチーフの口に、1度引き抜いたショートソードを差入れて押し込む。

『ぐちっ、ぶちっ』

 暴れる舌、喉の硬い肉、その中をゆっくりと剣の先が刺さり、最後の抵抗が剣を止める。


「ちゃんと呑み込んで下さい、そんなに手間を掛けさせて、、、好き嫌いはだめですよ!」

 体重を掛けグリッと押し込み、のどの奥を突き刺し捻って抜いた。

 

「グャァツッァ!・・・・」

 激しい痙攣の中、顔の血管が太く浮き上がり赤く染まり、血と泡と胃液を吐き出す。

 それが最後の抵抗だった。


 喉から噴き出す血と唾液が器官を詰まらせての窒息死、ああ可哀想に。


 とかやっていると、向こうのゴブリンチーフも後少しで倒れる所でした。

 レイピアで切り刻まれて血塗れの身体、右手首は切り落とされ、左手で掴む棍棒も動きが遅い。


(いたぶっている訳では無さそうですが)


 もう勝負は付いている、早く殺してやるのも優しさですよ。

 決闘に手を出すのは不本意ではありますが。


 ゴブリンが持っていたボロボロの槍を掴み、よく狙って投擲。

 戦いの合間を縫って飛ぶ槍は、ゴブリンチーフの足に突き刺さり動きを奪った。


 ゴブリンチーフの動きが止った瞬間、少女のレイピアが目玉を突き刺し、その先端が頭部を抜けた。

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