妹は魔神?
これは夢、夢なので大きなお化けキノコ[サイズ・軽トラ]の丸焼きがいくらでも食べられます。
空腹でも食べられない100㎏を超えるキノコを焼き、ぶつ切りにしただけの物を2㎏ほど食べてしまった。
(美味しいとは思いますが、さすがにこの量は飽きてきました)味変が必要です。
不思議なくらい入っていく焼きキノコ、気がついた時にはすでに・・・
「5㎏以上たべてません??なぜ?」
私の胃の許容量を超えてなぜ摂取可能なんですか?!これがスキル悪食?
自分の体積より遥かに大きいホブゴブリン、その死体を喰い尽くしゴブリンの死体まで喰い切った棘吉の中身、どんな食材でもどんな量でも取り込める能力を持つ魔物ですか。
(悪食・捕食者・暴食・・・)スライム・ゴブリン・蜘蛛の魔物、思い当たる魔物は複数いますが。
「???ダメダメ、ボクのペルソナカードはあげないからね」
「棘吉、アナタやっぱり魔物ですわよね?」
・・・・・・
あっやべっ、みたいな顔のハリネズミ、バレてないとか思ってます?
はぁ、「まぁ別に構いませんが」
♬♩♪「ふふふ変なの、やっぱりキミはどこか普通とは違うんだね。
すごく興味深いけど、まだキミにはボクのペルソナは渡せない、レベルの足らない今のキミが出現させたら発狂するか廃人になるかのどちらかだからさ」
(それって暗に自分が高レベルの悪魔だと言ってるんですよね、本当に何者なんでしょうか)
いずれ正体を掴んで魔界に返してあげます。
悪魔は本当の名前を知る事で『主と聖霊の名の元に悪魔よ!去れ!』とか出来るはずですよね。
「~~~ふぁぁぁぁ・・・・」眠いです。
空腹が収まると眠くなって来ました。
三大欲求、眠り・食・生殖のうちの一つが満たされ、次ぎは睡眠の欲が。
(ダメですね、インシュリンが過剰に出てます。
キノコだから血糖値の急上昇・・・は無いでしょうけれど、キノコを消化する為に胃に血が集まってるの、貧血で意識が・・・)もう無理でしゅ。
「少し休みます、残りは棘吉に差し上げますので残さず食べてあげて下さい」
残り90㎏以上ある焼きキノコ、棘吉なら全部たべらてしまえるでしょう。
食べる事が供養とは思えませんが、せめて全て美味しく食べる事でキノコの命に感謝を。
祈りの言葉を紡ぐ直前に、私の意識は闇に落ちた。お休みなさい。
・・・・・・・・・・
「『命に感謝を』かい?命を奪った者がそれを口にするのは偽善だよ。
でも世界は常に弱肉強食、強者には弱者を自由にする権利があるからね」
暗い世界に光る6つの目、夢の中で見た猫と犬と子供か。
「少し明るくさせてもらうよ」子供の声がする。
視線を向けた先に光りの玉が浮かび、ゆっくりと光りが広がっていく。
向かい合う3つのソファー、上座に子供・左の席に王冠を被った犬、右の席に綺麗な猫が丸まって寝ていた。
「夢の続きを夢の中で見るとか、オレはなにかの病気か?」睡眠時睡眠病?的な。
取りあえず可愛い猫の寝ている席に移動する、サラサラで艶々の黒い毛皮の美人猫さんだ。
(触ったら起きるかな?肉球ぷにぷにしたい)
「・・・相変わらずだね、ボク達の事は覚えている」
「なんども説明するのは嫌だから覚えて無いならそれでも良いよ、それで今の状況なんだけど・・・どうなってんの?それ?」
王冠犬が不思議そうな顔を向けて聞いくる。
「どうなってんの?と言われても」・・・この体、元のオレの体じゃない!
「なんで夢のなかでもユヅキ[ティアナ]なんだ?!」
「この世界で自分の姿を見失うようなキミじゃ・・・キミだよね?勇者」
「勇者?・・そう言えば前もそんな事を言っていましたね、確か自分達は神だとかなんとか」
『私は神だ』『私も神だ』そんな神々の遊び、的な?
それで自分の姿は金色の艶髪と色白の肌、細い指とピンクの爪。
「女の子になってますよね」神様も出てくるし、どんな夢だ。
「ん~~~にゃぁ?」金色の瞳、猫の目に映る美少女。
私、こんな顔だったのですか。
『猫・・・ネコちゃん』不意にオレの背後、耳の後で声がした。
「誰だ!?」病気の子供が寝起きに出すような小さい声だ、どこにいる?誰だ?
『ネコちゃんネコちゃん』
私の身体が勝手に動く、自分を見るネコの頭を撫でる手、指と手の平に伝わる美人ネコの手触り。
これはとても良いものだ。
「ティアナ、お前はまだ夢を見ていなさい。大丈夫、お前にはその者がついていますから」
自分の身体が勝手に動き、ソファーにいる美人ネコに頬をすりすり。
サラサラの毛皮が頬に中たり、柔軟な筋肉の弾力と良い匂い。
「お前は気持ち悪いにゃ!」肉球で押されて踏まれた!ぷにぷだ、楽しい!
「魂の癒合、その娘を救うのがキミの目的だったんだね。
彼ならきっと何とかするよ、まさか勇者を女の子にするとは・・・?
キミ、他にも何か変な物と縁が出来たんじゃない?」
子供が美人猫を見て、あきれ顔をオレの向ける。
(他のにも変な物ってのは、あの棘ネズミの事だな)アレは変な物だ。
「古代悪魔の匂いがする。お前、悪魔と契約したのか」
王冠犬の目が鋭く光りオレを睨む、古代悪魔、やっぱり棘吉の事っぽい。
「悪魔の匂いは不快だが、美少女の匂いはすごく好きだ。
ボクの頭も撫でる栄誉を与えてあげるから、早く撫でて」この王冠犬!美少女好きかよ!
「キミはいつ見てもおかしな事に・・・なってるんだよね。
ボクとしては早く聖女と賢者に会って欲しいんだけどさ、予約が詰まってるからさ」
そう言えば聖女と賢者が呪ってるとか言ってたような、、、予約?
(あと不気味な[・・・]何か隠しているな、なんだ?)
「そんな警戒しなくても教えてあげるよ、どうせキミの責任の範囲内の事だし」
少し半笑いの子供、嫌な予感!
「待って!私は40歳真ん中の底辺社畜です、これ以上の仕事タスクの追加は過労死レベルだから!」
心配事を増やすのは止めて下さい、心労ストレスも過労の原因に繋がる事を知らないのですか?
過労死しは嫌だ!労基に行くまえに逝ってしまう!
「でもさ、キミの妹の事なんだよ?
キミがうっかり死んじゃうから、彼女、あの世界を滅ぼす特異点になっちゃったんだから」
殺したのはお前らのはずだろ!
とは言わずに置くとして、妹?火憐の事?確かオレ、妹には嫌われていた記憶しか無いんですが。
「キミの妹、あの子はキミが滅ぼした魔神の魂の器だからね。
本能的に勇者のキミを嫌ってたんだよ」
魔神の魂を見張るのは勇者の仕事、だから転生する時に、そうなるようにしただと。
「嫌ってたオレが死んだら、大喜びで世界を滅ぼすとか」
それが本当なら、ちょっとショックだ。
一応大事な妹だから、そこまで嫌われていたと思うと本当にショックだ。
「違うよ?
キミが潰れて炭化して死んで、ショックを受けた彼女はキミを再生・復活させる為に世界の科学を500年ほど進めてしまうんだよ。
わずかに残った細胞から人間の身体と魂・記憶と精神を復活させる技術を、あの世界の人類にを与えてしまうほどにね」
部屋に残った髪の毛、風呂に残った皮膚や髭、それを保存してオレを復活させようとしているらしい。
「憎しみと愛情は表裏一体、全ての人間に不死を与え世界が崩壊しても、たった一人の兄を再生しようとする。本当に魔神の魂というのは罪深い」
王冠犬の苦笑い、なにしてるのだこの神様。
属性追加、妹は魔神の生まれ変わりだった。
この時点でタイトルをつけるなら、ブラック企業で社畜だったオレは異世界転移に巻き込まれて貴族の4女に転生し、実家を追放されました。前世は勇者で今は正義の戦士キュアキュア、悪魔のマスコット動物とともに勇者パーティの聖女と賢者に出会う旅に出ようと思いますが、実は私、世界を滅ぼすラスボスかもしれません、魔物を仲魔にする能力と何でも食べられる能力を手に入れましたが、元の世界で妹が魔神になって待っている?でしょうか。




