表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/51

食べる為に。

(すごい、この首の切断面。

 剣の刃が1㎜も間違えず、頸椎の骨の隙間を抜けてる。

 まるで竜の首の構造を完全に理解してるような切り口・・・まさかね)

 

 首の骨・筋肉・血管構造を完全に理解し、生きて動く竜の首を切り落とす技。

 ワイバーンを何匹も殺し、何年も狩りつづけてきたような一刀、その切断面。


(コレってまるで、、、断頭が生業の処刑人の一振りだよ、それを14~5歳の彼女が?偶然?でも・・)

 いくら切れ味鋭いフォルシオンであっても、ソレを必要としないくらいの首落としの技だ。


「まぁいいや、ねぇ、このワイバーンの死体は食べても良いんだよね?いただきま~~す」

『ぬばっ!』棘吉の中身がずる剥け、血身泥で腕の長い不気味な坊主頭が姿を見せる。


 (やばり不気味・ひたすら不気味です)

 なにが可愛いマスコット動物ですか、日朝の子供が見たらトラウマになりますよ。

 心的外傷後ストレス障害・PTSD不可避です。

 

(この邪悪な生き物め!・・・!)

「そう言えば、ワイバーンの皮膜は売り物になるのではないですか?」お金は重要。

 売り物になる物まで食べられては、この先困ります。


「う~~ん、まぁ竜の鱗とか飛竜の翼は換金出来るかもね、食べないで残しとく?」

「他に売り物になりそうな部位も残して下さい。

 あと・・足か尻尾の肉も少々戴きます」私もお腹が空きました。


「ん~~わかったよ、これからは人間が売り買いしてる部位はキミに渡すね。

 じゃ、あのワイバーンの頭も売れると思うから食べないでおくよ」


 そう言えばこのハリネズミ、ゴブリン・ホブゴブリンの頭もリンゴの果実を食べるように丸かじりしてました。

 思わす顔を背けてしまいましたが『ぐしゃっ』とか『ゴギィ・バリッバキッ』とか不気味な咀嚼音をが聞こえます。


『ブチッ』

 足の筋肉を引き千切った棘吉の中身は、緑と赤と不気味な黄色の液体でぬらつく手で「じゃぁコレ」私の目の前に置いた。


「これを食べろ、と」ワイバーン肉、生食用ではないですよね。


(・・・洗わず食べるのはダメ、水を出す魔法とかすごく難しそうです)

 無から有を作り出す事は難しい、人間に出来る事は有る物を変化させる事だけ。


「仕方ない、水を探しましょう」

 大丈夫そうな木の皮を剥ぎ、肉を包み蔓で縛る。

 (ああっ、本当にお腹が空きました)


(・・・そう言えば、[その為]に準備をしていたんでした。)

 空腹と疲労で失念したしておりました、では早速。。。


「ん?・・ぺっ!」棘吉の中身が赤黒い石を吐き出す。


「魔石・・魔晶石・・魔力血晶かな?コレもキミの取り分だね」

 赤い唾液でぬるっと濡れた魔力血晶、多分これは魔法を使う魔物の体内で沈殿し結晶化した物。

 人間で言う所の胆石に近い、魔力と体液の結晶。


「ダンジョン化した洞窟の魔力が結晶化した物は、魔晶石。

 魔物の体内で魔力とかが結晶化した物が魔血晶さ。  

 純度で言えば魔結晶の方が良いらしいんだけど、魔血晶の方は魔物の血と属性魔力が結晶化した物だから、こっちを欲しがる人間も多いんだ」


 炎の魔力を持つ魔物の魔血晶は炎属性、風の魔力を持つ魔物の魔血晶は風属性、元々属性を持った魔血晶を利用した方が便利で楽。

 魔晶石の魔力属性を変換して使う事を考えれば、必要な属性魔血晶を使う方が効率が良く、好まれるらしい。


「両方とも魔石って言われてるけどね」

「ザックリとしてますねぇ・・」アバウトというか何というか。あと汚い。


 水の魔法、水を作り出す魔法が欲しい!

 コップ一杯程度の水で良いので、いつでも使える綺麗な水を私に!


「はぁ・・」

 ポケットのな~かにビスケットが一つ♪叩いて増えるビスケットが一つ♬

 みたいに水が出せる魔法のコップがあれば色々便利なんですけれど。

 

 海の上や砂漠でなくても水は貴重品、特に新鮮で綺麗で安全な水は人間の生活には欠かせない。

 それを再認識しました今日この頃。


 (現実世界なら蛇口を開けば、すぐに安全で綺麗な水が使えるのですが)

 現実世界に戻るのに時間が掛かるなら、上下水道事業でも始めてみましょうか。

 とか考えてみたりして。


「お肉の方は今は諦めまして、もう一つの方はどうでしょう」

 私の視線は芳ばしく焼けたキノコの山。

 キノコゴーレムがこんがり焼けて、良い感じの時間が経ったはずですが。


 表面はワイバーンの炎に焼け、その余熱で中まで火を通す召還クッキング、大きなキノコゴーレムが予想以上に奮闘した事は驚きましたが。


 やはりキノコ、美味しく焼けていると良いですね。

 ワイバーンの炎と空腹には勝てませんから。


「これで毒キノコでしたら目も中てられませんが、さてどうでしょうか」

「・・・キミ、もしかして自分が召還した仲魔を食べるつもりなの?!」


「その為に喚んだのですから当然です。

 電気を当てて刺激を与えたのも、キノコに電気刺激を与えて育てれば、肉圧で美味しくなると聞いたからですよ?」

 オーク[豚鬼]や、ミノタウロス[牛鬼]を召還できるようになれば、お肉食べ放題です。

 戦わせて良し、負けて死んでも食料に出来ますし、最高じゃないですか。


「なんですか、その『信じられない!』みたいな目は」

 私、また何かやっちゃいましたか?


「そんな無自覚チート系男子見たいな事言っても騙されないからね!

 信じられ無い!仲魔を喚んで戦わせて・・・共に戦った仲魔を死んだら食べるなんて!

 そんな・・・そんな事って・・・・」


 ダメなの?キノコですよ?

 キノコが良い感じに焼けたから食べる、それはダメな事なのでしょうか?


 クックックッ・・・「まさに悪魔的発想!

 奴隷を戦わせて命だけを搾取するだけの支配者なんて二流!

 その死体すら利用し、しゃぶり尽くすのが一流って事なんだよね!


 凄いよキミは!思わず背中の針がザワザワしちゃったよ!」ゾクゾクする!!

 ワイバーンの肉を食べ終えた棘吉が凄い顔で驚いています。


 言い方!言い方が悪い!

 まるで私を悪人みたいに言わないで頂けません?

 

「そんなに喜ばないでいただけます?

 それともその顔は驚いて顔ですか?

 私、元々ハリネズミの表情って解らないんですから」


「ふふふっ・・僕らマスコット動物は人間の狂気が大好きなんだ。

 大好物と言っても良いよ、これだから人間は見ていてたまらないんだ」

 大好きさ!愛してるんだ!

 身体を震わせて喜んでいる、やはり悪魔、恐いです。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ