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そんな事よりワイバーンだ。

「ワイバーンとか!飛ぶなんてずるいです」 大茸に隠れながら投石を繰り返すユズキ。

 私は降下するワイバーンの視界から逃れるように木々の間に身を潜ませる。


(?・・あっ!)

 高音の[バウンドボイス]を繰り返していたワイバーンの口に炎が揺らいだ。

 そして次ぎの瞬間!炎の柱が茸ゴーレムを包み込んだ。


「火も吹くんですの!?」

 予想はしていましたが、想像以上の火力!

 喚び出した大キノコがこんがり、バター醤油が欲しい香り。


(ですが木之子はきちんと役目をはたしてくれました、仇は取ります)


 旋回能力・炎・空を飛ぶ速さ、ワイバーンの能力は大体理解した。

 後は倒すだけです、なので。。。

『キュアソード、チェンジ! フォルシオン』


 手首のリボンが広がるように解けて私を包む。

 青い世界、無数の星の光、私の来ていた服が純白のワンピースに変わる。

 舞うように身体が回り、純白のワンピースが青い星空に染まった。


「頑張れーキュアフォルシオン!」


 ニコッ、笑顔の私は白銀の曲刀を抜いて真上に振り上げ!

 そして刃を抱き締め、剣の柄に口づけを。

 

 スラッ!何故か裸足になっていた私の足に純白の靴が包み、身体が舞う!


 フォルシオンを掴んでいる私の手にシルクの手袋、左手の指先が唇に触れ。リップが!

『キラッ♪☆』耳に銀のイヤリング?私には見えないんですけど!


(やばい!持って行かれる!)

「いけぇ!フォルシオン!」


「ハリネズミ、五月蠅い!・・・うぉぉぉ負けるか!!!」


 ガガガッ!ガガガッ!ガオガイガー!

 ガガガッ!ガガガガッ!ガオガイガー!

 怒れ!鋼のサイボーォグー!


「赤い!たてがみ! 金の腕!!!」

 持ちこたえろ私!勇者の光を!うなれ!Gストーン!!!!


「まっ!また耐えた!なんで!」


「はぁはぁはぁ・・・人の心を乱す悪を許さない、それが勇者王の力!」

 四十路半の男がキュアキュアするなど、勇者王が許さない!

 オレはトランスジェンダーなど解らない!


「まさか!キミはあの伝説の勇者王の力を借りられるって言うの!?」

「直接力お力をお借りした訳ではありません」

 キュアの力[少女力]に対抗出来る力、それは少年の心だ。勇気・正義・友情・勝利だ!


(それより・・いるのですか?伝説の勇者王)

 夢だからって何が出て来ても良いとか、本気で思って無いです?


「そうだよね、いくらキミが貴族だからって勇者の血が少しでも流れてたら・・・ね?困るよ。

 キュアの力と勇者の血筋を持つ少女なんて・・・すごく興味深い」


「そうなったらまず、悪い悪魔が沢山住むという魔界を滅ぼしましょうか」

 魔王を倒し滅ぼす事が勇者の使命、であれば悪魔も倒し滅ぼす事も使命でしょう。


「またまたぁ~~全ての悪魔が悪い悪魔ばかりじゃないよ?良い悪魔だっているんだ。

 キラキラキュアハートを持つ、キュアに選ばれたキミがそんな酷い事、、、しないよね?」


「(☆。☆)キュアハート・・・」

(爆薬の呪いかなにかでしょうね、私の知らない内にそんな物をいつの間に、、爆死とかはいやです)


 力を与える・力を貸す、同時に相手が裏切らないように首輪を着ける。

 良くある手法だ、さすが悪魔です抜け目が無い。


(それが仮にブラフ・ハッタリだとしても、この魔力を込められた魔剣フォルシオンを握った後では、ウソと突っぱねるにはリスクが高すぎ)


 魔剣か聖剣か、持っただけで鳥肌が立つほどに込められた剣、これをタダで貸すとは思えなかった。


「ですが、それは後で考えましょう。いまは目の前の敵を何とかする方が先決。

 ワイバーン様、お待たせ致しました」殺戮の時間だ!


・・・・・・・・・・・


 産まれてすぐの飛竜は群れの中で育つ。

 そして自ら飛ぶ事を覚え、群れを守るように自分達の縄張りを見回り、そして空を飛びながら少しづつ縄張りを拡げ生息域を拡げる。

 縄張りを拡げ役目を負う飛竜は、群れの中でも若い雄の仕事。

 外敵と戦い獲物を狩る、若いワイバーンはその為の斥候。


 空を飛び、雄叫びで獲物を怯ませ爪と牙で獲物を狩る。

 それが飛竜・ワイバーンの戦い方であり、炎を吐くブレスは自分の喉も焼く諸刃の剣。

 強敵が現われ、倒す必要がある時にしか使わない必殺の武器。


 地を這うだけの獲物が、空を飛ぶ自分達をどうにか出来る筈が無い。


 木々の中で見つけた白い獲物は、仲間達の話で聞いた事がある。

 森に入り込み帰られなくなった人間という生き物がいるらしい、ヤツらは小さいが鉄を持って反撃してくる生き物だと言っていた。


 この森は自分達の縄張りだ、そこに入って来た獲物は狩って食う。

 若い飛竜ワイバーンは本能的に人間に襲い掛かり、そして狩りを邪魔するように現われたキノコを燃やした。

 後はあの小さく白い獲物・人間、ワイバーンは目を動かし視界が獲物を捉えた。


 (!?)ワイバーンの筋肉が動きを止めた。


 それが本能からの恐怖だと知っていれば、1度でもワイバーンが経験していれば、そのまま上空を旋回し巣に戻る事が出来ただろう。

 だが彼は若かった、そして白い獲物は小さく、空を飛ぶ羽根も持ってはいなかった。


 だからワイバーンは吠え、そして獲物を目掛けて舞い降りたのだった。


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