タイトル未定2024/04/16 17:15
威嚇しないようにゆっくりと、1歩1歩後に下がる。
(クマが走り出したら終りです、こんな森で熊と追い駆けっことか)
考えただけでぞっとする。
「すごいねアレ!レッドバックだ、キツネワグマのレッドバックなんて初めて見た!」
巨大なクマがジッとこちらを見ながら、ゆっくりと前傾姿勢に移る。
その背中にはエナメル質で黒赤色の毛皮が。
「赤い毛皮だからレッドバックですか?関心するより足を動かして!」
レットバック、成長したクマの仲間には背中の毛皮が白や赤に変化するらしい。
そして赤い毛皮のクマは、群れを作らないはずのクマの中から稀に生まれるクマの王と呼ばれる。
別名 [朱兜]
とある世界では、勇ましい犬達が戦った魔獣のようなクマだ。
(このハリネズミをぶん投げたら、絶!転鼠抜刀棘!とかで倒せたり・・・)
ソニックだし。
「きみ、また何か変な事を考えて無い?」
「考えてませんわ、証拠も無く誹謗中傷は止めていただけません?」
とにかく、いまの所[朱兜]が襲って来る気配は無い。
今の内に・・・
・・・!?ヤツの目が向こうに!
「いまだ走れ!とにかく走れ!」走り出したら、止らなーい!ノンストップ!ノーンストップ!
気配を消すのは無理だけど、静かに音を消しながら走る!これなら。。。?!
「追いかけてきてる!?なんで!?」縄張りを抜けたら襲ってこないんじゃないの!
「キミがラブリーだからさ!美味しそうに見えたんだよ!」
アホか!!
体感では5分以上だった。
花が咲く森を走ったのは、実際は約20秒ほどの時間を走り抜け。
私はいま大木を背にして、朱兜に追い詰められていた。
「な、なんだよぉ・・」
天使が迎えに来るには早いだろ、夢だからって死にたく無ぇよ。
獣に喰われて死亡して目覚めるなんて最悪だ!
「ぐぉぉぉ?」
顔近い顔近い!なんだよ!私の顔から食うきですか。
「ん~~多分このクマ、落とし物を届けに来たって言ってる」
「・・・ぐるるる・・」白い貝殻を私の手の平に・・って。
「これ、私のじゃ無いんですけど」
「グオッ?」
・・・「おい棘吉、なんかこの朱兜、私になにを期待していらっしゃるのです?」
まさか歌えとか言うんじゃないだろか?
「そうなんじゃない?」
唄おうか、それとも死か、それが問題だ。
って!それはシェークスピアね!
歌えというなら歌いましょう、森のクマさん。
“ある~日、森の中~~クマさんに~~~出会ぁった~~・・・”
ららら らーらーらーらーら!!
ららら らーらーらーらーらー
なぜか踊る私とクマ、なんだこれは?
“クマが仲間にして欲しそうにこちらを見ている”
「・・・スイマセン、今回はパスで」
“クマはカードを渡し、寂しそうに去って行った”
「オイ!ちょっと!」なにこのカード!・・手に吸い込まれた?!
“なにって、それは[力]ストレングス ウォーベアのカードを手に入れた”
「・・・キミって魔物使いとか、ペルソナ使いの才能があるんじゃ無いの?」
他人に自分をどう見せるか、そんな精神の仮面の事ですか?
社会における自分の役・役目を演じる精神の力、たしかそんな感じの単語だった気がしますが。
(ビジネス用語で、架空市場における典型的顧客のモデル?だっけ)
自分を演じる才能、もしくは他者を想像する力、あるのかなぁ・・・
「魔物使いとかペルソナとか!怒られても知らないからな!
大体ペルソナって、特殊状況でしか使えないだろ!・・使えないですわよね?」
精神の力、精神力の具現、それがペルソナのはず。
精神力で殴るとか蹴るとかは、実体には影響しないから。
「敵が幽体のゴーストとか死霊とかなら、効果はあるんじゃない?多分だけど」
「・・・棘吉、キミは私に何を期待してるです?
それに幽霊とか喰えないだろ?・・・喰えないよな?」本日二度目ですが。
「ボクは[キミが殺した物]を食べる契約をしたんだ。
当然キミが幽霊を殺し、存在を弱体化・あやふやにしてくれたら当然食べられるよ」
化け物め!幽霊も喰うのかよ!
「お肉よりは味が薄いけどね、でもその分・・・ぼくの[中]に『じわっ』とするんだよ。
感動とか心象味とかそんな感じかな?」食事は味だけじゃないんだよ?とか。
・・・グルメ気取りのハリネズミモドキ、なんだろうこの胸がもやもやする感覚。
「あっ、そうそう。そのカードと白い貝殻は大事に持っていてね。
謎の部屋にいる鼻の長いおじさんが融合してくれるから」
「・・・・」声の高い鼻の人か、それとも渋い声の人かは教えて頂けないの?
「融合が成功したら[力 朱カブト]に変化させてくれるからさ、ペルソナを沢山使ってレベルを上げておかないとね」
吐きそう、コイツ、今の内になんとかしないと。
歌ったり踊ったり説得して悪魔からペルソナを貰おう。
魔物使い、あるいはペルソナ使い。




