タイトル未定2024/04/12 08:39
交渉の結果、ヤツには私の種族をトールマンとか只人と呼ぶ事を止めさせ、私はヤツの中身に対する指摘を止めた。
「じゃ、これで契約は完了です、それでは元気で」ごきげんよう。
魔力は貰った、死体は渡した、これ以上この悪魔に関わるのはよろしからずや。
淑女は背中を向け、ただ静かに去るのみ。
「?・・・え?イヤイヤまってよ!ボクとキミは一蓮托生。
キミが[キラーイダー]や[]ダイキラーイ]を殺してボクに捧げてくれないと、ボクは元のすが・・力を取り戻・・・
困るんだ、キミだって力が欲しいだろ?欲しいはずだ」
『力が欲しい、、、よね?』
黒いモヤで身体を包み、目を光らせおどす棘吉、コイツ本当に本性とか隠す気が無いの?
現実的な話、世の中は暴力[軍事力]とカネ[物資]と権力[発言力]が全て。
他人・他国より[力]が劣れば風下に立つしかない。
弱者は常に強者に従い、部下・属国・配下扱いにされこき使われる。
弱者に発言権は無く、力を着けようとしても枷を掛けられ、カネも物資も奪われ続ける。
それが現実だ、当然ちからは欲しい。
「力か・・」でもなぁ、この棘吉は怪し過ぎる。
悪魔と契約して幸福になった人間をオレは知らない、つまりはNo Thank Youが正解。
「魔力ってのはもう使えるんでしょう?」もうこれで十分です。
『足るを知る』確か老子でしたか。
欲をかけば身を滅ぼす、欲しいを望めばきりが無い。だから現状で満足しなさいって。
『ダメだよ、ボクはまだまだお腹いっぱいじゃないんだ。
ボクにいっぱいご飯をくれたら、キミももっと大きな魔ほ・・?』
・・・え?なんで???なんでそんな魔力量を?」
黒い重圧を掛けていた棘吉の闇が驚いて散り、頓狂な声に。
「魔力ってのは、この湿気みたいなヤツですよね」
空気に含まれる湿気・フィトンチッド・マイナスイオンみたいな空気を吸い込むと、身体に流れる微弱電流[魔力]?が磨かれて流れる勢いも増す感覚、多分ですが。
「うっ・・嘘だ、キミはさっきまで魔力容量が0だったのに!
ま、、まさか魔力に目覚めただけでそんなに?!」
「ん?ん~~~~放電!」心臓・肺・胸の辺り、身体の中心に溜った電気を外に放出!
バチバチバチ!!!火花と放電が光を!
アーク放電が止らない、まるで身体がヴァンデグラフ起電気になった気分!
「・・・ちょっとスカッとした」何かアレですね。
魔力ってのは慣れないと、体内でモヤッとしてちょっとストレスみたい。
時々発散させないとヤバいね。
「・・・今の魔法、もしかして、いま自作したの?!」
「溜った魔力を放出・・放電しただけでそんな大げさです。それに魔法ってのはもっとこう・・」
自由で不思議で幻想的な物のはず。
電気は素晴らしいエネルギーだけど、不思議でも幻想でも自由でも無いです。
「というか、コレって凄いのですか?」
魔法とは覚えたら直ぐ使える物では?
"[レベル1・電気魔法]を覚えました"・・・ちょっ!天の声さん?
「普通なら魔力の知覚・魔力操作、それから魔法の行使だよ。
ちゃんとした指導を受けても一つの行程で約1年、それも才能があっての話だよ?
それをキミは・・・まるで以前から魔法を使えてた見たいに。
はははっ、[私、魔力容量0だったのに、実は最強魔法使いだった??]
なんてあり得ないけどさ」
(ははははっ・・・魔法0の魔法使い、現実世界のオレはその条件に当てはまってるけどな)
それか賢者ですね。
「ってか、棘吉、魔力を与えても魔法を使えなかったら意味が無いですよね?
そんなので良く労働契約を・・・お前もしかして」
「まぁね、キミの想像どおりかな」
最初に少し劣った品質の悪い物を見せ、格安で売る。
その後で品質の良い製品を見せて「こんなのもありますよ」と言値をつけて販売する。
最初手に入れた物が少しでも役に立てば、少し高くてもより良い物を欲しくなる。
そんな人間の心理を突いた販売法。
しかも最初に販売する事で、相手の欲しがり度と懐具合も推測出来る。
後はどこまで商品の値段をつり上げるか、そこは商人の腕しだいだ。
「魔力の手応えだけ与えて、本格的に魔法を使いたかったら『ボクと契約してよ』ですか、
この悪徳商人!」
「♪~~悪徳とか!それはボクには褒め言葉だよ!!」
「悪徳悪劣悪辣悪質悪党悪業悪趣味悪魔が!」
(はぁはぁはぁ・・落ち落ち落ち着け私、まだ焦る時間じゃない。
冷静に~冷静に)
魔力を覚えて直ぐに魔法を使えるのは一般的じゃないらしい。
つまり今の私は『私、また何かやっちゃいましたか?』でしょうか?
はぁ・・・棘吉の反応を見ても『すごいすごい!こんなの見た事無い!』のワッショイ!ワッショイで胴上げ、コレは良くない、とても良くないです。
「褒め言葉をありがとう、それよりキミ、ユズキってもしかして・・・」
この世界がオレの夢だとしても、夢の中の住人は其所に住んで生きているようなもの。
NPC[ノンプレイヤーキャラクター]が世界の住人であり、世界を生きる権利がある。
その中に異質で異物な私が『この世界は夢だ!』とか言いだせば、気〇い扱いされ排除[処刑]される。
良くても投獄でしょう。
今現在、目覚める気配も方法無い以上、目覚めるまで投獄とか、処刑されて悪夢から目覚めるってのは精神衛生上よろしくない。
「もしかして・・・」
「私は転生者とか転移者とかじゃありませんから!」
ましてや、夢の中に出てきた彼奴等が言ったような元勇者でもないですから。
「もしかして貴族とか王族だったり・・転?」
「なんでも無いです!
それよりなんでワタクシが貴族・・元貴族だと解ったのですか?」
なぜか私、追放されましたけれど、理由は解りません。
(あぶねぇ~~~転生元勇者で現代知識持ち転移憑依系追放令嬢とか口走る所でした。
そんなの口走ったらどんな顔をされるか解りません!)
「この世界の貴族は魔法を使うからね、国の敵である魔物や、敵国と戦う為には魔法は必須なのさ」
「つまり・・私は魔力0で、魔法を使えないから家を追放されたのですか」
(・・・そんな感じには見えませんでしたが)
あの父親、蔑みとか侮蔑の表情では無く、怒りとか嫌悪・・
(それも少し違うな、あの表情は焦りか?焦燥?疲れか?)
「家から追い出されたの?魔力0で魔法か使えないから?
・・・多分違うと思うよ、だって普通、貴族の女子は政略結婚の道具だもの。
魔法が使えなくても普通は追放なんかしないさ、キミが追い出されたのはキミが野粗で粗暴だからさ」
「・・・粗暴・・・ですと?」
なにその心臓をグサリとやる単語、私って粗暴なの?マジですか?
「キミ時々目が怖いんだ、そっちが本性だよね?それにゴブリンを前に不適に笑うなんて、貴族の女の子はそんな事しないよ?
だからボクは最初キミの事、場末の安酒場の娼婦の娘か何かと思ってたんだ」
「・・・・」ひどい侮辱だ!屈辱です!
「バカで短気で浅慮で欲張りで学が無い、少し誘えば簡単に直ぐに騙せると思ってたけど、キミが貴族なら理解できるよ」
「・・・良い度胸ですわ、その喧嘩かってやるざます!」
バカって言う方がバカ!バカなんです!
棘吉の方がアホです!このアホ動物!!!




