タイトル未定2024/04/05 21:03
「・・・」痛い、全身むっちゃ痛い。
疾走そして瞬間脱力からの全力飛び片手面打ち。
通称[跳ね馬]
この少女の普段運動しない身体でやるには無理があった。
(切れてはいないとは思うが、足首の靱帯が痛んだかも)
すげぇ痛い、それでも私が笑うのは漢の強がりです。
「っ・・つか凄すぎるな、この剣は」
ホブゴブリンの頭を両断した手応えが、まるで豆腐か何かを斬ったような感覚だった。
振り下ろした剣の加速で、危うく自分の足まで切り落とす凄い切れ味だった。
「え?え?・・・大丈夫なの?」
動かないホブゴブリンに背を向けて歩いてくる彼女、その額には大粒の汗が浮かんで光る。
「ええ、勝ちました。ありがとうございます」
私は鞘の無い剣、フォルシオンをどうやって返そうかと頭をひねります。
「えっと、、、フォルシオンの鞘を探してるんだよね?」
「口から出したように見えましたが、その口に差し込めば良いのですか?」
喋ってる隙に開いた口に差し込めば・・・
どう見てもハリネズミより剣の方が長いように見えます。
この剣は一応借り物で、その持ち主の口に凶器を刺して死んだらダメですよ?
ですが他に鞘が有るようには見えません、どうしましょう。
「そりゃそうだよ!あの魔王だって口から出した部下を口に戻さなかったでしょ!」
口から出しても形が出来たら、もう別の物!融合する時は手を添える、常識でしょ??
訴えるハリネズミ、コイツやっぱり只のハリネズミじゃない。
(魔王?融合?このネズミ、宇宙人か?)
「右手を出して」
「・・・」怪しい、凄く怪しです。
「変な紋章とか刻む気配がしたら、その時点で貴方を切り刻みますよ?」
(劣等紋とか奴隷紋とか付けて変な事をするつもりならブッ殺す!)
ハリネズミの刺身、それともたたきの方がよろしいでしょうか。
「・・・キミはボクの事をなんだと思ってるんだよ!
ボクは見た目どおりのマ・・マスコット生物じゃないか、、、そう見えるよね?」
マスコット生物とは一体??
「見た目がマスコットみたいだと言って、怪しい事には変わりません。
大体マスコット生物ってなんですか?サン〇オ?ち〇かわ?」
私はインキュベーターとなんか契約しませんわ。
「バカな事を言ってないで右手!
出さないなら一生キミはその抜身のフォルシオンを持ち歩く事になるよ!」
もしそんな事になれば、私は銃刀法違反に問われます。
今まで平和に生きて来たのに逮捕案件は困ります。
なので私はしぶしぶ手を出す。
『しゅるん♪☆』そんな感じの動きで虹色に光るリボンが!
「・・・可愛く巻き着いてしまった」私の手首に可愛いアクセントが。
「キュアプリティー・レインボーリボンだよ。
フォルシオンが必要な時はこのリボンを解いて
『キュアソード、チェンジ! フォルシオン』って叫んでね」
っ!・・・この・・害獣!
「もし今解いたらどうなりますの?」
変身するより、抜身を持つ方がマシかも知れません。
「ダメだよ!次ぎに変身出来るのは1週間後、強力なキュアの力は簡単には使えないんだ」
1週間、それも30分のスーパーヒロインそれがキュア。
「キミにはまずキュアの勉強からしないとね」ですと?
「取りあえず1週間は変身しないんですね」
それならまだ希望はあります、まずは早急に使える武器を見つけて・・・
「なぁ、なぜか身体の痛みが無いんですけれど」
足の傷、靱帯の痛みが消えている、全く痛くないです。
「それはそうさ!ダイキラーイとキュアが戦って、ケガなんか残ったらキュアキュア出来ないでしょ?」
(・・・超回復・・いや、再生?)とんでも無い技術、魔法・・・魔術ですが。
「取りあえずハリネズミさん、キュアとか言うのは止めましょう。マジで」
危ないから、あちこちから怒られちゃうから。
「そうキュア?」
「それはキャラ付けのつもりですか?いいでしょう、その挑発をお受けしましょう」
喧嘩なら勝ってあげます、ハリネズミをどう料理してあげましょう。
(言うなと言った傍からキュアキュア言いやがって、その棘全部引っこ抜いてハゲ鼠にしてやる)
「はははっ、冗談だよ!
そう青筋立てて怒らなくてもいいじゃない、可愛い顔が台無しだよ?ね?ね?」
「冗談は笑えるやつだけにしていただけません?
無意味な暴力を振るうのは得意じゃありませんの」
世の中には殴らないと解らない人間もいます、
なので意味がある暴力なら遠慮はしませんよ?私。
「つ?・・ん?なんだか、身体が」怠い、しんどい、力が抜けてクラクラ。
「身体が辛いのは、まだ変身に身体が馴染んで無いんだ。
少し座って休んだ方が良いよ、警戒はボクがしておくからさ」
「私は変身に馴染みたくありません、なので遠慮しますわ。
警戒していただいても、敵が来たら対処出来そうにありませんから」
それより今は、少しでも安全な場所に移動する事の方が先決です。
私が正義のキュア戦士なら、戦いが終わったら家に帰れるんですけれどね。
(斧とショートソードも拾わないと・・・)
貧血した時のように足がグラ付いて、ふらふらする。
「無理しない方が良いよ?
キミはただでさえ魔力数値がほぼ無いんだ、そのまま行動してたら魔素欠乏で失神して倒れちゃうよ」
(今度は魔力ですか、ハハッ魔力・・・魔力ね。
変身したり魔力とか魔法とか、、、ダメだ、意識飛びそう・・・)
「普通の才能の無い人間は、まず自分の魔力を意識する事から始めるんだけど。
魔法少女は外からの魔力、つまり神器とか聖異物・宝具・魔道具で無理矢理に魔力を目覚めさせて変身するんだ。
そして手にした宝具・神器・魔道具で魔力をさらに増幅させて、最終的に少女の夢と希望の力[ホープ]に目覚めるんだよ」
究極の魔力・魂の欠片・正しき神の息吹、それがホープだ!
(嬉しそうですね、ですがそこを苅り取るのがインキュベーターの仕事なんですよね?
もしくは少女を利用するかですよね。)
残念ながら私の中身は40過ぎのオッサンなんです。
「新手の詐欺に騙されるような歳じゃないんだ」
今回のタイトルは『マスコット動物、謎の設定を適当に語る』ですね。




